その名も「おでん大根」という大根は
種まきが遅かったのでまだ細いみたい。
かわりに「秋の輝き」という青首大根を抜いてきました。
こちらもやや小さめだけれど、
洗って包丁をいれた瞬間に、いい大根だとわかります。
輝くような白さで、きめこまかくて、みずみずしくて。
さくっ。さくっ。この音。ああうれしい。
鶏の手羽元と昆布でだしをとって、おでんを作ります。
大根は下ゆでして、こんにゃくも下ゆでする。
湯通しした手羽元と昆布を土鍋に入れ、水からゆっくり煮て、
あくをとったら大根とこんにゃくをぜんぶ入れ、
やや薄めのおしょうゆ味にして、ざっと煮て、そのままほうっておく。
あとでゆで卵をいれて、またざっと煮て、ほうっておく。
翌日、練り物類を加えてあたため直せば、できあがりです。
手羽元でなく、かつおだしであっさり作ることもあります。
大根とこんにゃくだけのシンプルおでんに柚子味噌も好き。
残りの鍋には、気分を変えてウィンナソーセージを入れたり、
油揚げの袋に詰めたおもちを入れてみたり。
それから、キャベツ。これが意外においしい。
大きい葉なら具のないロールキャベツのように巻いて、
芯のほうなら4つ割りにして芯ごと煮てしまいます。
母のつくるおでんは、じゃがいもとベーコンが入っていました。
じゃがいもを丸ごときれいに崩さずに煮るのが母は上手で、
わたしは真似ができません。
ベーコンは、何かの代用だったのかな。
洋風のコクが出て、子どものころは好きでした。
翌朝、残ったベーコンとじゃがいもを
トーストにのせて食べるのがたのしみでした。