閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

葉牡丹と芭蕉

2009-03-27 09:38:12 | 日々
時鳥さんが「葉牡丹とキャベツ」のことを書かれているのを読み、
そういえば…

・子どもの頃、シュロをヤシの木だと信じていた。

・リュウゼツランとキミガヨランの区別は早くに覚えたのに、
ソテツとパイナップルの関係がいつまでもあやふやだった。

・芭蕉をバナナだと思っていた。
日本は寒いから、実がなるのはちょっと無理だろうと、
自分で勝手に考えて納得し、気の毒に思っていた。

・そして、松尾芭蕉の『奥の細道』と聞くと、
なぜか「リビングストン博士」の絵が浮かぶのだった。
ジャングルの奥の細い道をわしわしと進んでいくのである。
北原白秋の書いた南方紀行だかの本がうちにあって、
リビングストンのようなヘルメット帽をかぶった著者と、
バナナもしくは芭蕉の木などの写真を見た記憶があり、
どこかで混同したと思われる。



葉牡丹を、あらためてよく見ると、最近は品種改良が進み、
昔よりサイズはぐっと小さめに、フリルは多めに、
そして色もパステルカラーで、すっかり洋風になっている。
(というか、もともと洋野菜だったわけですが…)
花壇に並んでいるとサーティーワンアイスクリームみたいだ。
この時期、トウ立ちして段々に伸びた姿もまた可愛らしい。

昔の葉牡丹には「こんなはずではなかった」と呟いているような
一種の暗さが感じられた、ような気がするのだが、
今どきの葉牡丹にはそれがない。ひたすら明るくて、軽い。
きみたちのご先祖は野菜だったんだよ、と教えてあげても、
「え、うっそぉ! ありえなーい」とけらけら笑っていそうだ。
コメント
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