買い物に行くと、スーパーは省電力で照明が落としてある。
わたしは眩しい明かりが苦手で、コンビニなどは
明るすぎて入りたくないくらいだから、
薄暗いほうがむしろ落ち着いてうれしい。
昼から停電で閉店になるとかならないとかで、
あわてて来たような人が多く、店内は何やら気ぜわしい。
噂のとおり、パンとインスタント麺の棚がからっぽ。
米と缶詰類もほとんどなし。
じつは地震後はじめて来たのだけど、
あ、ほんとにないね・・と笑うしかない。
ただでさえ物流が滞っているところに、連日の災害報道で
心細くなって非常食を買い込む人が、
こんな関東圏の端っこの(東海地方の端っこでもある・・)
のどかな田舎の町にもおおぜいいたのだろうか。
食パンにラーメン数個分のお値段で、
安心まで買うことができるなら安いものだ。
もっと必要としている人に会ったらそれを渡してあげてほしい。
生鮮食料品は一通りそろっているようだが、
何を見てもあまり食欲がわかない。
というより、今までだって本当は欲しくなかったのに、
みんな魔法でだまされ買わされていたのではないか。
商品が棚にいっぱいあるように見えたのも、
金ぴかの鏡に映った虚像にすぎなかったのではないか。
そんな気さえしてくるのである。
乾電池、ろうそく、トイレットペーパーも皆無。
胸が少しざわざわしてくる。
店員さんたちは「何を聞かれてもわかりませんから!」
という雰囲気で、あまり顔も上げずひたすらレジを打っている。
「小麦粉ある?」とMがきく。
「あるよ」
「じゃあいいや。いざとなったらお好み焼きでもすれば」
「そだね」
もう1軒のスーパーにも寄ってみたが、やはりパンはなく、
トイレットペーパーはあったので、とりあえず確保。
そのへんでもう考えるのが面倒になり、退散することに。
(パンがなければお菓子を食べればいいじゃないの)
ここぞとばかり、呟いてみる。
どこでもヴェルサイユ宮殿。
手回し懐中電灯だって、3個も持ってるんだからね。
追記:
・・という呑気な記事を書き、明日アップしよう!と保存したとたん、
がたがたがたっ・・と揺れました。
じつは今回、自分で体験した揺れはこれが初めて。
ふつうだったら「あ、地震だ」ですむ程度だけど、
なにしろこういうときなので・・
うわーやだなーなんか来たよーこっち来ないでー
と言いながらそのまま座っておりました。
ほんっとに心臓に悪い。
しかし、とっさの避難って、なかなかできないものですね。
「あわてず落ち着いて」はいたものの、
その次の行動が何もできてない。
TVをみると県内と隣県で震度の大きいところがありました。
ケータイを、このごろちゃんと携帯しているので、
呼夜に「へいきだよ」とメールでもしてみようと思ったら、
なぜだか「圏外」の表示が出ていました。
こういうとき使えなくていつ使うの。
だめじゃんドコモ。