Mはナミビア(アフリカ)ロケから無事に帰ってきました。
3月中旬の日本ではちょっとありえないほど日に焼けております。
画像は「犬と遊ぶカワウソを見守るヤギ」という謎のナミビア三人組。
えーと、砂漠地帯での取材だったのですが、
ここは旅行者用ロッジの庭なので、うしろにはプールまであります。
(やっぱりラッコじゃなかった、カワウソでした…笑)
3月中旬の日本ではちょっとありえないほど日に焼けております。
画像は「犬と遊ぶカワウソを見守るヤギ」という謎のナミビア三人組。
えーと、砂漠地帯での取材だったのですが、
ここは旅行者用ロッジの庭なので、うしろにはプールまであります。
(やっぱりラッコじゃなかった、カワウソでした…笑)
もうずっと前から、玄関の片隅に古い傘が1本あった。
折りたたみではない大きめの長い傘だ。
紫に赤の水玉模様。
わたしが高校生のときに使っていた傘。
サイズもちょうど良く、色も好きだった。
感じのいい焦げ茶色の木製の柄がついていた。
あるとき、うっかり倒したはずみに、その柄が折れた。
曲がり目からぽっきり折れて、まっすぐな握りだけになった。
傘本体は壊れていないので、使って使えないこともないが、
ひっかけ部分がないのは不便だし、見栄えも良くない。
母が傘屋に持っていって、柄をつけ替えてきてくれた。
あの頃はまだそういうことができたのだ。
傘と下駄は同じ店で売っていて、下駄の鼻緒も、傘の柄も、
傷んだら取り替えて長く使うものだった。
戻ってきた傘には、竹を曲げた柄がついていた。
合うのが、これしかなかったのだという。
竹は薄黄色で、妙にてかてかと安っぽく、手触りも悪く、
なんだかオバサンの日傘の柄のようだ。
これなら折れたままのほうがましだった。
好きだった傘がいっぺんに嫌になった。
嫌になったのだけど、なぜか捨てずに持っていた。
その後に買った傘はどれもなくしたり壊れたりしたのに、
この赤い水玉の傘だけ、ずっとうちにあって、
二度の引越しにもついてきた。
先日、玄関の掃除をしたときに見つけて、
ああ、まだあったんだなあ、と手に取り、
ふと開いてみようとしたら、柄がぽろりと折れた。
竹だから中が空洞だ。
長くほうっておいた間にひび割れて腐食したらしい。
今はもう傘の修繕をしてくれる店などない。
これでいよいよ捨てるしかなくなったのだが、
ふと思い出したのが、数日前の新聞にのっていた
「傘の布を利用したバッグ」の作り方。
見れば布はじゅうぶんきれいで、穴もあいていない。
バッグ、作ろう。
説明どおりに、骨から布地をはずそうとして、驚いた。
骨も、布地も、縫いつけてある糸も、ものすごく丈夫なのだ。
最近の傘は骨が柔らかく、簡単に折れたり曲がったりしてしまう。
お気に入りになるほど長持ちすることはほとんどない。
おそらくこれは「修繕のきく傘」の時代の最後のもので、
このあとすぐ「安くて軽い傘」の時代に移っていったのだろう。
これまた古いミシンをひっぱり出し、赤い水玉の生地を縫う。
ばらばらにした三角の布を4枚はぎ合わせて袋ができ、
1枚を半分ずつにして持ち手もできた。
傘として、かれこれ30年以上、うちにいた水玉さんだ。
バッグになって、引き出しにしまえるようになったから、
あと20年くらいは、いるかもしれない。
レジ袋がわりにするにはちょっと小さめだけれど、
なにしろ傘だから水に強いことは保証つき。
さてさて、何を入れましょうか。
折りたたみではない大きめの長い傘だ。
紫に赤の水玉模様。
わたしが高校生のときに使っていた傘。
サイズもちょうど良く、色も好きだった。
感じのいい焦げ茶色の木製の柄がついていた。
あるとき、うっかり倒したはずみに、その柄が折れた。
曲がり目からぽっきり折れて、まっすぐな握りだけになった。
傘本体は壊れていないので、使って使えないこともないが、
ひっかけ部分がないのは不便だし、見栄えも良くない。
母が傘屋に持っていって、柄をつけ替えてきてくれた。
あの頃はまだそういうことができたのだ。
傘と下駄は同じ店で売っていて、下駄の鼻緒も、傘の柄も、
傷んだら取り替えて長く使うものだった。
戻ってきた傘には、竹を曲げた柄がついていた。
合うのが、これしかなかったのだという。
竹は薄黄色で、妙にてかてかと安っぽく、手触りも悪く、
なんだかオバサンの日傘の柄のようだ。
これなら折れたままのほうがましだった。
好きだった傘がいっぺんに嫌になった。
嫌になったのだけど、なぜか捨てずに持っていた。
その後に買った傘はどれもなくしたり壊れたりしたのに、
この赤い水玉の傘だけ、ずっとうちにあって、
二度の引越しにもついてきた。
先日、玄関の掃除をしたときに見つけて、
ああ、まだあったんだなあ、と手に取り、
ふと開いてみようとしたら、柄がぽろりと折れた。
竹だから中が空洞だ。
長くほうっておいた間にひび割れて腐食したらしい。
今はもう傘の修繕をしてくれる店などない。
これでいよいよ捨てるしかなくなったのだが、
ふと思い出したのが、数日前の新聞にのっていた
「傘の布を利用したバッグ」の作り方。
見れば布はじゅうぶんきれいで、穴もあいていない。
バッグ、作ろう。
説明どおりに、骨から布地をはずそうとして、驚いた。
骨も、布地も、縫いつけてある糸も、ものすごく丈夫なのだ。
最近の傘は骨が柔らかく、簡単に折れたり曲がったりしてしまう。
お気に入りになるほど長持ちすることはほとんどない。
おそらくこれは「修繕のきく傘」の時代の最後のもので、
このあとすぐ「安くて軽い傘」の時代に移っていったのだろう。
これまた古いミシンをひっぱり出し、赤い水玉の生地を縫う。
ばらばらにした三角の布を4枚はぎ合わせて袋ができ、
1枚を半分ずつにして持ち手もできた。
傘として、かれこれ30年以上、うちにいた水玉さんだ。
バッグになって、引き出しにしまえるようになったから、
あと20年くらいは、いるかもしれない。
レジ袋がわりにするにはちょっと小さめだけれど、
なにしろ傘だから水に強いことは保証つき。
さてさて、何を入れましょうか。
子どもの頃、母が縫う服には必ずポケットがついていた。
既製服にポケットがないと、別布でつけてくれていた。
洗ってアイロンをかけたハンカチと、きちんとたたんだちり紙。
(そうそう、ポケットティッシュが普及する少し前…)
それは「子どもが必ず持って出かけるもの」で、
だからポケットはないと困るものだったけれど、
今の子どもたちはGPS携帯のほうが大事なんだろうか。
冬のコートなら、深くて大きいポケットは絶対必要条件。
婦人服はポケットがなかったり、あっても飾りだったりするが、
電車の切符とか、見るまでに少し時間のある映画のチケットなど、
ちょっとしまっておけるポケットがあればいいのにと、
今でもわたしはよく思う。
25年くらい前に『あんしんポケット』という童話を書いた。
男の子が町でみつけた「ポケット屋」という店。
いろんな便利なポケットを、1枚いくらで売っていて、
おじいさんが服にぺたんとつけてくれるのだ。
鍵つき、オルゴールつき、アイスクリーム用、焼き芋用…。
どこにいても手紙を配達してもらえる「ゆうびんポケット」なんか、
「いそがしいひとに ひょうばんがいいね」。
しかし郵便どころか、いまや電話もテレビも音楽もポケットに入る。
わずか四半世紀でそんな時代になるとは想像もしなかった。
ポケットといえば、有袋動物にも心惹かれる。
コアラ、ウォンバット、フクロモモンガ、フクロギツネ。
便利な袋を持っているにしては、みんな不器用そうで、どこか不憫で、
「おいおい大丈夫かい」と言いたくなる動物ばかりだ。
オポッサム、タスマニアデビル、フクロオオカミ、それから
猫の親戚でもなく猫とは似ても似つかないフクロネコ。
わたしはドラエモンは有袋類と認めていないが、
(もちろん猫の一種とも認めていません)
ふつうの猫だって、おなかに小さい袋がついていたら、
さらに可愛いんじゃないかと思う。
(「こーら、真鈴っ! そのポッケのおねずを出しなさいっ!」)
おてつだいねこさんのエプロン姿は、どうもそのあたりから
思いついたのではないか、という気がする。
有袋動物でも、カンガルーにはさほど魅力を感じない。
どうしてだろう。
たぶん、あんまり堂々としすぎているから、でしょうね。
(画像は、たまにうちに出没するフクロネコ)
既製服にポケットがないと、別布でつけてくれていた。
洗ってアイロンをかけたハンカチと、きちんとたたんだちり紙。
(そうそう、ポケットティッシュが普及する少し前…)
それは「子どもが必ず持って出かけるもの」で、
だからポケットはないと困るものだったけれど、
今の子どもたちはGPS携帯のほうが大事なんだろうか。
冬のコートなら、深くて大きいポケットは絶対必要条件。
婦人服はポケットがなかったり、あっても飾りだったりするが、
電車の切符とか、見るまでに少し時間のある映画のチケットなど、
ちょっとしまっておけるポケットがあればいいのにと、
今でもわたしはよく思う。
25年くらい前に『あんしんポケット』という童話を書いた。
男の子が町でみつけた「ポケット屋」という店。
いろんな便利なポケットを、1枚いくらで売っていて、
おじいさんが服にぺたんとつけてくれるのだ。
鍵つき、オルゴールつき、アイスクリーム用、焼き芋用…。
どこにいても手紙を配達してもらえる「ゆうびんポケット」なんか、
「いそがしいひとに ひょうばんがいいね」。
しかし郵便どころか、いまや電話もテレビも音楽もポケットに入る。
わずか四半世紀でそんな時代になるとは想像もしなかった。
ポケットといえば、有袋動物にも心惹かれる。
コアラ、ウォンバット、フクロモモンガ、フクロギツネ。
便利な袋を持っているにしては、みんな不器用そうで、どこか不憫で、
「おいおい大丈夫かい」と言いたくなる動物ばかりだ。
オポッサム、タスマニアデビル、フクロオオカミ、それから
猫の親戚でもなく猫とは似ても似つかないフクロネコ。
わたしはドラエモンは有袋類と認めていないが、
(もちろん猫の一種とも認めていません)
ふつうの猫だって、おなかに小さい袋がついていたら、
さらに可愛いんじゃないかと思う。
(「こーら、真鈴っ! そのポッケのおねずを出しなさいっ!」)
おてつだいねこさんのエプロン姿は、どうもそのあたりから
思いついたのではないか、という気がする。
有袋動物でも、カンガルーにはさほど魅力を感じない。
どうしてだろう。
たぶん、あんまり堂々としすぎているから、でしょうね。
(画像は、たまにうちに出没するフクロネコ)
袋物が好きで、ついつい買ってしまう。
といっても高級ブランド品などではなくて、
最近たくさん出回っているエコバッグのたぐい。
大きさや素材、色柄もいろいろあって目移りする。
いつのまにか何種類もたまってしまった。
ひとりでそんなに使いやしないのに。
エコロジーにもエコノミーにもなってませんね。
生成りの布バッグは、こまめに洗わないとすぐ薄汚れてくる。
厚手のもののほうが丈夫だけれど、お出かけ用には、
くるくるコンパクトにたためる薄いのもあったほうがいい。
たまには気分を変えようと、ポップな花柄のを買ったりもする。
(これはたいていあとで後悔することになる)
大は小を兼ねるとはいえ、パンと飲み物程度の買い物には
あまり大きな袋を出すのも変なので、小さいのも買う。
そうすると出かけるたびにどっちを持っていくべきか迷い、
両方持っていって、結局どっちも使わなかったり。
スーパーのレジ袋というのがもともと好きでなかったので、
喜んでマイバッグを持って行く。
生もの用と、乾いたもの用と、ビール・お酒用と。
3つあればじゅうぶんだ。
(でもなぜか台所に5つもある…おかしいなあ)
じつは、もう1つ、パン屋さん用のが欲しいのです。
湿気のこもらない紙袋が一番かもしれないが、
紙ではどうしても使い捨てになってしまう。
何かさらっとした通気性のある素材で、マチが広く、
2斤の食パンがすっぽりおさまるサイズで、
焼きたてでもつぶれないよう底板がしっかりしていて、
クリームパン用のサイドポケットなんかもあって、
カレーパンの油がしみてもさっと洗えて、
たためばぺたんと小さくなる…
色はクリームにブラウン系の配色で。
そんなパン屋さんバッグ、ないかな。
「袋物」のバリエーションとして「ポケット」の話もしたいので、
次回につづきます。
といっても高級ブランド品などではなくて、
最近たくさん出回っているエコバッグのたぐい。
大きさや素材、色柄もいろいろあって目移りする。
いつのまにか何種類もたまってしまった。
ひとりでそんなに使いやしないのに。
エコロジーにもエコノミーにもなってませんね。
生成りの布バッグは、こまめに洗わないとすぐ薄汚れてくる。
厚手のもののほうが丈夫だけれど、お出かけ用には、
くるくるコンパクトにたためる薄いのもあったほうがいい。
たまには気分を変えようと、ポップな花柄のを買ったりもする。
(これはたいていあとで後悔することになる)
大は小を兼ねるとはいえ、パンと飲み物程度の買い物には
あまり大きな袋を出すのも変なので、小さいのも買う。
そうすると出かけるたびにどっちを持っていくべきか迷い、
両方持っていって、結局どっちも使わなかったり。
スーパーのレジ袋というのがもともと好きでなかったので、
喜んでマイバッグを持って行く。
生もの用と、乾いたもの用と、ビール・お酒用と。
3つあればじゅうぶんだ。
(でもなぜか台所に5つもある…おかしいなあ)
じつは、もう1つ、パン屋さん用のが欲しいのです。
湿気のこもらない紙袋が一番かもしれないが、
紙ではどうしても使い捨てになってしまう。
何かさらっとした通気性のある素材で、マチが広く、
2斤の食パンがすっぽりおさまるサイズで、
焼きたてでもつぶれないよう底板がしっかりしていて、
クリームパン用のサイドポケットなんかもあって、
カレーパンの油がしみてもさっと洗えて、
たためばぺたんと小さくなる…
色はクリームにブラウン系の配色で。
そんなパン屋さんバッグ、ないかな。
「袋物」のバリエーションとして「ポケット」の話もしたいので、
次回につづきます。
Mからメール第2便。
「中洲に降りてシュモクドリの観察してたらボートが流されたり、
蜂に刺されたり、地元の子供と丸太の船で巣を探したり、
ラッコと泳いだり」
しているそうですが…
ジョーンズ博士、アフリカにラッコ、いませんよね?
(いったい「何と」泳いでるんですか??)
「中洲に降りてシュモクドリの観察してたらボートが流されたり、
蜂に刺されたり、地元の子供と丸太の船で巣を探したり、
ラッコと泳いだり」
しているそうですが…
ジョーンズ博士、アフリカにラッコ、いませんよね?
(いったい「何と」泳いでるんですか??)
日進月歩…という言葉がありますが、
猫の時計はヒトの時計よりずっと速く進むので、
「時進日歩」といってもいいでしょう。
きなこ、一昨日はピンポン球で遊ぶことを覚えました。
(でもすぐにどこかへシュートしてしまった…
なくしたボールはこれで3個め)
そして、昨日は「ねえねえ」を覚えました。
台所で缶詰をあけていると、後足で立ち上がって
「ねえねえ、まだ?」
椅子に座っていると、膝に前足をかけて
「ねえねえ、何してるの?」
ああ、ちゃんとこっちの目を見ている!
「ちゃんと目を見る」というのは、
親しくない猫の間ではマナー違反とされる行為。
じっと見ると、敵意があると見なされます。
オス猫同士なんかだと、これはもう宣戦布告。
俗に「ガンつける」というやつですね。
見つめていいのは、親子やきょうだいなど、
心を許した相手だけなのです。
きなこは、うちに来た当初、とてもおどおどして、
猫の顔もヒトの顔もまともに見ようとしませんでした。
あまりに視線が合わないので、目が悪いんじゃないかと
心配したくらいですが、じつはそうではなく、
「心を許した相手」が誰もいなかったからでした。
2か月たって、ようやく「子猫が親猫を見るように」、
きなこはヒトの目をまっすぐ見て
「ねえねえ」と言えるようになりました。
そして今朝は、「おなかすいたよぉ」と
細い声を出して2階まで呼びに来た。
飼い猫免許、とれたね、きなこ。
すりきれて黒くなっていた鼻の上にも、
こまかい薄茶の毛がきれいに生えそろいました。
そして、鼻の下の両脇がくっきり白いので、
あごを上げると、蝶結びのリボンをくわえているみたいです。
猫の時計はヒトの時計よりずっと速く進むので、
「時進日歩」といってもいいでしょう。
きなこ、一昨日はピンポン球で遊ぶことを覚えました。
(でもすぐにどこかへシュートしてしまった…
なくしたボールはこれで3個め)
そして、昨日は「ねえねえ」を覚えました。
台所で缶詰をあけていると、後足で立ち上がって
「ねえねえ、まだ?」
椅子に座っていると、膝に前足をかけて
「ねえねえ、何してるの?」
ああ、ちゃんとこっちの目を見ている!
「ちゃんと目を見る」というのは、
親しくない猫の間ではマナー違反とされる行為。
じっと見ると、敵意があると見なされます。
オス猫同士なんかだと、これはもう宣戦布告。
俗に「ガンつける」というやつですね。
見つめていいのは、親子やきょうだいなど、
心を許した相手だけなのです。
きなこは、うちに来た当初、とてもおどおどして、
猫の顔もヒトの顔もまともに見ようとしませんでした。
あまりに視線が合わないので、目が悪いんじゃないかと
心配したくらいですが、じつはそうではなく、
「心を許した相手」が誰もいなかったからでした。
2か月たって、ようやく「子猫が親猫を見るように」、
きなこはヒトの目をまっすぐ見て
「ねえねえ」と言えるようになりました。
そして今朝は、「おなかすいたよぉ」と
細い声を出して2階まで呼びに来た。
飼い猫免許、とれたね、きなこ。
すりきれて黒くなっていた鼻の上にも、
こまかい薄茶の毛がきれいに生えそろいました。
そして、鼻の下の両脇がくっきり白いので、
あごを上げると、蝶結びのリボンをくわえているみたいです。