「節米器」と名がついた品です。
竹製、3.5x19.5㎝。上はオープン、下は節です。
パラフィン紙で包装されていました。
赤ラベルに、「国策 節米器」とあります。
その上に、「国策協力」、「節米報国」、「経済第一」とあり、戦時中の節約グッズであることがわかります。
底の黒ラベルには、「冷熱交流循環応用科学器」と書かれています。
竹の側面には、3段にわたって、4㎝程の縦の切れ目がびっしりとあります。
底には、穴があいています。
図のように、米を炊くお釜の中央に立てます。すると、釜の中で対流が起こって、ご飯がうまく炊けるとのふれこみです。
ラベルには、本器の特徴が列挙されています。
1.使用簡易
1.節米1割
1.御飯の美味
1.栄養分保持
1.焦付絶無
1.燃料節約
どうやら、内容物が循環するので、焦付きが防げ、結果として、節米、節燃料になるということらしい。
実際に使ってみてないので、効果のほどはわかりません。
赤いラベルには、「帝國國策興業會封印之證」とあります。大仰な名ですが、発売元の名称です。
白いラベルには、「全日本統制連盟 荒物雑貨査定證紙」とあり、小売価格 ¥39、卸売価格 ¥30、製造価格 ¥25と書かれています。
えーっ、39円もする高価な品なの?と一瞬思いましたが、戦前の¥は、銭の記号だったんですね(笑)
笑えるような、省資源省エネルギーの品ですが、今売られている電気炊飯器のキャッチフレーズに、結構、似たものありますす・・・・・対流を促す機構がついていて、おいしいご飯が炊ける。
戦時中の手作り感あふれる品、あなどれないですね(^_^;)