魯山人作の古九谷写し扇面図皿です。
先に紹介した魯山人織部鉢と同じ時に求めた物です。
故玩館の陶磁器で唯一、額に入っています。
その理由は、後ほど。
なかなか、存在感のある皿です。
径 14.9㎝
古九谷の要素がギュッと凝縮されています。
本歌にはこの図柄はないと思いますが、古九谷で通用するほどのできです。赤色のスレなど、にくいばかりです。
この手の皿は、魯山人の代表作の一つで、図録にも載っています。但し、あやめの絵です。個人的には、扇面図の方が古九谷らしいと思います。
恐ろしいほどの値、いくらなんでも(><;)
高台径 9.7㎝
底の書き銘にも風格があります。
実はこの皿、9時-10時方向に2㎝ほど縁が欠けているのです。
やむなく、自分で補修しました。
金継ぎも、ほつれやニュウには比較的うまくいくのですが、欠けは素人の手に負えません。しかし、プロに頼めば目の玉が飛び出てしまう。
考えたすえ、粘土タイプの木工用エポキシパテで欠けた部分を成形しました。色塗りは、友人の画家に依頼。なんとか格好がつきました。
ところが、継ぎ目の処理が甘かった。20年近くたつと、アラが目立つようになってしまいました。そこで、額の中に入っていただくことになったのです(^^;)
実は、魯山人の皿、他に2枚あったのです。しかも、無疵。当然、額に入れる必要もなく、上座に鎮座するはずでした・・・・・・・・が、ほどなく・・・・・古九谷尺皿の支払いの一部に消えました(^.^)