遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

魯山人古九谷写扇面図皿

2020年02月11日 | 古陶磁ー全般

魯山人作の古九谷写し扇面図皿です。

先に紹介した魯山人織部鉢と同じ時に求めた物です。

故玩館の陶磁器で唯一、額に入っています。

その理由は、後ほど。

 

なかなか、存在感のある皿です。

            径 14.9㎝

古九谷の要素がギュッと凝縮されています。

本歌にはこの図柄はないと思いますが、古九谷で通用するほどのできです。赤色のスレなど、にくいばかりです。

この手の皿は、魯山人の代表作の一つで、図録にも載っています。但し、あやめの絵です。個人的には、扇面図の方が古九谷らしいと思います。

 

恐ろしいほどの値、いくらなんでも(><;)

 

            高台径 9.7㎝

 

底の書き銘にも風格があります。

 

実はこの皿、9時-10時方向に2㎝ほど縁が欠けているのです。

 

やむなく、自分で補修しました。

金継ぎも、ほつれやニュウには比較的うまくいくのですが、欠けは素人の手に負えません。しかし、プロに頼めば目の玉が飛び出てしまう。

考えたすえ、粘土タイプの木工用エポキシパテで欠けた部分を成形しました。色塗りは、友人の画家に依頼。なんとか格好がつきました。

ところが、継ぎ目の処理が甘かった。20年近くたつと、アラが目立つようになってしまいました。そこで、額の中に入っていただくことになったのです(^^;)

実は、魯山人の皿、他に2枚あったのです。しかも、無疵。当然、額に入れる必要もなく、上座に鎮座するはずでした・・・・・・・・が、ほどなく・・・・・古九谷尺皿の支払いの一部に消えました(^.^)

 

 

 

 

コメント (9)
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