しばらく紙物が続いたので、工芸品に戻ります。
ずいぶん昔に、田舎の骨董屋で買った物です。
親爺は「変わったガラス皿があるけどどうか」と言うだけです。
私もどういうガラスか、全くチンプンカンプン。
まあまあの値段だったので、わからないままに、入手しました(^^;
径 15.0㎝、高 4.6㎝。
ボディは薄緑色で、大小の気泡が見られます。
外側には、青色ガラスが点々と貼り付けてあります。
全体に分厚い造りですが、特に高台は厚く、1.5㎝以上あります。
手にズシリとくる重さ(530g)です。頑丈な実用品でしょうか。
調べてみると、これは森林ガラス(フォレスト・ガラス、Forest glass)とよばれるガラスであることが分かりました。森林ガラスは、中世にヨーロッパで、ブナの森の灰を原料にして開発されたソーダガラスで、緑がかった黄色が特徴です。日用品に多く用いられました。
今回の品はそれほど古い物とは思われませんが、ヨーロッパの民芸品とみなしてよいのではないでしょうか。
日本でいえば、沖縄ガラスや倉敷ガラスに通じる雰囲気をもっています。
地味なガラス器ですが、光を受けると健康的な輝きを増します(^.^)
それにしても、看板もない田舎のもぐりの骨董屋に、なぜこんな物が?(^^;