今回は、江戸期瀬戸の油壷です。
ここしばらく、国焼ということで、地方の小窯や個人作品を紹介しています。今回の品は、大規模生産地瀬戸の物ではありますが、瀬戸物としてはマイナーな油壷なので、国焼のカテゴリーに無理やり入れました(^^;
胴径(最大) 7.8㎝、口径 2.3㎝、高台径 4.6㎝、高 5.3㎝。江戸中期ー後期。
油壷は、女性の髪結い油を入れておく容器です。江戸時代に広く普及しました。最大の産地は伊万里(有田)ですが、各地の窯でも焼かれました。今回の品は、瀬戸焼です。瀬戸の油壷は比較的少ないと思います。
上半部に飴釉がたっぷりと掛けられています。口縁から肩にかけてあしらわれた海鼠釉が、何とも言えない味を醸し出しています。
さすがに瀬戸の陶工、轆轤が冴えています。
今では油を入れることはありませんから、
掌の上であそんで楽しみましょう。
それとも、
花を入れて机上に置けば、ゴーヤもしたり顔(^.^)