長良川の鵜飼を描いた油絵です。
油彩『長良川の鵜飼』9号、1978年。
長良川では、5-10月に鵜飼が行われます。
長良川右岸の旅館街から東方を見た情景です。
星空をバックに、正面には金華山(稲葉山)、山頂に岐阜城、画面右端には長良橋が描かれています。
y.morikawa のサインがありますが、作者の詳細は不明です(裏側には製作年のみ記述有り)。
人物や船を平面的に貼り付けたように描かれています。
上手いのか下手なのか?
むしろ、素朴派といってよいでしょうか。
近くで見ると、これが鵜?という感じです。
それが、少し離れると・・・
いかにも、鵜舟の周りでかいがいしく鮎をとる鵜に見えてくるから不思議です。
1㎞ほど上流から鵜舟は順次出発し、鮎をとりながら下ってきます。絵の場所はその最終地点、川幅がひろく、深い瀞になっています。全部の鵜舟が集まり、一斉に漁をおこないます。鵜飼のクライマックス、総掛りです(午後8時半過)。
パチパチと篝火がはじけ、船子が船底を叩いて鮎を驚かせます。鵜がいない船は遊覧船。ふけていく夜の闇の中で、鵜飼のざわめきが聞こえてきそうです。
夏の間だけ、この絵を描けています。