故玩館の維持は、なかなか大変です。
特別の予算はなく、大蔵省殿からは自助努力を求められています。
これでは、あの冷酷な政府と同じではありませんか(^^;
まあ、どのみち、何がしかの余裕ができたとしても、つい、新たな一品を求める方へ向かってしまいますから(^.^)
結局は、時間と体力を使って、できる限りがんばるしかありません。
遅生は、故玩館の館主、キュレーター、小使いを兼ねていますが、実際には、小使いの仕事がほとんどなのです(^_^)
今の季節、草との戦いは、しばし休戦です。
除草も含め、外回りの管理の中で、時間と体力を一番必用とするのは、実は、木部のメンテナンスです。
特に、黒ペイント塗りが難物です。
まるで、黒の館ですね(^.^)
横の塀も半端でない長さです。
おまけに、塀は、外だけでなく、内側も黒塗り。
故玩館本体も、漆喰を除けば、外側はすべて黒。
外壁だけでなく、防犯・雨戸も木製黒塗り。
正面玄関。
家の両側面も。
庇の柱まで黒。
気が遠くなるほどの面積です。
しかし、数年たつと・・・
日光が当たる所は、劣化します。
陰になった部分は、カタツムリが舐めます。好きな成分が含まれているのか、齧り取っているようです。
そういう訳で、ものすごい面積の木部を、一人の小使いさんが塗ることになります(^^;
使うのは、この塗料。
刷毛一本で勝負です。
普通に塗っただけでは、長くもちません。
数回塗るか、飽和量までじっくりと木部に塗料を吸わせていくかです。いずれにしても、大量の塗料と時間、手間が要ります。
塗り終えると、一缶25kgがなくなります(^^;
おっと、上の東西両側面がまだ残っていました。
以前は、中屋根、大屋根の上で命綱をつけ、不安定な足場で頑張りましたが・・・・
それから3年後の今、
「その歳になって落ちたらもう終わり」
と周りから、心配とも脅しともつかないお言葉を沢山いただいていますので、パスせざるをえません。
業者に依頼する日のために、爪に灯をともす毎日を続けることになりそうです(^.^)
>大蔵省殿からは自助努力を求められています。
うふふです。
でも、綺麗になさっておられます!!
私も改築時に分けていただいた塗料、真っ黒に近い茶色で、あれこれ補修ですが、こんなに広い面は塗りません。
私もなんだか小使いさんかな~~
金槌、塗料・・・昔の家を維持していくには何でもやらなくちゃね。夫はまだ会社勤務ですので(;^_^A
年末、本物の大工さんが入りますけど(毎年何処か改修)。
そう言ってながら!楽しいですよね(@^^)/~~~
そろそろ高い所の作業は危なくなってきています。
遅生さん宅の黒塗の塀は、我が家のその二つを足した以上に大変そうです。
家の側面は命がけになりますね。
是非パスして下さいね。
我が家の二つ隣のお爺さんは、屋根の修理で落ちて亡くなりました。
ご飯を抜いてでも業者さんに頼んで下さいね(^_-)-☆
故玩館の維持管理は大変ですね。
外観も綺麗にしておかないと、中身もみすぼらしく評価されてしまいますものね。
また、せっかく好きで集めてきた物たちを、良い状態で保存するのに、それを格納するものも健全な状態に保たねばなりませんものね。
物を集めてくるのも苦労ですが、それを維持していくのも苦労ですね。
でも、道楽っていうのはそんなものでしょうか、、、\(^O^)/
そうはいっても、爪に灯をともす日々を過ごすことになっても、命だけは落とさないようにお願いします(^_^;
お富さんが囲われていた瀟洒な隠れ家ですが 遅生さまの黒塀のお屋敷は
美術館のような立派な建物です。これだけのお屋敷を管理されるのは
大変と思いますが 見せてもらう側からは感心する美しさです。
黒塀塗りだけでなく これだけの屋敷を管理されるは大変でしょうが
日本家屋の美しさを見せてもらいました。
しんどいでしょうが 今の状態を保たれますように。
そちらへ旅する機会がありましたら ぜひ寄らせていただきたいです。
いやあ!ここまで黒にこだわるのはご立派!
店名も「黒」の一文字を入れて、「黒べえ」「黒右衛門」「黒左衛門」などにされてはどうでしょう?
馴染みやすくて地域の名所になるかもしれませんね。
勝手なことを言ってすみません。
それに、中山道沿いですから、ほとんどすべての人が見ながら通ります。アラが目立つと様になりません。
や昔なら作男の役回りを、やむなく無料で演じているわけです(^^;)
そんな努力が実ったのか、10年たっても、見かけはほとんど変わりません。
一方、作男の方は、見かけも中身も、10年とは思えないほど老化しています(^.^)
すこし気を抜くと、後がもうたいへん。
京都市内にあった今西錦司先生の家は、木にの枝を一本も切りませんでした。そこまで、徹底するとすごいです。個人宅の森ですね。
我われ凡人は、どっちつかずでウロウロ。
まあ、高い所へは登らず、安全運転で行きます(^.^)
家周りの作業は、キリがありませんから。
それに、メンテナンスは地味な仕事です。つぎ込んだ時間とエネルギーのわりには、パッとしません。
全体の大きな入れ物はできたのですが、品物の方は裸が多く、箱をしつらえてやらねばなりません、馬子にも衣裳です。でも、数があるのでトータルではエライ値段に。頭が痛いです(^.^)
設計士さんの意見で、さらに黒に徹したことになりました。全国版の人だったので、自信満々。こちらの意向とすり合わせるのが大変でした。設計料もたいへんでした(^^;
こちら方面へお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。
10年たっても、家全体の感じはほとんど変わっていません。
大々的に宣伝をして、入場料をとったら、と言う人も多いですが、個人的な趣味の延長線上でやっているだけですから、興味のある人に楽しんでいたらければ十分です。