苦労して株主と銀行を救済する案を作ったのに

2011-05-21 07:33:10 | 日常

与謝野さんの発言3連発(5月20日閣議後の記者会見)
・枝野幸男官房長官が東京電力の取引金融機関に債権放棄を求める
発言をしたことについて、「電力のような堅実な公益性を持った事業
に金を貸すことに貸し手責任が発生することは、理論上あり得ない」と
述べ、否定的な考えを示した。(日経)
・菅直人首相が議論するとした電力会社の発送電分離案について「現時点
で私の視野には入っていない」と否定的な見解を示した。(日経)
・東京電力福島第1原発事故は「神様の仕業としか説明できない」と
述べた。同原発の津波対策に関しても「人間としては最高の知恵を
働かせたと思っている」と語り、東電に事故の賠償責任を負わせる
のは不当だとの考えを重ねて強調した。(時事ドットコム)

与謝野さんは「国民生活よりも財界や役所が第一」な人ですねぇ。

さてさて、原発の賠償枠組み案に関して東京新聞5月18日朝刊5面に
面白いコラムが掲載されていました。

私説 論説室から オフレコ発言が示す真実
 福島第一原発賠償枠組み案に関連して、枝野幸男官房長官が銀行の
債権放棄がなければ「国民の理解はとうてい得られない」と会見で
発言した。
 すると、玄葉光一郎国家戦略相はテレビで枝野発言について「言い
過ぎ」と批判し、閣内で認識の違いが露呈している。
 それだけではない。役所からも”枝野批判”が飛び出した。細野哲弘
資源エネルギー庁長官が十三日の論説委員懇談会で「これはオフレコ
ですが」と前置きして、こう語ったのだ。
 「はっきり言って『いまさら、そんなこと言うなら、これまでの
私たちの苦労はいったい、なんだったのか。なんのためにこれ(賠償案)
を作ったのか』という気分ですね」
 賠償案は株主や銀行の責任を問わず事実上、国民負担による東電救済
を目指している。長官発言は「苦労して株主と銀行を救済する案を作った
のに、枝野発言はいったいなんだ」と怒りを伝えようとしたのだ。
 経済産業省・資源エネルギー庁は歴代幹部の天下りが象徴するように、
かねて東電と癒着し、原発を推進してきた。それが安全監視の甘さを招き、
ひいては事故の遠因になった。
 自分たちがどちらの側に立っているのか、率直に述べている。まあ正直
な官僚である。同意したわけでもないのに勝手なオフレコ条件に応じる
道理もない。
「真実」を語る発言こそ、報じるに値する。(長谷川幸洋)

 


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