ある産婦人科医のひとりごと

産婦人科医療のあれこれ。日記など。

飯田市立病院 里帰り分娩受け入れの再開

2008年03月21日 | 飯田下伊那地域の産科問題

この4月から、飯田市立病院の産婦人科医の体制が、従来の5人体制から、2人ないし3人体制まで急減する見込みとなったため、昨年11月に開催された「第6回産科問題懇談会」(会長・牧野光朗南信州広域連合長)にて、4月からの飯田市立病院における里帰り分娩の受け入れ中止を決定しました。

その後、産婦人科医の体制がほぼ従来通りの体制まで復活できる見通しがたったので、6月から里帰り分娩の受け入れを再開することになりました。もともと5月までは里帰り分娩の予約が従来通り入っていたので、結局は、診療規模は従来通りのままで維持されることになります。

いずれにしても、このようなぎりぎりの産婦人科医数の体制のままでは、突然誰か一人が辞めると言い出したとたんに大騒ぎとなってしまいます。現状のような不安定な状況からは、なるべく早く脱却したいと思っています。

****** 信州日報、2008年3月19日

飯田市立病院 里帰り出産の初回予約 6、7月分ほぼ埋まる

 飯田市立病院は17日、里帰り出産の予約受け入れを部分的に開始した。午前8時半から10時半にかけて電話による問い合わせが集中したものの目立った混乱はなく、予約件数もほぼ埋まった。同院は「申し込まれた方には十分対応できる。初回としては無事に乗り越えられた」と感触を語っている。

 里帰り出産の一部制限緩和は、産科問題懇談会(牧野光朗会長)が10日に発表した直後から同院に「早く予約したいがどうすれば良いか」「8月は満杯のため受けられないと聞くが、どうにかならないか」などの問い合わせが寄せられた。

 6、7月分を対象とした17日からの予約受け入れは、飯伊出身の妊婦や家族などから問い合わせが集中したものの当初の2時間でピークをほとんど終えた。

 市立病院は出産予約件数を1ヵ月当たり70件の目安とし、里帰り出産は地元在住者の予約件数が70件を超えない場合に受け付ける。希望者は出産予定月の5ヵ月前の1~7日の間で予約を入れる(土日祝日は除く)。受付時間は午前8時半から午後5時まで。

 6、7月分は24日までを予約期間とするが、8月は既に70件を超えているため受け付けない。9月分は4月1日から7日まで、10月分は5月1日から7日まで、11月分は6月2日から9日まで、12月分は7月1日から7日までの間でそれぞれ受け付ける。

(信州日報、2008年3月19日)