周産期医療はいま絶滅の危機にあり、現場の産婦人科医たちは日常臨床の中で『周産期崩壊』を実感し、大きな危機感を抱いています。このままではあと何年持ちこたえられるか全くわかりません。10年後の医師増員ではとても間に合わないと思います。
しかし、現場の頑張りで何とか持ちこたえているうちは、この大きな危機感が一般市民、行政、立法、報道などには十分に伝わりません。10年先20年先にも周産期医療がこの世の中に生き残っているためには、現場の産婦人科医の声を日本社会全体により浸透させていく必要があると思います。
激務に耐え切れず医療現場を立ち去る寸前まで、黙々と頑張り続けるのは考えものです。無謀な勤務態勢を改善し、無理をしなくても十分に維持可能な周産期医療提供システムを構築する必要があります。