月の岩戸

世界はキラキラおもちゃ箱・別館
コメントはゲスト・ルームにのみお書きください。

メンケント・6

2016-06-22 04:10:58 | 詩集・瑠璃の籠

ぶざまな自分というものから
逃げてはなりません
人間というものは
ぶざまなものなのです

かっこよく上手に生きている人間など
嘘で装っている馬鹿に過ぎない
本当の人間というものは
常に未熟さからくる
ぶざまな自分の姿から逃げられないものだ

小さな自分の力に
大きなプライドを立て
広い海を渡ろうとするが
ちょっとした波にさえ
すぐに折れてしまう
そんな自分の現実につまずいて
神を呪うほどの叫びをあげてしまう
それが人間の姿というものだ

悲しみに砕けてしまいそうな自分を
かつて自分がなした罪の反動の前に
何をなすこともできずに呆然としてしまう自分を
馬鹿にしてはいけません
その自分を自分で受け止め
悲しみの中にも
しっかりと立ち上がる準備をしなさい
とめどない感情の中に
ぶざまに崩れそうになっても
その真実を受け入れ
人間として耐えて行く心を準備しなさい

そういう未熟さと愚かさの中を
泳いでいく人間の心が
次の段階の心を育ててゆくのです
弱さを知りなさい
無知を知りなさい
未熟さを知りなさい
あらゆる愚の中を
自分で泳いでいきなさい

確かな自分の光さえあれば
泥のようなその海も
必ず泳ぎ切ることができる
その自分を信じて
今の自分のぶざまな真実を
生きていきましょう




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする