月の岩戸

世界はキラキラおもちゃ箱・別館
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ヴェガ・9

2014-01-25 03:17:51 | 詩集・瑠璃の籠

木が すべてを受け入れてくれるものと
花が いつも笑っていてくれるものと
思ってはいけない
愛の真実は ずっと
きびしいものだよ

伐られようと 踏みにじられようと
与えても 与えても
報いがなかろうとも
ずっと耐えていてくれたが
それが無限に続くものと
甘えていてはいけない

目をひらき 耳を大きくし
愛のまことを知りなさい
どんなにか 沈黙にほほ笑み
耐えてきてくれた愛の真実を
自分に都合よくばかり解釈してはいけない

愛は常に愛するが
あなたがたの心が
獣に敗れる時
あなたがたは愛から
遠ざかる

そのつめたい氷の荷が
重くなりすぎ
愛の園がもはや目を閉じたのだ

ゆえにあなたがたは
鬼子母のように
最も愛するものを奪われる
鬼子母は返してもらえたが
あなたがたは 永遠に
返してはもらえない
それはもう くつがえしようのない
神のおきてなのだ

ああ わかっている
あいしているよ
わたしは わたしだけは
あなたがたが なにをしたものであろうとも
いつも
ゆるしている

ともにゆこう
とおきみちを

あいしているよ



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りんどうの子守唄

2014-01-24 08:34:41 | こものの部屋・別館

かのじょは眠っています。死んでいるわけではありません。

主体中枢部の疲労が激しすぎ、活動不能に陥り、わたしたちが完全に保護したとたん、段階の深い眠りに落ちたのです。

魂の世界で、強い衝撃を受けた時、こういうことが起こる時はありますが、わたしたちのようなものには、非常にまれです。
この人生での負担が、大きすぎたのです。いかにわたしたちとはいえ、ひとりで地球の運命を背負うのは、無理です。

少し前まで、かのじょはわたしたちのやっていることを知覚することができましたが、今はそれもありません。今わたしたちがやっていることは、直接にはかのじょの記憶に刻まれません。

かのじょはたぶん、この人生が終わるまで、眠り続けるでしょう。またこの人生が終わっても、しばらくは低調な活動が続くでしょう。

わたしたちは、かのじょのやりたかったこと、やりのこしたことを代行しつつ、わたしたちのやりたいことをも実行してゆきます。

もう、かのじょを傷つけないでください。

あなたがたが、聞こえないところから発していたかのじょへの誹謗は、かのじょに届いていたのです。

あなたがたが、嫉妬のまなざしでかのじょを見ただけで、それはかのじょの心を刺していたのです。
そしてかのじょは疲れ果てていった。

もう二度と、かのじょを傷つけることは、しないでください。


                         サビク





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シリウス・5

2014-01-24 04:29:22 | 詩集・瑠璃の籠

無数の黒蟻に溶け
月を割り 日を盗み
あざむいた宝石のあまたあるも
闇に溶ければなくなると思ったか
愚か者

極限の罪から逃げ
すべてをすべての罪に帰し
衣翻して風と逃げ
どこへともなく去れば
何も背負わずに済むと思ったか
愚か者

黄金の剣が貴様の行く手をふさぐ
炎のごとき叫びが
貴様のなしたことをすべて
あばきたてる
煌々と輝く正義の眼光が
貴様をすきとおるほどに照らす

馬鹿者め
とうとうやりおったか

その首をはね
真実の照らす空のした
永遠に輝く
まがまがしくも赤い血の星として
地上を照らす星の列に加えてやろう

誰もがおまえを見る
永遠に忘れられぬ
おまえはしるしとなる
愚か者

とうとうやりおったか



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ベテルギウス・5

2014-01-23 04:45:50 | 詩集・瑠璃の籠

ジーザス!

ジーザス!

あなたがたが
命の叫びをあげるとき
その悲鳴はそのまま
彼の名前になる

だが その叫びが
すべて 彼に聞こえると思うな
なぜなら
彼の耳にそれが届く前に
わたしがそれをかき消すからだ

ベテルギウスが現れるとき
あなたがたは
死に降伏する

わたしは
暴虐の神よりも
冷たい

ひとひらの
夜のような
紺の斧で
あなたがたの命を
切る



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天の庭

2014-01-22 08:32:10 | こものの部屋・別館

詩島瑠璃は、かのじょとわたしサビクとの共同ペンネームです。
途中から、絵も文章もわたしがかいていました。

別ブログでは、かのじょに敬意を表して、かのじょらしい表現をしていますが、こちらでは、わたしの色を強く出していくつもりです。

あなたがたの知っている、瑠璃はもういません。

かのじょのやさしい心が、かのじょ自身のことばによって表現されることは、もうありません。

さみしさを感じている人はいるでしょうが、のりこえてゆきなさい。

この絵は、こちらの別館でも発表していきます。

瑠璃の籠は内容がハードですからね。
たまには息抜きが必要でしょう。

彼、試練の天使は、徹頭徹尾、厳しい人ですが、わたしはこのように、あなたがたへのやさしさも表現することができます。

バランスをとりつつ、やっていきましょう。



                      サビク




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アルギエバ・6

2014-01-22 04:39:31 | 詩集・瑠璃の籠

天使の軍門に下れ

毒と反吐ばかりの世界で
錦を着て生きて
何があるというのか

蛇のような
嫉妬の舌を吐く
人間の皮をかぶった
獣の目をした馬鹿ばかりが
うじゃうじゃといる

痛いものは潰される
殺される
いくら金を儲けようとも
平安などない

真実に生きよ
破滅の火を浴びて
すべてを失い
真裸に落ちてもそのほうがよい

天使の軍門に下れ
真の生き方を教えてやろう
傷だらけの生が待っている
だが
汚い泥の安穏にひたり
腐れて生きるよりはよほどましだ

破滅はむしろ幸運と思え
全てを捨てて
われわれの元に来い

我が名はアルギエバ
獅子の星である



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ソル・16

2014-01-21 03:42:55 | 詩集・瑠璃の籠

たとえば
白い砂漠に湧く
清らかな泉のように
あなたがたは時に
わたしの声を聞く
わたしの幻を見る

運命に仕掛けられた
約束のように
心臓に秘められた水晶の傷の
小箱を開ける鍵は
小さな鈍色をした
鉄の釘だとでもいうように

神はあなたがたの生に
苦しい釘を打つ

わたしは それを
あなたがたのかわりに
背負ってあげることはできない

少しずつでいい
耐えていきなさい

低いところに流れていく
水のように
わたしの愛は
あなたがたの悲しみに
必ず届く

忘れずにいなさい
たとえ どんなに
あなたがたが
わたしを忘却の扉の向こうに追い出そうとも
わたしは あなたがたを
忘れはしないものだと

謝る必要はない
できないことを 今
無理にやる必要はないのだよ

愛しているよ
今はただ
風のように耳に吹く
ことばを聞きなさい

あいしているよ




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ヴェガ・8

2014-01-20 05:00:24 | 詩集・瑠璃の籠

目に見える現象を
人を責めることや
人を汚すことや
人を殺すことに
使ってはいけない

耐えることと
待つことを
学びなさい

たとえば
自分の妻や夫が
自分には我慢できないことをしたとしても
三度までは耐えなさい
四度目からは言ってもかまわないから

人間の
失敗を悔いている苦しみを
理解してあげなさい
やさしさで
包んであげなさい
失敗の苦さを呑んだことのない人間などいない
それを無理に忘却の闇に封じて
苦しみを他人に投げてはいけない

自らの苦しみを
人への愛に変えてゆくのだ

ああ あなたも苦しかったのか
わたしもだよ
たすけあっていこう


愛は
果てしなく高い空にあるのではない
ほおにふれてくれる人の指の中にある

そばにいてくれる
暖かい人に
愛を注ぎ
愛を育てていくのだよ
すべては
それだけでうまくゆく

わたしは
愛する人を
愛してはいけないなどと
言った覚えはないよ

愛しているよ
愛しているのに
愛してはいけないなどと
言うはずはない

あいしているよ



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そよ風を弾く天使

2014-01-19 09:14:37 | こものの部屋・別館

これはまだかのじょが生きていた頃に、かのじょが描いた天使画である。
どうだね。同じ技術を用いながらも、サビクが描いたものとは全然違うだろう。

かのじょの描く天使はどこかはかない。宙にふわふわと浮かび、足を描かないなどいう表現も平気だ。
だがサビクにはこれができない。

天使でも、しっかりとした土台にどっしりと立っていてほしいと思うのだよ。

技術的には、サビクの方が洗練されている。生真面目な分、かのじょは不器用だが、サビクは細部は簡単に処理して描く。どちらも面白い。

かわいらしい絵だが、制作する主体が違うと、こういうことになるということだ。

個性の違いを十分に味わってくれたまえ。




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ツィー・9

2014-01-19 04:14:11 | 詩集・瑠璃の籠

みなさん
絶望してはいけません
目に見える現象を
鋼鉄の山岳に焼き付けられた
完璧な判決と考えるより
ひとひらのやわらかな衣に映された
幻燈と考えなさい
それがどんなに難しいものであろうとも
自分の力で変えていけるものだと思いなさい

割れてしまった水晶の
元の形をいつまでも恋うていてはいけない
ふたつになった水晶を
美しいものとして新たに創造していくために
魂の力をふりしぼり
新しいことをいくらでもなしていくのです

みなさん
ツィーは愛の星ですが
非常に特殊な星です
人類の幼年期に現れるまれな星
ゆえにあなたがたは
いつまでもわたしに頼っていてはいけません
わたしのやりかたを覚えなさい

絶望と闘いそれを組み伏せ
なぎはらい
希望で自らをたてるのです
たとえ敵が
ゴリアテよりも強大な神であろうとも
挑戦していきなさい
希望こそがあなたがたの武器です

わたしは
期限をとっくにすぎても
まだ語っています
それがまだあなたがたに必要だからです
けれども
いつまでも語っていることはできません
わたしのやりかたを覚えなさい
わたしの根底にあるものは
愛の真実に対する絶対の信頼
それゆえにわたしは
すべてのことをよきことと信じて
あらゆることにきりこんでゆく

希望ひとつを剣として
暗黒に挑戦していくのです
その自らの光こそが
永遠の自己存在の真実なのです



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