江國香織の「なかなか暮れない夏の夕暮れ」を読む。
物語の主人公たちが話しの中でも小説を読んでいて、ダブルで物語が楽しめるという新しい手法。
とても面白いんだけど、気になる箇所が・・
相変わらず根無し草的な主人公は置いといて。
雑誌の編集長だという50歳の女性が、粗大ゴミを依頼するのに、なかなか電話が繋がらず、辟易する場面。ウェブでもできるのに、パソコンは苦手だと息子に頼むんだけど、現役で雑誌の編集長やってる人がパソコン苦手は現実的にないだろう、と読んでいて冷めた。
どうして、ここ作者に突っ込んであげなかったんだろ。。
それともう一つ、学校の先生を長年やっている女性が極度の人見知りという設定、これは無理があると思う。大学の先生とかならともかく、普通に中学高校くらいの先生を長年やっている女性が極度の人見知りでは職務がこなせなるはずがないからだ。
本がどうやって出来るかは知らないけど、この辺は編集者が指摘してもいいとこじゃないのかな??
だけど、なかなか暮れない夏の夕暮れのことを、今、この季節に読んでいて、じっとり思いだす。