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この平穏退屈な日々にもそれなりに感動って在るもの。

ヘルシンキ二日目 エストニアの首都タリンへ行くの巻

2007-09-22 23:44:25 | 旅行記
ヘルシンキ二日目。
早起きして朝食。私はいつも友達が起きてくるのが待ちきれず、一人で朝食に行きます。一人で過ごす優雅な朝は旅先ならではの楽しみです。

30分後くらいに友達が現れ、二人でその日の行き先等あれこれ。

この日は私が先にホテルを出て、すっかり気に入ったエスプラナディ通りの公園のベンチで大好きな人間ウォッチングでもしようかなと。

その前に、インフォメーションに行って、エストニアの首都タリン行きの船について聞き、再び公園のベンチで友達を待ちます。

この公園はさすがに観光客が多く、真ん中にあるなぜだかスペインのマルガリータ王女の像の前で皆が格好を真似して写真撮ってたり。明日に控えた夏至祭のささやかなモニュメントが飾ってあったり(それが素朴でかわいい)

私たちは10時15分頃、エストニアに出発する高速船のチケットを無事購入し、船に乗り込みました。エストニアまでは一時間半。初めて乗る高速船は快適です。
売店もあるし、免税店もあるし、席は指定と自由とあるけど、自由席のがいろんなタイプの席があって楽しかった。強いて言うなら冷房がきつかったくらいで。

再び、ロングジンを飲みつつ、いざエストニアの首都タリンへ。


タリンへの入国を済ませると、早速世界遺産に指定されている旧市街地へ。
私たちがここに来た目的のひとつはお土産を買うこと。
税金の高いフィンランドとは違って、ぐっと物価も安いらしく、お土産らしいお土産が買えるかなと。期待して最初に見たお店はまるでエストニアのアメ横風。まがいもののムーミンの鍋つかみなんかが売ってる。しかも噂に聞いた通り安くないじゃん

さて、旧市街。これまで数々の旧市街地を見てきた私たちだけど、これまた感動やっぱり旧市街地はいいに決まってる。でもここ、今まで見てきた以上に古くない!?

ここそこに趣ありすぎな建物が並んでいます。人々はロシアを感じさせる雰囲気。(ロシア人はよく知らないけど、喩えて言うなら、なんていうかTATOO風)
テコボコの石畳を歩きながら、もう街並みのステキさにうっとり。まさかまさかのここが今回の旅で一番宣言!?
また、すてきなレストランやカフェが建ち並びすぎていて、どこに入ればいいかひどく迷って、結局一番大きな広場のいかにも観光客向けのトロイカというロシア料理を出す店に入りました。(やっぱりメイン広場だし、ここなら大好きな人間観察もじっくり出来ると思って)

メニューは前菜(生ハムのようなものや肉の脂身部分、ゼリー寄せ等盛り合わせ。正直いってちょっと苦手だった)とシチューのパイ包み焼きを二人でシェア。(パンも付きます。)シチューは美味しかったけど、肉の盛り合わせはちょっと苦手。やっぱり寒い国だし、こうゆう肉の盛り合わせは是非必要なのかなあ、とちょっと二人で話しました。

ところで、ここで面白かったのがウェイトレスの女の子。制服はトロイカ風民族衣装。ところが、人によって、スカートを短くしたりいろいろ工夫している。
スカートを短くしてる子は、TATOOの髪短い子似。愛想もよくてかわいい。
その子は、観光客か仕事か?で来てるいかにも軽薄そうな男になんかメモ渡されてたその男はやめた方がいいよ~と心底思ったけど、その後の彼女、本当に嬉しそうだった

私たちのテーブル担当は変わった子で、無愛想(というかちょっと怖い)オープンなので鳩なんかパン屑にひかれてしきりに寄ってくる。その鳩を私たちの注文取りながら片足で蹴り上げる姿(表情は無表情)なんか勇ましすぎ。
で、勤務中、お腹が空いたのか、私たち客に出すパンをシルバーなんかが置いてある棚に腰掛けて(それはちょうど私たちの真後ろ)食べたりしてた。
海外の飲食店は、日本とは働く姿勢が違うのはわかるけど、これはちょっと面白かった

タリンではお金を換えず、全てカードで対応したため、入場料を必要とする教会なんかには入れなかったけど、なんとか現金両替しなくても観光できました。

最後に、街の中を少し歩いたけど(お土産買いたくて)
物価は別に変わりませんでした。(ZARAなんか日本と同じ価格)
まあ首都だし、当たり前か・・

ということで、17時頃、タリンを跡にしました。
帰りの高速船ではすっかり眠りこけ。(船の揺れって本当にきもちいいんだもん)


その夜は夏至前夜祭。
さぞかし街は盛り上がってる!?と思いきや、
全然そんなことないじゃない・・・・


むしろ閑散としてる!!!


ガイドブックによれば、近くの島では火を燃やして祝ってるらしく、おそらくそこに行けば間違いなかったのでしょう・・

でもその日私たちは、最後の夜としてどうしてもホテルトルニ(塔という意味)の最上階バーで飲むという義務があったのです・・

そこで、行く途中、大通り(といっても夜9時頃、人は殆どいない)のトラム降り場で悲劇は起こりました。

トラムから降りてきた酔っ払いがフラフラになって、デパートのショーウィンドウの下の金属部分に仰向けに倒れ頭を思い切りぶつけました。すごい音。すごい衝撃。仰向けに倒れたきり身じろぎもしない・・・


もしや死んだんじゃ・・


口を大きくあんぐり開けて、周りを見渡すと、この二日間この街で何度も見かけた年若い浮浪者と目が合いました。(彼は時間を持て余しているらしく、始終ヘルシンキの中心地をフラフラしているのです。)あまりのショッキングな事件に救いを求める目をして彼を見ると、彼は面白そうにニヤリと笑って、その仰向けに倒れて動かなくなったおじさんを通り過ぎがてら見下ろして、また私たちの方を振り返り、再びニヤリとしてそのまま過ぎ去ってしまいました。

私たちはどうしたものやら、声をかけてみようかどうしようかとその場でオロオロしているうち、何人もの人々が仰向けに道に倒れているおじさんを横目に過ぎ去っていきます。おそらく現場を見ていたのは私たちと浮浪者だけですが、あんな感じで倒れていても、誰も声をかけないなんて・・フィンランド人って意外に冷たいなあ。

と思っていると、やっと一組のカップルの女性がしゃがみこんで声をかけました。
一緒にいる彼氏の方は嫌そうで、いかにもすぐに立ち去りたそうな素振りでしたが、おじさんはとりあえず生きてました。でもあれだけの音。脳の中で骨折とかしてそうなものです。

とりあえず、それでも一応ほっとしながら、ホテルトルニのバーへ。

螺旋階段を昇っていくとそこは夕日に暮れる景色の中。小さなバーが。
バーテンダーは60才程の女性二人。そうそう、バーに入る前、あまりに酔っ払いすぎたおじいさんが、その女性に「今夜はもう帰りなさい」とばかりに追い出されていました。きっと常連さんなんでしょう、陽気に手を振りながら、無理矢理帰りのエレベーターに押し込められていたのが、ちょっと微笑ましかったです。


それにしても、トルニ。
本当に本当にステキでした。
たぶん、12階程の建物ですが、この辺では高いので、ヘルシンキ中が見渡せます。
本当に美しくて、最後の夜に相応しい感動でいっぱいの幸せ気分になれました。

ヘルシンキに行くなら絶対ここに行ってください!!


ホテルに戻ったのは12時近く。外はいよいよまだ明るい。
この1週間の中でも、一番明るい夜だったと確実に実感できる窓辺です。

明日はいよいよ最終日。
旅行で過ごす時間ってなんて濃密で上等の幸せを手にできるんだろう・・
























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