五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

歌舞伎座オープン

2013年04月02日 | 第2章 五感と体感
本日4月2日は、銀座の歌舞伎座がリニュアルオープンです。

新年早々、歌舞伎座の近くで表装の展覧会をしたおかげで外構が整ったビルに何度か足を運び、高いビルに変身した姿を見上げ、オープンを心待ちにしていました。

出雲阿国の始まりの頃は女歌舞伎が威勢を振るっていたようで、流行を作っていたのも役者です。ロザリオを腰にぶら下げ舞いを披露したりすると、大衆は「我も我も」と真似をしていきます。サントリー美術館で開催されていた「歌舞伎展」では、その頃のロザリオが飾られており、ちょっとびっくりしましたが、千利休がロザリオをぶら下げ歩いている姿の画もあるくらいだから、「洒落た人」の今も昔も変わらないように思います。

江戸時代、藩に抱えられ武士の嗜みとして大事にされてきた能楽とは違い、大衆芸能として守り続け、進化し続けてきた歌舞伎は、明治維新もなんのそので、計り知れない図太い生き抜き方が歌舞伎役者自身のDNAに組まれているようにも思います。

そうはいっても、能好きの私は、「能楽頑張れ~^^//」とエールを送り続け、「出来ない出来ない」と言いながら稽古をつけていただき、牛歩の歩みの自分の体得度に呆れつつも、能楽の魅力を知ってしまったからには、もう止められません。

能楽にしても歌舞伎にしても文楽にしても、魅力に取り憑かれると、この心地良い体感をいつまでも得て居たいという情動に駆られます。モモクロやAKB、ジャニーズや宝塚に憧れる人たちと同じ感覚なのだと思います。萌える対象が違うだけの話です。

新歌舞伎座、一見外見は今までの歌舞伎座と変わらない錯覚に陥りますが、上を見上げると天高くビルが刺さっているような感じの建物です。ビルが乗っかっていると解釈するか、天空まで永遠に伸び続ける建物であるという解釈か、それは、これから日本の伝統芸能の中で一番派手やかにプレゼンテーションしていく先駆者的な存在として活躍する役者さん達を、暖かく見守ってゆきたいと思いますし、新しい歌舞伎座に足を運びたいとも思っています。

祖父母が足を運んだ戦前、戦後の歌舞伎座。そして平成の歌舞伎座を加えると私のDNAは少なくとも三回の建物を経験することになるわけです。

先祖代々、世々とこしえに続いていくことを願いつつ、リニュアルオープンのお祝いを申し上げます。

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