五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

琵琶湖の旅と勉強会1

2014年03月17日 | 第2章 五感と体感
二泊三日の勉強会を終え、昨日夕焼けの富士山を眺めながら戻りました。
唐崎に泊まるのは初めてなので、前日から周囲をリサーチしたので私は三泊しました。
京都から湖西線に乗り、三つ目が唐崎です。その次の駅が坂本。ここが比叡山の入り口となります。

以前から気になっていた天智天皇御陵に寄るために山科で途中下車し、御陵(みささぎ)を参拝。意外にも奥が深く門からのんびり5分くらいかけて歩きました。ここは墓守りが常駐しています。雨がしとしと降る中、杉が強く香り、住宅地に囲まれた所ではありますが森の香りを充分に堪能しました。壬申の乱で敗れ、歴史上この地に御霊が落ち着くまで、どのような物語があったのか考えるには最適の場所でした。
雨が強くなってきたので御陵から直接大津へ行くことにし、お陰で逢坂の関と蝉丸神社を通過し、大津歴史博物館に向かいました。
三井寺の並び北側にある大津歴史博物館の先には大友皇子の御陵もあり、琵琶湖を望む近江京があった場所でもあります。
以前この場所に立ち、気が晴々とする体験をしましたが、雨降る中でもやはり「気の好い場所」を感じました。
たまたま近江に纏わる古文書展が開催されており、思いもかけず近江を駆け巡った歴史上の人物の直筆との対面も果たし、良筆の明智光秀、読んだら破棄せよよいう〇×印の上に書かれた隠密の義経の書状、廃仏棄釈による日吉大社の嘆願書、芭蕉の歌の数々にも触れることができ、琵琶湖は情報が放射線状に広がる中枢地点である故に様々な合戦も経験し、時系列を整理するには、歴史上の出来事をかなり入れ込んでおかなくては難しい場所なのです。
であるから故に、本格的な琵琶湖巡り開始が随分後回しになってしまいました。動けるうちに琵琶湖を丹念に廻る夢が叶いそうです。

勉強会が始まる前に、憧れ過ぎていた琵琶湖巡りの興奮を治めるのに一苦労しましたが、帰宅してもまだまだ興奮治まらず、次の琵琶湖行にはどこに行こうかと地図を広げる始末です。

私達の宿泊勉強会は、必ず修道院を使わせて頂いています。今回の宿泊はノートルダム教育修道女会です。宿泊施設があり、黙想会で使われている修道院です。そこで特別に許可を頂き、勉強会を開催させて頂きました。
修道院の目の前は湖畔です。枯れた蘆が繁り、護岸工事がされておらず自然のままの湖畔に、鴨の群れもやってきます。対岸には大津プリンスホテルが見え、夜になると低い位置に連なるように灯が散らばり、都会の夜景にヘキヘキとしている私に、落ち着いた品の良い夜景から身の丈の安定感を頂きました。飾りのイルミネーションや高くそびえるビルの明かりよりも、尊い有難さを感じることが闇に光を見つけた時の自ずから感ずる感情なのだと思うのです。

翌日からやってくる勉強仲間は、皆ここを訪れるのが始めて。「きっと皆喜ぶでしょうね~~」とシスター方と歓談し眠りにつきました。

翌朝も曇り空。
湖の波は安定していて、湖にいる鴨達もそれほど揺らがず波打ち際に群れ寄っていました。
「毎日見ていても飽きないし、何時間見ていても飽きないのです」
と仰るシスターに、「私も飽きません^^」と幾度お答えしたことか。

実はこの修道院のお隣も別の修道会の修道院。アメリカ系メリノール修道会の広大な敷地があります。有難いことに隣の敷地との間に木戸があり、そこを開けるとお隣を散歩できるようになっています。
そして、その隣に唐崎神社の近江八景のひとつ「唐崎の夜雨」で有名な唐崎の一つ松が立っています。
江戸時代までは船着き場となっていたこのあたりには、それを偲ばせる大きな燈篭が立っており、港の跡もあり、修道院や神社のお陰でこの風景が保たれているのです。
唐崎神社は、日吉大社の末社であり、天智天皇が亡くなった際、ここでも遺体が安置され「もがり」を行ったとされているそそれが謂われとなってでしょうか?、平安時代の貴族はこぞって禊ぎをしにここを訪れたそうです。
それが所以か、神社の前に「みたらし団子」の店があり、ここの店主は19代目。歴史上の名だたる人々を接待してきたそうです。禊ぎ→御手洗→みたらし→下の病気を治す神社となり、このみたらし団子屋さんは日吉大社の氏子さんらしく、御手洗いを祀るためのお守りやご朱印を預かっており、そこで参拝者は求めることができるようになっています。
つまり、元祖みたらし団子だそうです。
日吉大社、唐崎神社のみたらし祭は4月の12から15日あたりまであるそうです。日吉大社の末社のお御輿が唐崎神社に集まる大がかりな祭だそうです。
19代絶やしていない「みたらしの餡」を舐めるようにして頂き、店主の寺田家伝来のお話をとくとくとお聴きすることもでき、お腹も頭もいっぱいに満たされました。
芭蕉もお団子を頬張りながら、歌を読んだのでしょう。三代目と云われる立派な立派な一つ松に句碑が建っていました。
「唐崎の松は花より朧にて」
私の場合には、「唐崎の松は花より団子にて」かな、と、。

午後からの勉強会にはまだ時間があったので、思い切って比叡山の麓にある日吉大社(全国の日枝、日吉、山王神社の総本宮)を参拝してきました。
京都の鬼門として都を守ってきた神社の風格は、畏れ多いものでした。
ここで気になっていた今年厄年の息子の祈願を果たし山を降りました。

案の定、お昼を目処に全国から赴いた皆様の驚きは想像通りでした。琵琶湖を一人占めにした様な窓からの風景を見ることができるよう全員が窓を向きながら勉強会を行うという前代未聞の机の並べ方をし、「これがほんまもんの掛け軸療法や~」と思いつつ、日本人のアイデンティティに相応しい勉強会が行われました。

今日のブログはこの辺で。。。明日に続きます。

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