五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

自分の感情の取り扱いの学び

2014年03月22日 | 第2章 五感と体感
自分が湧き出している不安や不満や嫉妬の感情を抑制し続けているとそのうち六条御息所のように幽体離脱して嫉妬する相手を殺してしまうかもしれません。

かといって桐壷の正室のようにあからさまに光源氏の生みの母をいじめ抜いて病にさせてしまうのもどうかな、と、思います。

空蝉のように上手に逃げるのもひとつのやり方でもあろうし、女三宮の自分の始末の悪さに我が子薫のいじいじした抑圧的な個性が育まれていったり、

紫の上の光源氏に育てられ妻になり、否が応でも全体を見渡さざる得ない環境に暮らし、最後の最後に自分の意思を実行する紫の上の格好の良さは、ブログに幾度か書いていますが源氏物語の中で私が好きな帖「法みのり」でもあります。

源氏物語やギリシャ神話は「人の感情」や「人の個性」の揶揄の宝庫と言っても過言ではありません。

私の仕事の立場上、〇さんのような。。。×さんのような。。。という事例を出すわけにはいきません。守秘義務というのがありますし、「〇さんのような」と言ったところで、他者の事を批評したところで、「私」というフィルターを通している言葉である為、アテにはなりません。
そのようなわけで、ブログや勉強会では私個人の自己事例を自己責任の範囲で語ったり書いたりしています。

他者批判や他者否定、解りもしないのに他者分析をしていくと、学びの本質から外れていきます。

例えばブログに書いている私の感情の取り扱いを読んだり、聞いたりすることで、その相手がどのような感情が湧き出すか、が、現象学を大事にした学びに繋がっていくのです。自分に湧いたカタルシスを臨床学的に経過観察し自らの体感的な体験をすること自体が学問の体得ともなっていきます。自分の生育史を理論武装することを自分自身で行うことです。

マンネリ化した平素の生活から異なる場所に身を置くことで、思いもかけない感情が湧いてきたり、自分に育んできた習慣や慣習、環境が自分の傾向を成してきたことが見えてくるはずです。
フィールドワークもそこで効果を発揮していきます。

自分の暮らす環境の中で日本人のアイデンティティを源氏物語を通して学ぶも好いでしょうし、ギリシャ神話で激しい感情の取り扱い事例を学ぶことも深い学びとなります。

自分の感情の取り扱い方がいつも同じ事を繰り返し、同じパターンを繰り返すことで、自分のストレスからますます解放さないことに悩んでいるのであれば、解放されずに悩む自分の感情に焦点を当てつつ、源氏物語やギリシャ神話の登場人物を追ってみると案外自分の傾向と似たような人物に出会うかもしれません。似たような人物に出合った時、新たな学びの扉が開くかも。。。私も毎度、この繰り返しで学びの扉を開いているという生活を続けているのです。
自分の感情の取り扱いを毎度同じように繰り返して、他者のせいにしたり、不満を他者にぶちまけたり、自己嫌悪に陥ることを自分が意識できているのであれば、尚更、学びの時期が訪れている証拠であるかもしれません。

☆☆

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