段取りと想像力 2017年5月6日
連休恒例の実家と自宅の庭仕事が落ち着き、一息つきつつ、昨日は一日表装作業に集中できました。
家にいる時は、FMラジオJWAVEをつけっ放しで、好み構わず聞き流しています。開局以来ずっとそんな調子なので、聞き出してから30年近い月日が経ってしまいました。厳密にいうと確か28年ぐらいでしょうか・・・?
数か月前に購入した中国人の書家の漢詩を解読するところから始まり、裂を決め、中裏打ちという作業を経て、昨日は次の段階である総裏打ちまでの作業を完了させました。
手は作業。耳はラジオだったのですが、連休ということもあり、ラジオの番組もいつもとは違うメニュー。インタビューのコーナーが始まり、耳を傾けているうちに、作業する手が止まり、聞き入ってしまったのです。
インタビュアーはデザイナーの佐藤オオキさん。インタビューを受けていたのは、チームラボの猪子寿之さん。
輝いてお仕事されているお二人の会話がどんなことになるやら、ワクワクしていたのですが、佐藤さんがドン引きするくらいの猪子さんの想像力と段取り力に、私も思わず作業の手が止まっていました。
「一歩先を読む」というようなスケールでは納まらない「森羅万象の曼陀羅の動きをそれらの関係性をも感じ取る」ような感性と頭脳に日本の将来、ほんとうにおもしろいぞ。。。と、思うのでした。
猪子さんの手荷物が大きいことに、「いちいち突発的な出来事で、余計な脳を使いたくないから、いつでもどこでも、どうにでもなるように生きるための荷物を全部持っているんです。」と。「これからニューヨークに行きましょうってなったら、そのまま行けるし。」とも。
世界を股にかけて動いていらっしゃる佐藤さんの反応が、とてもまともに聞こえてきたことも興味深かったです。
ああ、頼もしや頼もしや。
確かに、これから何が起こるか分からない世の中。変化にうろたえないような段取りは、平素の私たちの仕事や生活にも同じことを言うことができるのです。
「眼差しが僕のほうではなく、遥か彼方の宇宙を見ているようだった」という佐藤さんの所感も、さすが経験と感性を鍛えていらっしゃる人の言葉だ、と思った次第です。
次世代にお任せモードに片足突っ込んでいる私が、とても元気をもらったインタビューでございました。
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