
個性の受容 2017年5月22日
自分の傾向を他者と比較しようとしても、他者がどう見えて、どう捉えているかが分からないため、自分と他者との違いを具体的に知ることは難しいものです。
パースナリティ理論のカールロジャーズは、そこに着目し、「私が見えているもの、捉えているものが私の真実である」ことを理論化していきました。
私が見えているものが私の真実であることを私自身が否定してしまったら、自分の真実が何だか分からなくなり、混乱していきます。
混乱すればするほど自信が無くなり、他者との交わりが億劫になっていきます。
他者と比較してみたことで、見えてくる自分の個性が、生まれながらのものなのか、成育史上の環境のものなのかは、自分自身でも分からないかもしれません。
幼いうちに「○○障害」と診断されたことで、自分の個性を「○○障害」で決めつけてしまうことで個性の美の生育を頑なな概念で固定してしまうことも怖いことだとも思います。
その一方、長年自分の個性の事で悩み続けていた人が、○○障害という存在を知ったことで持って行き場のない苦しみから解放されることもあるのです。
医師の資格のない者が、勝手に病名を付けることは法律違反となります。
昨日、ある特集番組を見て、傾聴を目的として、関わる者が、狭い概念で仮説を決めつけて関わることは危険な事だと、改めて身を正しました。
聴く側の立場は、関わる人の個性を大事にしつつ、その人の個性の美しさを愛しむ事であることを再確認して見終えました。
医学の世界もどんどん変化し、研究している様々な事例の解明も、日に日に進んでいっているようです。
医学の世界は進歩していても、傾聴する私達の役割は聴くことから外れてはならないことを書き留めておきたいと思った次第です。
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