今月7日、後楽園ホールで行われた試合結果です。
WBOアジア太平洋スーパーフェザー級戦:
王者ジョー ノイナイ(比)5回負傷引き分け(1対1:48-47、48-48、46-49)挑戦者尾川 堅一(帝拳)
*世界再挑戦(再獲得)を目指し、順当に再起路線を歩んできた幻の前IBF王者尾川。今回はさらなるステップアップを目指し、曲者ノイナイに挑戦しました。
4月に大阪で同王座を獲得し、7月に同じ地で初防衛に成功しているノイナイ。今年は日本の勢いをつけた選手と言っていいでしょう。そんな波にのる比国人を相手に、尾川は冷静に対処。しかし試合を通じ両選手がバッティングで負傷するという展開に。最終的には王者が負傷のために試合が止まってしまい、結果は負傷判定に持ち越されることに。結果は中盤戦までに、どちらも明白なリードを奪うことが出来ず、痛み分けとなってしまいました。
両者にとって残念な結果となったこの戦い。負傷が癒え次第、早期の再戦を行い決着をつけてほしいものです。
日本スーパーフェザー級戦:
挑戦者坂 晃典(仲里)TKO6回1分30秒 王者末吉 大(帝拳)
*ここまでの戦績が19勝(16KO)5敗(3KO負け)と、勝っても負けてもKO決着になる確率の高い坂。4月には当時空位だったWBOアジア太平洋同級王座を、上記のノイナイと争いましたが、2回TKO負けを喫していました。
元日本フェザー級王者でもある坂は、日本王座の2階級制覇を目指し、これまで4度の防衛に成功してきた末吉に挑戦。挑戦者の強打に臆したか、下がるばかりの王者に坂はドンドン攻撃を仕掛けていきます。
挑戦者の一方的な試合展開となったこの一戦。最後は6回、坂がパンチをまとめたところでレフィリーが両者の間に入り試合終了。坂が昨年10月に陥落していたフェザー級に続いて、スーパーフェザー級でも国内の頂点に立つことに成功しました。
*ノイナイが防衛回数を伸ばし、坂が新王者となったスーパーフェザー級戦線。2019年12月15日現在の、同級王者たちの顔ぶれを見てみましょう。
WBA(スーパー):レオ サンタ クルス(メキシコ/防衛回数0)
WBA(レギュラー):レネ アルバラード(ニカラグア/0)
WBC:ミゲル ベルチェル(メキシコ/6)
IBF:デビン ファーマー(米/4)
WBO:ジャメル ヘリング(米/1)
OPBF(東洋太平洋):三代 大訓(ワタナベ/3)
WBOアジア太平洋:ジョー ノイナイ(比/1)
日本:坂 晃典(仲里/0)
今回は引き分けという結果になってしまった尾川ですが、ノイナイを含め、三代、坂にも勝利を収める可能性、実力を持った選手だと思います。世界に行く前に、3つのベルトを順次獲得していって貰いたいですね。