2023年1月第三週末の主な試合予定です(2023年1月21日から1月27日まで)。
21日 土曜日
英国
ミドル級戦(12回戦):
クリス ユーバンク(英)対 リアム スミス(英)
25日 水曜日
タイ
WBAインターナショナル・フライ級戦(王座決定戦):
木村 翔(花形)対 ウラン トラハツ(中国)
*この期間も、比較的静かな一週間となりそうです。
2023年1月第三週末の主な試合予定です(2023年1月21日から1月27日まで)。
21日 土曜日
英国
ミドル級戦(12回戦):
クリス ユーバンク(英)対 リアム スミス(英)
25日 水曜日
タイ
WBAインターナショナル・フライ級戦(王座決定戦):
木村 翔(花形)対 ウラン トラハツ(中国)
*この期間も、比較的静かな一週間となりそうです。
今月7日、米国の首都ワシントンDCで行われた試合結果です。
IBFウェルター級戦(暫定王座決定戦):
ジャロン エニス(米)判定3対0(120-108x3)カレン チュハジーン(ウクライナ)
*ここ数年、バージル オルティス(米)と共に同級の次期スター候補生として挙げられ続けてきたエニス。試合開始のゴングから、逃げモード全開のチュハジーンに完封勝利を収め暫定ながらも世界王座奪取に成功しました。
この勝利により全勝記録を30(27KO)の大台に乗せたエニス。最後に判定に勝敗を委ねたのは2017年3月末日まで遡る事になります。またエニスにとり、7ラウンド以降戦うのは今回が初となりました。
まだまだ伸び盛りのエニス。まずは「暫定」の2文字を早期に返上したいところでしょう。
下記はこの試合が終わった時点(2023年1月7日)での、ウェルター級の世界王者たちと、日本関連のタイトル保持者たちとなります。
WBA(スーパー):エロール スペンス(米/防衛回数0)
WBA(レギュラー):エイマンタス スタニオニス(リトアニア/0)
WBC:エロール スペンス(米/2)
IBF:エロール スペンス(米/6)
IBF(暫定):ジャロン エニス(米/0)
WBO:テレンス クロフォード(米/6)
OPBF(東洋太平洋):豊嶋 亮太(帝拳/2)
WBOアジア太平洋:豊嶋 亮太(帝拳/2)
日本:小原 佳太(三迫/3)
今月6日、エディオンアリーナ大阪で行われた試合結果です。
WBOアジア太平洋スーパーフェザー級戦:
挑戦者力石 政法(緑)KO5回2分52秒 王者木村 吉光(志成)
*長身サウスポーの力石、良い選手ですね。3回、4回、そして最終回となった5回にそれぞれ違うパンチでダウンを奪う持ち味が多彩な懐の深い選手。対戦相手にとりやり辛い選手でしょう。
昨年はOPBF王座を獲得し、12回のフルラウンドも経験。今回の2つ目のタイトル獲得に繋げてきました。今後のマッチメーク如何では、もう一つ上のタイトルも目指すことが可能なのではないでしょうか。出来れば世界挑戦に名乗りを挙げる前に、元IBF王者尾川 堅一(帝拳)や、唯一の黒星を付けられた現日本王者坂 晃典(仲里)との対戦が見てみたいものです。
下記はWBOアジア太平洋王座で変動があった、2023年1月19日現在のスーパーフェザー級王者たちとなります。
WBA:ルイス ガルシア(ドミニカ/0)
WBC:空位
IBF:シャフカッツ ラヒモフ(タジキスタン/0)
WBO:空位
OPBF(東洋太平洋):空位
WBOアジア太平洋:力石 政法(緑/0)
日本:坂 晃典(仲里/2)
ヘビー級戦(8回戦):
日本王者但馬 ブランドン ミツロ(KWorld3)KO初回1分15秒 スタット カーラレック(タイ)
*試合直前に、対戦相手がベダン アガーワル(印)から自身より二回りほど小さいスタットに変更となった但馬。開始のゴングと同時に左右の重々しいパンチでタイ人に迫り、連打からダウンを奪いそのままKO勝利。昨年4月のデビュー戦は56秒、8月の2戦目では69秒、そして11月の一戦では34秒と、これまでの最長となる時間を費やしながらも4連続初回KO/TKO勝利に成功。今年は一段上の相手との対戦が望まれます。
但馬を見ていると、1990年代から2000年代に活躍したサモアの強打者デビット ツア(西サモア/ニュージーランド)を連想してしまいます。勝って当然の対戦相手が続いていますが、そのボクシングは豪快で面白い但馬。米国に渡り、4回戦や6回戦の試合をどんどんとこなしていく事は可能でしょうかね?是非実現してもらいたいものです。
この試合は無冠戦でしたが、2023年1月19日現在の最重量級王者たちを確認しておきましょう。
WBA(スーパー):オレクサンデル ウシク(ウクライナ/防衛回数1)
WBA(レギュラー):ダニエル デュボア(英/1)
WBC:タイソン フューリー(英/3)
IBF:オレクサンデル ウシク(ウクライナ/1)
WBO:オレクサンデル ウシク(ウクライナ/1)
WBO(暫定):ジョー ジョイス(英/0)
OPBF(東洋太平洋):ジャスティン フニ(豪/1)
WBOアジア太平洋:ウラジスラフ シレンコ(ウクライナ/0)
日本:但馬 ブランドン ミツロ(KWorld3/1)
最近(2023年1月18日ごろ)のニュースです。
1)昨年2022年に元WBOスーパーフェザー級王者伊藤 雅雪(横浜光)と世界のトップ選手たちと拳を交えてきた中谷 正義(帝拳)を連破し、国内ライト級の第一人者の地位を獲得した吉野 修一郎(三迫)。4月に米国で、元WBOフェザー級、WBC/WBOスーパーフェザー級王者シャクール スティーブンソン(米)とWBOライト級王座への挑戦権を賭け対戦する話が進行しています。その試合が実現し、吉野の大舞台での勝利を見てみたいですね。
2)報酬配分への不満から、WBCスーパーライト級王座への挑戦を蹴った元WBC/WBO王者ホセ カルロス ラミレス(米)。3月25日に、元IBFライト級王者リチャード コミー(ガーナ)と拳を交える事となりました。現王者レジス プログレイス(米)戦が実現しなかったことは残念ですが、対コミー戦も中々の好カードと言っていいでしょう。
3)夏季五輪で2大会連続で金メダルを獲得するも、プロでのデビュー戦で黒星を喫してしまったロベイシー ラミレス(キューバ)。その後は立て直し、11連勝(7KO)を飾っています。このラミレスが4月1日、米国オクラホマ州のリングで元WBOスーパーバンタム級王者アイザック ドビー(ガーナ)と対戦する事になりました。この試合に世界王座が争われる可能性もあるようですが、その辺りは現在の所未定のようです。
4)3団体統一ヘビー級王者オレクサンデル ウシク(ウクライナ)とWBC王者タイソン フューリー(英)による全主要団体統一ヘビー級戦は、3月を目途にサウジアラビアで開催される可能性があるようです。また、ウシクに王座を奪われたアンソニー ジョシュア(英)は、4月1日に再起戦を行うとの情報があります。
5)井上 尚弥(大橋)がスーパーバンタム級への転向を正式に表明。それに伴い、先月統一した4つのバンタム級王座を返上しています。新たな階級でのデビュー戦は春先になるようです。
6)ユーリ 阿久井 政悟(倉敷守安)がこれまで3度の防衛に成功していた日本フライ級王座を返上しています。阿久井は来月4日、後楽園ホールのリングで世界ランカーであるジェイソン バイソン(比)と対戦する事が決定しています。
今月7日、米国ワシントンDCで行われた試合結果です。
WBAライト級戦(レギュラー王座):
王者ジャルボンテ デービス(米)TKO9回13秒 挑戦者/WBAスーパーフェザー級王者エクトール ルイス ガルシア(ドミニカ)
*一階級下のガルシアと比べても小柄なデービス。しかしそのボクシングはパワフルで、躍動感に満ち溢れています。
昨年の今頃は、世界的には無名だったガルシアですがこの一年で飛躍的に知名度をアップしました。そんな勢いに乗るガルシアでしたが、デービスには歯が立たず。パワーは元より、米国人のスピードに全くついていけずに9回開始早々にギブアップ。デービスに28個目(内26KO)の白星を献上しています。
リング上では圧倒的な強さを見せつけているデービス。春先に、ライアン ガルシア(米)とのドリームマッチを行う予定です。超強豪相手に良い所なく敗れたガルシアは、本来のスーパーフェザー級に戻り王座の防衛戦に専念していく意向を示しています。
下記は2023年1月17日現在の、ライト級の王者たちとなります。
WBA(スーパー):デビン ヘイニー(米/防衛回数1)
WBA(レギュラー):ジャルボンテ デービス(米/4)
WBC:デビン ヘイニー(米/6)
IBF:デビン ヘイニー(米/1)
WBO:デビン ヘイニー(米/1)
OPBF(東洋太平洋):吉野 修一郎(三迫/2)
WBOアジア太平洋:吉野 修一郎(三迫/3)
日本:宇津木 秀(ワタナベ/2)
スーパーミドル級戦(10回戦):
世界2階級制覇王者デメトリアス アンドラーデ(米)判定3対0(100-89x3) デモンド ニコルソン(米)
*本来なら昨年5月に、英国でWBOスーパーミドル級の暫定王座決定戦に出場する筈だったアンドラーデ。しかし自身の負傷に加え、試合地のプロモーターから「アンドラーデでは興行が成り立たない」と非難されるはめに。それまで保持していたWBOミドル級王座も自ら放棄したあげく、一試合もこなせないで一年を過ごしてしまいました。
2021年11月以来の実戦登場となったアンドラーデでしたが、そのボクシングは全く錆びついておらず。2回、そして最終10回にダウンを奪うと同時に、完封劇を演じスーパーミドル級でのデビュー戦を飾っています。
下記は2023年1月17日現在の、アンドラーデの新たな主戦場であるスーパーミドル級王者たちとなります。
WBA(スーパー):サウル アルバレス(メキシコ/防衛回数5)
WBA(レギュラー):デビット モレル(キューバ/5)
WBC:サウル アルバレス(メキシコ/4)
WBC(暫定):デビット べナビデス(米/0)
IBF:サウル アルバレス(メキシコ/1)
WBO:サウル アルバレス(メキシコ/2)
WBO(暫定):ジョン ライダー(英/0)
OPBF(東洋太平洋):空位
WBOアジア太平洋:空位
昨年2022年にその活躍が顕著だった選手を5名選んでみました。今回は日本国外の選手5名を軽い階級から順に紹介していきます。
前WBCスーパーフライ級王者ジェシー ロドリゲス(米)/ 2022年の年間成績 3勝(1KO)
*元々将来の世界王者候補生の一人として、前評判の高かったロドリゲス。その名前を「世界ボクシングパーフェクトガイド」のライトフライ級とフライ級の項目で確認する事が出来ます。しかもそこでは、「サウスポー版(左構え)のリカルド ロペス(メキシコ)」と紹介されています!
2月にファン フランシスコ エストラーダ(メキシコ)が、カルロス クアドラス(メキシコ)と空位だったWBCスーパーフライ級王座を賭け再戦を行う予定でした。しかしエストラーダが出場できなくなったため、ロドリゲスが代役としてクアドラスと対戦。判定勝利で空位の王座を獲得しています。
6月には元王者のシーサケット ソー ルンビサイ(タイ)に予想外のワンサイドマッチの末TKO勝利。9月には4度目の世界挑戦となったイスラエル ゴンザレス(メキシコ)をも飲み込んでしまいました。年間を通し大活躍だったロドリゲスは、あっさりとスーパーフライ級王座を返上。次戦では本来のフライ級に戻り、WBO王座決定戦に出場を予定しています。
(「サウスポー版のリカルド ロペス」とまで言われるロドリゲス。まずはフライ級での逆2階級制覇に期待が寄せられます。)
WBAスーパーフェザー級王者エクトール ガルシア(ドミニカ)/ 2勝(2判定勝利)
*当初の予定では、昨年2月末に当時のWBA王者だったロジャー グティエレス(ベネズエラ)と、前暫定王者クリス コルバート(米)が事実上のWBA内王座統一戦を行う筈でした。しかしグティエレスがコロナウィルスに感染してしまい、2月に試合が行えない事に。代わってガルシアが、コルバートとグティエレスへの挑戦権を賭け対戦。この代役が予想外の大差判定勝利を収めてしまい、スター候補生だったコルバートに初黒星を与えると同時に、世界戦出場の切符も手に入れました。
迎えた8月、ベネズエラ人を堂々の判定で破り世界王座奪取に成功。近年稀に見るシンデレラボーイの誕生となりました。そしてその勢いで、先日7日のジャルボンテ デービス(米)の対戦相手の抜擢にまで至りました。2022年に関して見れば、ガルシアの選出は非常に的を得たものと言えるでしょう。
(2022年のシンデレラボーイの成功は、いつまで続くのでしょうか?)
4団体統一ライト級王者デビン ヘイニー(米)/ 2勝(KO勝利ゼロ)
*6月に敵地豪州に乗り込み、3つの王座を保持していたジョージ カンボソス(豪)を破り4冠統一に成功。4ヶ月後の直再戦では、初戦より明白な判定で豪州人を返り討ち。2020年、2021年に続いて昨年も、着実に実力、知名度の向上を果たしました。
早ければ次戦で、あのワシル ロマチェンコ(ウクライナ)との対決が予定されています。現在の両雄の実力差はほぼ無いと見ていいでしょう。
(ホップ、ステップと順調に成し遂げてきたヘイニー。今年はどれだけジャンプ出来るのでしょうか?)
WBAライトヘビー級王者ドミトリー ビボル(キルギスタン/露)/ 2勝(KO勝利ゼロ)
*5月にスーパースターの地位を確立していたサウル アルバレス(メキシコ)に、僅差ながらも明白な判定勝利。11月には中東のリングで、44戦全勝(31KO)の戦績を持った元WBOスーパーミドル級王者で、長らく指名挑戦権を保持していたヒルベルト ラミレス(メキシコ)に快勝。絶対王者の地位を築き上げました。このビボルが2022年のMVPと言っていいでしょう。
カネロ(アルバレスのニックネーム。スペイン語でシナモンという意味)との再戦もあるようですが、その一戦はスーパーミドル級に下げずに、ビボルの主戦場であるライトヘビー級で行って貰いたいものです。
(ようやく実力に合う評価を勝ち得たビボル。今後の活躍にも十分期待が持てる選手です。)
WBOヘビー級暫定王者ジョー ジョイス(英)/ 2勝(2KO)。世界戦は1勝
*元WBO王者ジョセフ パーカー(ニュージーランド)に初のKO負けを与えたことを評価。また、すでにWBAレギュラー王者ダニエル デュボア(英)もKOしています。
ガッチリとした198センチという体格の持ち主で、アンソニー ジョシュア(英)やタイソン ヒューリー(英)にも体負けしないでしょう。少々動きが鈍いですが、基本に忠実なボクシングを展開。案外、この選手が最終的には生き残るかもしれません。
(アマチュアでは銀メダリストの座に甘んじたジョイス。まずは「暫定」の名称の返上が目標でしょう。)
昨年、2021年編で選出した選手は、前WBCバンタム級王者ノニト ドネア(比)、元統一ライト級王者ワシル ロマチェンコ(ウクライナ)、前3団体統一ライト級王者ジョージ カンボソス(豪)、4団体統一スーパーミドル級王者サウル アルバレス(メキシコ)、そして3団体ヘビー級王者オレクサンデル ウシク(ウクライナ)でした。
今回選出した5選手は、比較的地味な存在ながら実力を備えた選手たち。加えて今後の活躍も期待できる顔ぶれです。来年も何名かはここに名前を連ねるのではないでしょうか。
今月6日、エディオンアリーナ大阪で行われた試合結果です。
WBOミニマム級戦:
挑戦者メルビン ジェルサェム(比)TKO2回1分4秒 王者谷口 将隆(ワタナベ)
*谷口陣営からすれば残念な結果となってしまいました。しかしこの試合に関して言えば、見事な右パンチを当てたジェルサェムを褒めるべきでしょう。
以前から減量苦が囁かれている谷口。これを期に階級アップをし、世界2階級制覇を目指していって貰たいものです。今後は日本人選手の標的になりそうな比国人。次戦では、谷口の同僚の重岡 優大の挑戦を受けるために再来来日する可能性が高そうです。
下記は2023年1月15日現在のミニマム王者たちの顔ぶれとなります。
WBA(スーパー):ノックアウト CP フレッシュマート(タイ/防衛回数15)
WBA(レギュラー):エリック ロサ(ドミニカ/1)
WBC:パヤン プラダブスリ(タイ/3)
IBF:ダニエル バジャダレス(メキシコ/1)
WBO:メルビン ジェルサェム(比/0)
OPBF(東洋太平洋):空位
WBOアジア太平洋:小林 豪己(真正/0)
日本:重岡 優大(ワタナベ/0)
*2022年から2023年の年末年始には、年を挟んで日本で世界戦が行われました。大晦日に東京で行われたスーパーフライ級の王座統一戦は引き分け、新年早々に大阪で行われた2大世界戦は無効試合と、見事な王座交代劇。日本のファンにとり痛い試合が続いてしまいました。しかしこれも真剣勝負の結果、致し方ありませんね。
世界戦が含まれた興行が行われ、好スタートを切った感のある日本ボクシング界。次の日本国内での世界戦はいつ行われるのでしょうか?
2023年1月第二週末の主な試合予定です(2023年1月14日から1月20日まで)。
14日 土曜日
後楽園ホール
OPBF(東洋太平洋)/WBOアジア太平洋ウェルター級戦:
王者豊嶋 亮太(帝拳)対 挑戦者佐々木 尽(八王子中屋)
*比較的静かな一週間になりそうですが、この期間、欧州や南米を中心に地域王座戦やマイナー団体であるドイツ版のWBUの世界戦なども予定されています。
以前、英国で設立されたWBUという団体がありました。1990年代から2000年代初頭にかけ、英国版のWBUは頻繁に世界戦を実施していました。1996年11月3日に、同団体のヘビー級戦が日本の千葉県浦安市で決行されています。その試合は日本未公認の一戦でしたが、王者ジョージ フォアマン(米)が判定で防衛に成功しています。
初代WBUは同団体の会長の死去により、2004年にあっさりと消滅。その後、同じ名前の別団体がドイツで誕生し現在に至っています。
昨年2022年にその活躍が顕著だった選手を5名選んでみました。2021年は日本国外組が先だったため、今年はまず、日本国内の選手5名を紹介していきます。順番は、昨年(2021年のまとめ)が重い階級からだったので、今年(2022年分)は軽量級からとなります。
WBA/WBCライトフライ級王者寺地 拳四郎(BMB)/ 2022年の年間成績 2勝(2KO)。
*3月に矢吹 正道(緑)を圧倒しWBC王座の奪回に成功。11月には、世界的にも評価が高かった京口 紘人(ワタナベ)にも圧倒しWBA王座を吸収。名実ともに同級ナンバー1の地位を手に入れました。今年は噂されるWBO王者ジョナサン ゴンザレス(プエルトリコ)との一戦を、是非実現してもらいたいですね。
(2つのベルトをまとめた寺地。次なるターゲットはWBO!)
4団体統一バンタム級王者井上 尚弥(大橋)/ 2勝(2KO)。
*6月に、宿敵ノニト ドネア(比)にKO勝利を収めライバル戦に終止符を打った井上。同時にWBC王座を吸収。師走には「格下」世界王者ポール バトラー(英)に楽勝し、WBO王座をもその手中に。今年はスーパーバンタム級での世界制覇を目指す井上ですが、新たな階級での活躍は間違いなしと言っていいでしょう。
(その実力は、正真正銘の世界の「怪物」です。)
OPBF(東洋太平洋)/WBOアジア太平洋ライト級王者吉野 修一郎(三迫)/ 2勝(1KO)。
*4月に元WBOスーパーフェザー級王者伊藤 雅雪(横浜光)に負傷判定ながらも明白な勝利を収め引退に追い込むと、11月にはあのワシル ロマチェンコ(ウクライナ)やテオフィモ ロペス(米)と拳を交えた経験を持つ「世界」の中谷 正義(帝拳)をKO。着実に大きな一歩を踏み上がりました。今年も世界に向け一戦一戦が勝負となるでしょう。
(国内ライト級最強を証明した吉野。今年も更なるステップアップが期待出来るでしょう。)
日本/WBOアジア太平洋スーパーライト級王者平岡 アンディ(大橋)/ 4勝(4KO)。
*2月、6月、9月、そして師走とテンポよく、そして定期的に防衛戦をこなした平岡。その4試合すべてを規定ラウンド以内で終わらせています。全勝記録も22(17KO)に伸ばしました。今年は防衛記録更新と世界ランカーとの対戦を実現させ、その上のベルトを目指すことになるでしょう。
(さあ、今年はどこまで世界に近づけるのでしょうか?)
日本スーパーウェルター級王者出田 祐一(三迫)/ 1勝(1KO)1敗(1KO負け)。
*11月に、33戦目にして迎えた初のタイトル戦で王座奪取に成功。その勝利により、戦績を戦績を16勝(9KO)16敗(6KO負け)1引き分けと5分にした現在では非常に珍しい叩き上げの苦労人。次の試合で王座から転落する可能性がありますが、そのキャリアに一つでも多くの白星を加えていって貰いたいものです。
(この苦労人には、一つでも多くの白星を飾っていって貰いたいです。)
*選出した選手たちの順番は、昨年は重いクラスからの順だったので、今年は軽いクラスからの順となりました。昨年選出した選手は、WBA/WBOスーパーフライ級王者井岡 一翔(志成)、元WBCバンタム級暫定王者井上 拓真(大橋)、 2020年/2021年東京五輪女子フェザー級金メダリスト入江 聖奈(日本体育大学)、元IBFスーパーフェザー級王者尾川 堅一(帝拳)、OPBF/WBOアジア太平洋ウェルター級王者豊嶋 亮太(帝拳)。今年はどんな選手が活躍していくのでしょうか。そろそろ一翔や、井上 尚弥(大橋)の後継者が出てくることでしょう。
最近(2023年1月12日ごろ)のニュースです。
1)来週末21日にノエル ゲボル(独)との防衛戦を予定していたWBCクルーザー級王者イルンガ マカブですが、その試合は中止となっています。
2)3月に注目株バージル オルティス(米)との防衛戦を予定していたWBAウェルター級のレギュラー王者エイマンタス スタニオニス(リトアニア)。虫垂炎(一般的に言う盲腸)に罹ってしまい即手術を行っています。このため、オルティスとの一戦は予定より一ヵ月ほど延期となるようです。
3)盲腸と言えば昨年11月頭に試合を行ったOPBF(東洋太平洋)ヘビー級王者ジャスティン フニ(豪)も、試合直後に腹部の痛みを訴えて病院の直行。虫垂炎と診断されたため、即手術を行っています。保持していたOPBF、IBF環太平洋、WBOオリエンタル王座の防衛には成功したフニでしたが、盲腸には苦戦した模様です。
4)大阪市西成区に新設された「TMK Gym」に移籍した元WBOバンタム級、WBCスーパーバンタム級王者亀田 和毅。来月25日、大阪市住之江にあるATCホールでルイス カスティージョ(メキシコ)とフェザー級8回戦で対戦する事が発表されました。すでにWBAスーパーバンタム級王座への挑戦権を獲得している和毅。ここはしっかりと白星を伸ばしたいところです。
5)昨年日本スーパーフライ級王座の3度目の獲得に成功している中川 健太(三迫)。その王座は一度も防衛することなく返上しています。この中川が来月14日、古谷 昭男(六島)と現在空位となっている同級のWBOアジア太平洋王座を争う事が決まりました。
6)かつてはその技巧で一時代を築いた元WBA/WBOスーパーバンタム級、WBAレギュラーバンタム級ギレルモ リゴンドー(キューバ)。2000年のシドニー五輪、2004年のアテネ五輪と2大会連続で金メダルを獲得した超が付く猛者です。しかしそのプロ受けしないボクシングスタイルが祟ってか、これまでのキャリアではその実力に見合った戦績を残すことは出来ていません。
このすでに42歳になってしまったリゴンドーが来月24日、こちらも41歳と大ベテランのヘスス マルティネス(コロンビア)を相手に一年ぶりの再起戦を予定しています。その技術でもう一度花を咲かせてもらいたいものです。