DAISPO WORLD BOXING EXPRESS

今年もやってるやってる~

あの試合から30年(WBCウェルター級:1993年9月10日・その1)

2023年09月10日 05時35分19秒 | ボクシングネタ、その他雑談

今から30年前の1993年9月10日、米国テキサス州サンアントニオで行われた試合結果です。
WBCウェルター級戦:
王者パーネル ウィテカー(米)引き分け(1対0:115-113、115-115x2)挑戦者/WBCスーパーライト級王者フリオ セサール チャベス(メキシコ)

*当時の最強選手と呼ばれていた2人の超絶実力者がテキサスのリングで対戦。挑戦者ながらも注目度は上をいくチャベスはこれまでに、強豪たちとの対戦を繰り返しながら戦績が87戦全勝(75KO)と化け物のような戦績を残してきました。

(当時の究極の一戦がテキサスで実現)/ Photo: kofight posters.com

対するウィテカーは1984年に行われたロス五輪の金メダリストという輝かしい肩書を引っさげてプロに転向。32勝(15KO)1敗と数ではチャベスに劣るものの、こちらも内容はメキシカンにも負けない素晴らしいい戦績を築いてきました。すでにウィテカー、チャベス共に世界3階級制覇を達成しており、チャベスはこの試合にメキシコ史上初の4階級制覇を賭けることに。

試合前の予想は、一般の予想では知名度の高いチャベスが有利。しかし専門家や関係者の間では真っ二つ。「チャベスが得意のボディー攻撃でウィテカーを中盤から後半にとらえるであろう」という声もあれば、「ウィテカーはチャベスの最も苦手とするタイプの選手。おそらくウィテカーがその技術で逃げ切るであろう」という2つの意見が多く聞かれました。

実際の試合は、その2つの意見が反映される形に。最初の2回はチャベスが絶好のスタートを切り、4階級制覇に向け大きく前進しているように見えました。しかし「ボクシング史上最高の技師」であるウィテカーが、徐々に、徐々にとチャベスのボクシングに慣れていき、中盤以降は「史上最強のメキシカン」をコントロール。「このままではチャベスも負けるだろう」と思いつつも同時に、メルドリック テーラー(米)との一戦でみせた残り2秒での大逆転劇が再び起こるであろうと期待もありました。しかしウィテカーはテーラーが犯した失敗を繰り返すことなく試合終了。

(チャベスがプレッシャーをかけ、ウィテカーが捌くという展開が続きました)/ Photo: Grueling Truth.com

出された判定は意外にも2人のジャッジがイーブンとする痛み分け。しかしそれまで全戦全勝だったチャベスの偉大なる伝説に終止符が打たれたことには変わりありません。

この試合が日本(WOWOW)で放送されたのは数字後の夜だったと記憶しています。すでに結果は分かっていたのですが、それでも私(Corleone)はチャベスの勝利を信じテレビに釘付けになっていました。「引き分け」という結果は、どちらかというとチャベス贔屓だった自分にとり残念ではありましたが、ウィテカーの実力からすると「しょうがない」という複雑な気持ちでした。

(試合後、ウィテカーの勝利が「Robbed/盗まれた」と言われた一戦)/ Photo: the Fight City.com

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今週末の試合予定

2023年09月09日 05時18分35秒 | 世界ボクシング

2023年9月第二週末の主な試合予定です(2023年9月9日から15日まで)。

9日 土曜日
名古屋国際会議場
WBOアジア太平洋フライ級戦(王座決定戦):
畑中 建人(畑中)対 宝珠山 晃(三迫)

10日 日曜日
エディオンアリーナ大阪
フライ級戦(10回戦):
加納 陸(大成)対 キットデデット ヒランスック(タイ)

ライトフライ級戦(8回戦):
高山 勝成(石田)対 ジャローム バローロ(比)

12日 火曜日
後楽園ホール
WBOアジア太平洋ライト級戦:
王者保田 克也(大橋)対 挑戦者誼 敏虎(韓国)

15日 金曜日
米国テキサス州
IBFフェザー級戦:
王者ルイス アルベルト ロペス(メキシコ)対 挑戦者ジョエ ゴンザレス(米)

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堤、激戦を制し3度目の防衛に成功(日本バンタム級ほか)

2023年09月08日 05時46分12秒 | 日本ボクシング

先月末30日、後楽園ホールで行われた試合結果です。
日本バンタム級戦:
王者堤 聖也(角海老宝石)判定3対0(97-93、96-94x2)挑戦者増田 陸(帝拳)

*昨年6月に保持する王座を獲得して以来、2度の防衛に成功してきた堤。今回はアマチュア経験の豊富な増田を迎えました。一進一退の攻防が続く中、要所要所でポイントをゲットしていった堤。僅差ながらも明白な判定で3度目の防衛に成功しました。

早くも次の試合が決まっている堤。年も押し迫った師走の26日に、穴口 一輝(真正)を相手に4度目の防衛戦を予定しています。

下記は2023年9月8日現在のバンタム級王者たちとなります。

WBA:井上 拓真(大橋/防衛回数0)
WBC:アレクサンドロ サンティアゴ(メキシコ/0)
IBF:エマヌエル ロドリゲス(プエルトリコ/1)
WBO:ジェイソン マロニー(豪/0)
OPBF(東洋太平洋):栗原 慶太(一力/0)
WBOアジア太平洋:西田 凌佑(六島/3)
日本:堤 聖也(角海老宝石/3)

 

日本/WBOアジア太平洋フェザー級戦:
日本王者松本 圭佑(大橋)判定3対0(119-109、118-110、117-111)リドワン オイコラ(平仲)

*4ヵ月前に8戦目で日本の頂点に立った松本。今回の初防衛戦では、指名挑戦者オイコラを相手に安定したボクシングを見せつけ大差の判定勝利。日本王座の初防衛に成功すると同時に、空位だったWBOアジア太平洋獲得にも成功しました。

世界も狙える逸材として注目を集めている松本。下記は松本の主戦場であるフェザー級の、2023年9月8日時点でのタイトル保持者たちとなります。

WBA:リー ウッド(英/防衛回数0)
WBC:レイ バルガス(メキシコ/0)
WBC(暫定):ブランドン フィゲロア(米/0)
IBF
:ルイス アルベルト ロペス(メキシコ/1)
WBO:ロベイシー ラミレス(キューバ/1)
OPBF(東洋太平洋):堤 駿斗(志成/0)
WBOアジア太平洋:松本 圭佑(大橋/0)
日本:松本 圭佑(大橋/1)

 

WBOアジア太平洋スーパーライト級戦(王座決定戦):
井上 浩樹(大橋)TKO10回2分11秒 ハイバード アブドゥラスル イスモリロフ(ウズベキスタン)

*今年の2月に、約2年半ぶりにリングに復帰した井上。再起2戦目にして早くもタイトル戦出場となりました。

イスモリロフはその変則的なボクシングと強打で井上を苦しめていきます。中盤以降、何度も根負けしそうになった井上でしたが、最後は精神面で自分自身に打ち勝ち逆転勝利。最終回となった10回に、一気に3度のダウンを奪い試合を終わらせています。

苦しみながらも王座再獲得に成功した井上。今回の勝利により、ようやく筋金が入ったのではないでしょうか。

下記は新地域王者を含む2023年9月8日時点でのスーパーライト級王者たちとなります。

WBA:ローランド ロメロ(米/防衛回数0)
WBC:レジス プログレイス(米/1)
IBF:スブリエル マティアス(プエルトリコ/0)
WBO:テオフィモ ロペス(米/0)
OPBF(東洋太平洋):永田 大士(三迫/0)
WBOアジア太平洋:井上 浩樹(大橋/0)
日本:藤田 炎村(三迫/1)

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親子二代(色々:09‐07‐23)

2023年09月07日 05時39分08秒 | 世界ボクシング

最近(2023年9月7日ごろ)のニュースです。

1)先日、同胞のリーアン スミス(英)との再戦に圧勝し、1月に行われた初戦での雪辱を果たしたクリス ユーバンク(英)。彼の実父クリス ユーバンク1世は1990年代に活躍した選手で、WBOのミドル級とスーパーミドル級王座を獲得。スーパーミドル級王座は14連続防衛に成功し、英国内では絶大なる人気を誇った選手でした。

2)本来なら昨年の今頃にユーバンク2世と対戦する筈だったコナー ベン(英)。現在は薬物検査に引っ掛かり、リング活動が停止中です。ベンの実父ナイジェルは現役時代、ユーバンク1世のライバルとして知られ、ミドル級ではWBO王座を、スーパーミドル級ではWBC王座を獲得しました。

ナイジェルとユーバンク1世は現役時代に2度対戦しており、1990年に行われた初戦ではユーバンクが9回TKO勝利を収めWBOミドル級王座を獲得。第2戦は1993年にスーパーミドル級王者同士の統一戦として行われ、1対1の引き分けという結果を残しています。

3)現在スーパーライト級を主戦場としているキャンプベル ハットン(英)。まだ8回戦を戦っていますが、2021年3月のデビュー以来、13戦全勝(5KO)と順調に白星を伸ばしています。実父リッキーは2000年代に大活躍した選手で、スーパーライト級とウェルター級の2階級で世界王座を獲得しました。

叔父のマシューも世界ランカーとして確かな実力を持った選手で、2011年3月に行われたサウル アルバレス(メキシコ)の初の世界戦の相手を務めています(結果はアルバレスの大差判定勝利)。

4)リッキーが初の世界タイトルを奪ったのが1990年代中盤から約10年間、スーパーライト級を牽引したコンスタンチン チュー(露/豪)。ご存じのようにチューの長男ティムは現WBOスーパーウェルター級暫定王者で、次男ニキタも兄に続いてプロの道を歩んでいます。

5)1990年代半ばから約20年間、世界トップレベルで戦い続けたシェーン モズレー(米)。ライト級、ウェルター級、そしてスーパーウェルター級の3階級で世界王座を獲得しました。モズレーの実子ジュニアは、現在スーパーミドル級を主戦場にし、WBOの北米タイトルであるNABO王座を獲得するなど中々の活躍を見せています。しかし実父と比べるとかなり見劣りしてしまいます。

6)先月末26日、ポーランドでアーダム ハメド(英)がプロデビューを果たしています。ハメドの実父ナジームは、1990年代半ばから後半にかけ、その変則的なボクシングで一時代を築いた実力者でした。スーパーライト級でプロ初陣戦を飾ったアーダムは、ナジームにどれだけ近づくことが出来るのでしょうか?

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ユーバンク、リベンジに成功(ミドル級)

2023年09月06日 05時39分27秒 | 世界ボクシング

先週末2日、英国で行われた試合結果です。
ミドル級戦:
クリス ユーバンク(英)TKO10回1分45秒 リーアン スミス(英)

*1月以来の直再戦となった英国勢のライバル対決。初戦で思わぬ不覚と取ったユーバンクが、左ジャブを起点とした安定したボクシングでスミスを翻弄。4回、10回と見事なダウン奪うなどして見事にリベンジに成功。試合後は、長らくミドル級を牽引してきたゲナディー ゴロフキン(カザフスタン)との対戦をアピールしていました。

ユーバンクはこれまでに、WBAミドル級暫定王座とマイナー団体IBOスーパーミドル級タイトルをそれぞれ2度獲得してきました。ユーバンクの実力からすると、それ以上の世界王座を腰に巻いてもおかしくないでしょう。

下記はユーバンクが主戦場としている2023年9月6日現在の、ミドル級王者たちの顔ぶれとなります。

WBA:エリスランディ ララ(キューバ/防衛回数1)
WBC:ジャモール チャーロ(米/4)
WBC(暫定):カルロス アダメス(ドミニカ/1)
IBF:ビンチェンツォ グアルティエリ(独/0)
WBO:ジャニベック アリムハヌリ(カザフスタン/2)
OPBF(東洋太平洋):竹迫 司登(ワールドスポーツ/1)
WBOアジア太平洋:空位
日本:国本 陸(六島/2)

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リーゼント、世界再挑戦に向け前進(スーパーバンタム級ほか)

2023年09月05日 05時28分59秒 | 世界ボクシング

現地時間の一昨日(3日・日曜日)、コンベックス岡山で行われた試合結果です。
スーパーバンタム級戦(8回戦):
和氣 慎吾(山上)判定3対0(78-74x3)ホセ ベラスケス(チリ)

*2016年7月の世界初挑戦失敗以来、国内外の強豪たちとの対戦を繰り返してきた和氣。36歳となったリーゼントは、世界ランカー相手に苦しみながらも判定勝利を収め、2度目の世界挑戦に向け前進しています。

9年ぶりに地元のリングに上がった和氣。自身節目の40戦目(30勝8敗2引き分け)を無事に白星で飾る事に成功しました。

下記は和氣が主戦場とする、2023年9月5日現在のスーパーバンタム級の王者たちとなります。

WBA(スーパー):マーロン タパレス(比/防衛回数0)
WBC:井上 尚弥(大橋/0)
IBF:マーロン タパレス(比/0)
WBO:井上 尚弥(大橋/0)
OPBF(東洋太平洋):武居 由樹(大橋/1)
WBOアジア太平洋:TJ ドヘニー(豪/0)
日本:下町 俊貴(グリーンツダ/0)

 

ヘビー級戦(8回戦):
日本王者但馬 ブランドン ミツロ(KWorld3)TKO8回2分59秒 アエッカフォブ アウライワン(タイ)

*これが今年6戦目の実戦となる但馬。しぶとく食い下がるタイ人を、試合時間残り1秒というところでストップする事に成功。次戦を10月7日に行う予定の但馬は、戦績を9戦全勝(7KO)に伸ばしています。

2023年9月5日現在の最重量級王者たちの顔ぶれを確認しておきます。

WBA(スーパー):オレクサンデル ウシク(ウクライナ/防衛回数2)
WBA(レギュラー):マヌエル チャー(独
/0)
WBC:タイソン フューリー(英/3)
IBF:オレクサンデル ウシク(ウクライナ/2)
WBO:オレクサンデル ウシク(ウクライナ/2)
WBO(暫定):張 志磊(中国/0)
OPBF(東洋太平洋):ジャスティン フニ(豪/1)
WBOアジア太平洋:ウラジスラフ シレンコ(ウクライナ/0)
日本:但馬 ブランドン ミツロ(KWorld3/1)

*先日、マヌエル チャー(独)がWBAレギュラー王者に再認定されました。しかしチャーは2017年11月に同王座を獲得して以降、タイトル戦には出場していません。

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続「ボクシング 10年」PartXVII(JCスーパースターの統治時代)

2023年09月04日 05時38分13秒 | ボクシングネタ、その他雑談

このDaispo Boxingを始めた当初、不定期ながらも数回に渡り「ボクシング10年」という、自分(Corleone)がボクシングに興味を抱いてからの約10年の間のボクシング界について、ザっとしたものを書いていました。第一弾は2004年6月23日。当時引退したばかりのリカルド ロペス(メキシコ)がどれだけ凄いボクサーで、軽量級、特にミニマム(旧ストロー、105ポンド/47.63キロ)とそのひとつ上のライトフライ(旧ジュニアフライ、108ポンド/48.97キロ)の、その後の課題はロペスの後継者を生み出すことであると強調しました。

2020年9月に、夢にまで見たSuperchamp1991というものを入手。そこには私がボクシングに惹かれる直前、1991年春先の世界王者たちの顔ぶれが掲載されています。その顔ぶれを見てみると懐かしさと同時に、自分にとって新鮮味がある王者たちが載っています。あの時代から30年。「ボクシング10年」の続編的ものとして、各階級の世界王者たちを簡単に紹介してきました。そして今回のスーパーライト級/ジュニアウェルター級が、この企画の17階級中最後の階級となります。

今回紹介する階級、63.50キロ/140ポンドを上限とするスーパーライト級/ジュニアウェルター級には、当時の全階級最強戦士であるフリオ セサール チャベス(メキシコ)が君臨しており、それに伴いボクシング界もヘビー級とこの階級を中心に回っていました。

まずは1991年春先時点での同級王者たちの顔ぶれを見てみましょう。防衛回数は当時のものになります。

WBAジュニアウェルター級:ロレト ガルサ(米/防衛回数1)
WBCスーパーライト級:フリオ セサール チャベス(メキシコ
/5)
IBFジュニアウェルター級:フリオ セサール チャベス(メキシコ/2)

この階級も他のジュニア、またはスーパーのつく階級と同様に、認定団体により呼称が異なっています。この階級はWBAとIBFがジュニアウェルター級で、WBCはスーパーライト級と呼んでいます。現在でも英語サイトではジュニアとスーパーを使い分けており、日本のように統一して「スーパー」と呼ぶことは珍しいのではないでしょうか。

どうしても帝王チャベスの影に隠れてしまうガルサでしたが、世界王者としては確かな実力を備えた選手でした。前年1990年8月に、平仲 明信(沖縄)の急病のため代役として渡仏。当時のWBAタイトル保持者だったファン マルチン コッチ(亜)に両者にとっての第3国で挑戦。ガルサにとり、29戦目にして初めての国外での試合でしたが、僅差の判定で強豪に競り勝ち王座奪取に成功。その年の師走には、人気者ビニー パジエンザ(米)に一方的な試合の末、反則勝利を収め初防衛。代役としての王座奪取が決してまぐれではなかった事を証明しています。

(平仲 明信と戦わずして終わった実力者ガルサ)/ Photo: unitedcombatassociation.com

 

WBCに加え、前年1990年3月に、メルドリック テーラー(米)を相手にボクシング史に残る大逆転劇を演じ、IBFのベルトも保持していたチャベス。デビュー以来の全勝記録を72(62KO)にまで伸ばしていました。当時のチャベスは、スーパーライト級では若干小柄な体格という以外は何ら不安要素を抱えておらず、「まだまだ王朝は安泰だろう」という絶対的な安定感を誇っていました。そして、一体だれが、いつチャベスの前進を止めるのだろうという事のみが唯一の注目点でした。

(意外に話題性の少なかった当時の帝王チャベス)/ Photo: Ring Magazine

 

さて、まだまだマイナー団体だったWBOのジュニアウェルター級(スーパーライト)王座には、マイナー団体としては中々の実力者で、それなりに知名度のあった元IBFライト級王者グレグ ホーゲン(米)が君臨していました。この年の2月に、チャベスの数少ない対抗馬として挙げられていたヘクター カマチョ(プエルトリコ)に番狂わせの判定勝利を収め世界2階級制覇に成功。しかし5月に行われた再戦では、再び大接戦を演じるも判定負け。僅か3ヶ月でこの王座と決別しています。

(タフで知られたホーゲン(左)は、カマチョ(右)との2連戦に臨む)/ Photo: Ring Magazine

 

この階級に限らず、当時のボクシング界の中心選手だったチャベスが君臨していたスーパーライト級/ジュニアウェルター級。振り返ってみると、他団体王者を含め、チャベスの実力があまりにも突出し過ぎていたため、少々面白味が欠ける階級のような印象がありますね。

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やはりWBAはWBAか...、等など(色々:09‐03‐23)

2023年09月03日 05時45分45秒 | 世界ボクシング

最近(2023年9月3日ごろ)のニュースです。

1)約一週間前の8月26日に、オレクサンデル ウシク(ウクライナ)がダニエル デュボア(英)を破り保持する3つの団体のヘビー級王座の防衛に成功しました。同時に、少なくとも15年ほどは続いていたWBA最重量級内での複数王座体制にも終止符を打っています。「やれやれ」と思いきやWBAは、これまで休養王者としていたマヌエル チャー(独)をWBA第2の王者であるレギュラー王者に再認定。これにはまったく「おいおい」ですね。

WBAはチャーに対し、巨漢のジャーレル ミラー(米)との防衛戦を行うよう指示を出しています。

2)現在低迷が続いている米国ヘビー級の中で、将来が期待されているジャレッド アンダーソン(米)が、先月26日、米国オクラホマ州のリングに登場。ベテランのアンドリー ルベンコ(ウクライナ)を5回で仕留めています。

3)一階級一人の王者体制を目指しているWBAには(と言うかそれが当たり前なのですが)、まだまだいくつかの階級で仕事が残っています。ヘビー級を筆頭に、スーパーミドル級にはサウル アルバレス(メキシコ)とデビット モーレル(キューバ)が並立。ウェルター級ではエイマンタス スタニオニス(リトアニア)がひっそりとテレンス クロフォード(米)の対抗王者として君臨中。

ライト級では戦わざるライバル、デビン ヘイニー(米)とジャルボンテ デービス(米)が同団体のタイトルを分かち合っています。そして最軽量級では、ノックアウト CP フレッシュマート(タイ)とエリック ロサ(ドミニカ)による王座統一戦が決まりそうで実現まで至らず。WBAの希望が実現するのはいつになるのでしょうか。

4)WBAは元WBOバンタム級、WBCスーパーバンタム級暫定王者亀田 和毅(TMK)と前IBF/WBAスーパーバンタム級王者ムロジョン アフマダリエフ(ウズベキスタン)に対し、WBAスーパーバンタム級への挑戦権を賭け対戦をするよう指示を出しました。しかし和毅はフェザー級への進出を優先するため出場を辞退しています。

WBA王座の云々は置いとくとして、両者の対戦は実現してほしかったです。

5)今月末に迫った4団体統一スーパーミドル級王者サウル アルバレス(メキシコ)と4団体統一スーパーウェルター級王者ジャーメル チャーロ(米)の注目の一戦。4団体統一ウェルター級王者テレンス クロフォード(米)は、この試合の勝者との対戦を望んでいることを明かしています。

6)7月にクロフォードに完敗を喫したエロール スペンス(米)。両陣営の間で結ばれていた再戦条項を沿い、年内、あるいは来年早々にクロフォードとの再戦に臨む意向を示しています。

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今週末の試合予定

2023年09月02日 05時39分59秒 | 世界ボクシング

2023年9月第一週末の主な試合予定です(2023年9月2日から8日まで)。

2日 土曜日
後楽園ホール
スーパーフェザー級戦(10回戦):
尾川 堅一(帝拳)対 マービン エスクエルド(比)

日本ウェルター級戦:
王者坂井 祥紀(横浜光)対 挑戦者能嶋 宏弥(薬師寺)

英国
ミドル級戦:
リーアン スミス(英)対 クリス ユーバンク(英)

3日 日曜日
コンベックス岡山
スーパーバンタム級戦(8回戦):
和氣 慎吾(山上)対 ホセ ベラスケス(チリ)

ヘビー級戦(8回戦):
日本王者但馬 ブランドン ミツロ(KWorld3)対 アエッカフォブ アウライワン(タイ)

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意見番(09‐01‐23)

2023年09月01日 05時29分00秒 | ボクシングネタ、その他雑談

*結果的にはミスマッチとなってしまいましたね。

Photo: Amazon.co.jp

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