勿忘草 ( わすれなぐさ )

「一生感動一生青春」相田みつをさんのことばを生きる証として・・・

みんなのうた

2006-01-24 23:46:27 | Weblog
 NHKで放送されている「みんなのうた」から生まれた名曲は多い。
あの「さとうきび畑」も僕が始めて聞いたのはこの番組だった。
「♪ざわわざわわ」 という音が不思議な感じで耳に残った。

 今月放送されている「グラスホッパー物語」もなかなか耳に心地よい。
速いテンポの軽快なワルツのリズムに乗って歌うのは、教育番組でよく目にする高見のっぽさん。
決して歌が上手いとは思えないが、いい味で歌っているし、曲もリズムも、そして何よりも詩がいい。

 皆さんも一度は聞いているのではないでしょうか?


 美しい旋律で世界的評価を受ける作曲家、松本俊明がある日ロンドンで実際に遭遇した小さな事件からうまれた曲に、名番組「できるかな」を始め数々の教育番組に20年以上出演したあのノッポさんが詩を贈って誕生しました。映像はクレイアニメの魔術師、プチプチアニメ「ニャッキ!」で知られる伊藤有壱。音楽監修は教育番組「クインテット」でお馴染の宮川彬良。“とべ、とべ、羽根を広げ、大空の彼方へ!” 得意なタップダンスを踊る摩訶不思議なバッタのおじいちゃんを、今も全国的に支持され続けるノッポさんが自ら唄い演じます。共演者は、何と粘土で出来た可愛い孫バッタ達。ミュージカル仕立ての、愛と勇気の冒険物語です。

                     


「グラスホッパー物語」  作詞 高見のっぽ

街角の小さな公園 
片隅の草陰に
ホラ 孫たちを前にあつめて
おじいさんのグラスホッパー
  
そよぐ風に吹かれながら
小粋に踊るのさ
時に ちょいとよろめいちゃ
孫たちに微笑む

いつの間にか時は過ぎ
若き日は遠くなるよ
ホラ 孫たちを前にあつめて
おじいさんのグラスホッパー


孫たち諸君! 今日は話がある
わがグラスホッパー家は、
だいたいこの公園で生まれ育つ
実に申しぶんのない世界だ
 
「ここから外にでちゃ いけません!!」
代々の言い伝えもよくわかる
外にでちゃ いけません!
・・・どうやら外には別の世界があるらしい・・・
・・・どんな世界なんだろう???・・・

私はわかった
なぜいっちゃいけないのか
何かこわいことでもあるというのか
「ボクはこんなに若くてつよいんだもの」
飛ぶときは いま!


飛べ飛べ羽をひろげ 
大空の向こうへ
恐れることはない
まだ見ぬ世界へ


若いときは二度とこない
そして あっというまにトシをとる

  
ホラ 孫たちよきいておくれ
おじいさんの話を


わたしは とんだ とんだ とんだ!

飛んでいった先は 人間達の世界
見るものすべてがめずらしく
どれどれ楽しく見物さ・・・
とはいきませんでした。
人間達の大きな靴に踏まれそうになったり
屋台の車にひかれそうになったり。
「うひゃぁ、助けてぇ!」
気がつけばバッタちゃんは通りがかった
小さな女の子の肩にしがみついていました。
そしてそのまま地下鉄に乗せられてしまったのです。
どこかのおじさんがバッタちゃんを座席に座らせてくれました。
それを見て周りの人達がみんなにこにこにこ。
でもバッタちゃんときたら泣きべそ顔で固まっていました。
と、その時、
「あら、こんなところにバッタちゃん。
迷子になったのね。私が公園にかえしてあげるわ」 


おもいだす あの日 あのときのこと
心にのこるよ やさしいひとが

         
気がつけば溢れる光と穏やかな風
でも 外の世界は広がったぁ・・・
          
えっ?また行きたいかって?
もう行かないよ 
いや 行けないよ
ホラ トシだしな
それにこの公園に戻れなくなったら・・・

だがな 君たちは別だ!

飛べ飛べ羽をひろげ
大空の向こうへ
恐れることはない
まだ見ぬ世界へ

いつの間にか時は過ぎ
若き日は遠くなるよ
ホラ 孫たちよ飛んでおくれ
おじいさんの願いさ

街角の小さな公園 
片隅の草陰に
ホラ 孫たちを前にあつめて
おじいさんのグラスホッパー
おじいさんのグラスホッパー!


ウフフフ、そうだなぁ・・・
君たちからあの人間達に   
礼を言ってもらうのも悪くないな


 このグラスホッパー(バッタ)の言葉を、僕の気持ちとしてみなさんに贈りたい、そんな詩である。
2006.01.24