サッカー欧州選手権「EURO2008」決勝トーナメント・準々決勝は最後の試合を迎えました。準々決勝3試合が終わってすべてグループリーグを2位通過したチームが勝利しています。第4試合はD組1位のスペインとC組2位のイタリアの組み合わせです。これも準決勝で見たかったんですよ~。この試合の勝者が準決勝でロシアと対戦することになっています。
両チームのスタメンです
スペイン
GK1カシージャス
DF4マルチェナ
DF5プジョル
DF11カプデビジャ
DF15セルヒオ・ラモス
MF6イニエスタ
MF8シャビ
MF19セナ
MF21シルバ
FW7ビジャ
FW9フェルナンド・トーレス
イタリア
GK1ブッフォン
DF2パヌッチ
DF3グロッソ
DF4キエッリーニ
DF19ザンブロッタ
MF10デ ロッシ
MF13アンブロジーニ
MF20ペロッタ
MF22アクイラーニ
FW9トニ
FW18カッサーノ
イタリアは中盤のピルロとガットゥーゾが出場停止。イタリアの試練は準々決勝も続きますね。対するスペインはビジャとフェルナンド・トーレスの2トップ。セスク・ファブレガスはベンチスタート。どの時間帯で投入してくるか?
この日のエルンスト・ハッペル・シュターディオン(ウィーン)の気温は31℃。暑いですねー。さあスペインボールで前半キックオフです。
まず開始早々イタリアが攻め込んでいきますが、タッチラインを割ってスペインボール。前半2分、スペインはビジャが左サイドでボールキープしますが、フェルナンド・トーレスにパスを出そうとしたところにイタリアDFがカット。4分、イニエスタが左サイドで仕掛けてクロスを入れるが、グロッソがクリア。6分、イタリアはトニが倒されてFK。ピルロがいないのでデロッシが蹴ります。そのデロッシはクロスを上げますが、スペインGK・カシージャスがキャッチ。8分、ビジャとのワンツーからシルバがシュート。DFに当たったボールはブッフォンがキャッチ。10分、カッサーノがボールを奪うが、トーレスが倒してイタリアボール。その直後、イニエスタがグロッソを倒したとして警告。
間もなく前半15分が経過しますが、どちらも惜しい場面がないような気がします。スペインは中盤でパスを回し続けるんですが、シュートまで持ち込めない。15分、トーレスが右サイドで勝負するもペナルティエリア内に倒される。16分、ビジャがペナルティエリア内で足を掛けられるもノーファウル。17分、スペインはトーレスが左サイドから抜けてクロスを上げるがラインを割る。18分、イタリアは左サイドからのクロスに中央から飛び込んできたペロッタが頭で合わせますが、カシージャスがキャッチ。20分経過してようやくイタリアがペースを掴んだような…。21分、イタリアは左サイドのアーリークロスにトニが合わせられず。23分、スペインが絶好の位置でFKを獲得。このFKをビジャが狙ってくるが、ブッフォンがキャッチ!
25分、スペインはビジャが右サイドで抜け出すが、イタリア守備陣がボールを奪います。26分、トニがヘディングもダメ。スペイン守備陣トニをよく抑えてます。27分、スペインはイニエスタが右サイドで突破を図りますが、グロッソがブロック。29分、シルバのスルーパスにトーレスが抜け出すがオフサイド。30分、中盤でセナを倒したアンブロジーニに警告。31分、シルバがミドルを放つがブッフォンが横っ飛びでキャッチ。32分、シャビのミドルが相手に当たってCK。そのCKはラインを割ってイタリアのゴールキック。34分、スペインは中盤でボールを回して、最後はイニエスタがミドルシュート。しかし枠まで遠い。
35分、カッサーノが左サイドで勝負を仕掛けてクロス、これをトニが頭で合わせるが、スペインDF・マルチェナがブロック。37分、スペインはトーレスが左サイドでシュートも相手にブロック。こぼれ球からシルバが右側でシュートもゴール右に外れる。38分、イタリア左サイドでFK。デロッシのクロスは、プジョルがクリアしてCK。右サイドでのCKもスペインDFがクリア。40分、シルバがペナルティエリアギリギリのところで倒されるもファウル無し。スペインサポーター大ブーイング。REPLAYで見るとシルバが踏まれてます。43分、スペイン左サイドからイニエスタが突破、ワンツーからシュートも外れました。結局前半は両チームスコアレスで折り返し。
前半はスペインが内容的に圧倒していました。シュートを10本以上放ちましたが得点無し。でも、シルバの積極的なプレーが光っています。対するイタリアはスペインの前に防戦一方ですが、守備陣がなんとか猛攻を防ぎました。イタリアの決定的な場面は、ペロッタのヘッドのみ。これぞカテナチオといえるような守りですね。後半、スペインがカテナチオを破って鬼門・準々決勝の壁を越えることができるのか?それともイタリアが少ないチャンスから得点を挙げられるか?
後半はイタリアボールでキックオフ。開始30秒にデロッシが狙ってくるがスペインがクリア。2分、イニエスタが左サイドでフリーになるがトラップが大きすぎでシュート打てず。3分、スペインはクリアボールのこぼれ球にビジャが狙うもイタリアDFがブロック。5分、イタリアは左サイドのグロッソのクロスにトニが滑り込むもゴール左に外れる。その前にオフサイドがありました。5分、カッサーノがドリブルからパスを出すがつながらない。ここは勝負すべきです。7分、スペインはスルーパスからビジャが左サイドを突破してクロスを上げるもダメ。8分、イタリアはトニが中央で倒されるもファウル無し。対するスペインは相手陣内でボールを回すがビジャがファウルを貰ってしまう。10分、スペインはチャンスの場面でトーレスがペナルティエリア内でクロスを入れるが相手にクリアされる。
11分、スペインは左サイドからクロスを上げるが、キエッリーニがヘディングでクリア。ここでイタリアはペロッタに代えてカモラネージを投入。スペインCKはブッフォンがパンチング、こぼれ球にシルバが左足でシュートを放ちますが、ゴール左に外れる。対するスペインはイニエスタに代えてカソルラ、さらにシャビに代えてセスク・ファブレガスが入ります!スペインが完全に勝負に出た!15分、イタリアは波状攻撃を仕掛け、カモラネージのシュートをスペインGKカシージャスが左足セーブ!ブッフォンもすごいけど、カシージャスもすごいです!20分、アクイラーニがミドルを放つも失敗。
後半22分時点でのボール支配率はスペイン57%:イタリア43%。ここで後半23分、スペインがペナルティエリア付近でFKを獲得。このFKをビジャが狙うも壁に直撃、コースが変わってCK。そのCKはイタリアがクリア、でもスペインにファウルがありました。24分、イタリアは右サイドからのクロスにトニが頭で合わせるがゴール右に外れる。26分、スペインはカウンターからビジャがペナルティエリア内まで進攻するが、倒れた際にシュミレーションで警告が出される。27分、セルヒオ・ラモスがシュートを放つがゴール左に。28分、イタリアはカッサーノに代えてディナターレを投入。
後半30分、イタリアはロングボールを入れるがオフサイド。31分、スペインはFKを早めに蹴るが、イタリアDFに当たってCK。左CKのショートコーナーからセルヒオ・ラモスがトリッキーなシュートを見せますが、ブッフォンがキャッチ。32分、フェルナンド・トーレスが左サイドで仕掛けるが相手に当たってCK。CKはブッフォンがパンチング。33分、フェルナンド・トーレスが倒されてFK。このFKをセナが狙うが、ブッフォンが正面でパンチング。35分、セナが強烈なシュート!ブッフォンがキャッチするがファンブルしてポストに直撃、でも最後は押さえた。
残り10分を切りました!イタリアは右サイドのザンブロッタにトニがヘッドで狙うも阻止される。37分、イタリアはディナターレのクロスにグロッソが合わせられない…。ここに来てイタリアの時間帯か?ここでスペインはフェルナンド・トーレスに代えてグイサが入ります。TBSのアナウンサーによるとグイサはリーガ・エスパニョーラの得点王だそうです。41分、スペインはビジャが左サイドでクロスを入れてグイサに合わせるが、グイサがハンドを取られる。43分、スペインはビジャがペナルティエリア内で突破できない。直後に縦へのロングボールにグイサが反応できない。後半ロスタイムは3分。このまま行けば3日連続の延長戦となりそうです。47分、スペインはセスクが右サイドでクロスを入れるが、シュートが打てない。ラストチャンスのCKもイタリアDFがクリア。結局90分以内にゴールが生まれず0-0!3日連続の延長戦に突入です。
スペインは90分でシュートを18本放ったんですが、最後までゴールを割ることができませんでした。セナが立て続けに強烈なシュートを放ったんですが、ブッフォンの壁を破れず。さあ延長戦。結果はいかに。
延長戦開始。まずはスペインにFK。位置的には近いんですがねえ。このFKをシルバが巻いてくるがゴールラインを割る。ペナルティエリア内で選手が倒されましたが、判定はファウル無し。対するイタリアはカモラネージが抜いていくが、スペイン守備陣がクリア。2分、スペインはセスクのシュートのこぼれ球をシルバが狙うが左に外れる~。4分、イタリアは左サイドにいたグロッソのクロスにトニが合わせられず。今度は右サイドのクロスにディナターレが頭で合わせるが、カシージャスがセーブ!5分、もう1度CKを獲得すると、トニがヘディングもバーを越える。8分、スペインはセスクがペナルティエリア内で倒されるがファウル無し。9分、シルバのスルーパスにセスクが抜け出すがオフサイド。12分、スペイン・セナが足を痛めたか?これで離脱するとピンチだが立ち上がりました。13分、スペインはグイサがシュートも右に外れる。14分、イタリアはFKを狙うが、カシージャスがキャッチ。延長前半終了してまだ両チーム無得点。勝負は延長後半の15分!
延長後半開始!泣いても笑っても残り15分!いきなりイタリアがザンブロッタのクロスが入るが、シュートまでには持ち込めない。おっと、セルヒオ・ラモスのハンドでイタリアにFK。合わせて行くがこれはミス。ここでイタリアはようやく3人目。アクイラーニに代わってデルピエロが入る!デルピエロ投入は勝負の証?延長後半4分、スペインはセスクがグラウンダーのクロスを入れるがクリアされる。今度はシルバのスルーパスに反応したビジャがシュートもブッフォンが飛び出してCK。CKはセルヒオ・ラモスが頭で合わせるが味方選手に当たってゴールキック。7分、ゴールキックに抗議したカソルラに警告。延長後半の半分が経過してもまだ決勝点がない。8分、イタリアはディナターレが倒される。9分、スペインのカウンターからグイサがペナルティエリア内でシュートを狙おうとするが、キエッリーニがブロック。延長も残り5分。11分、スペインがカウンター攻撃を見せるもダメ。11分、イタリア・ディナターレのクロスはクリアされる。12分、デルピエロが粘りを見せるがシュートが打てない!今度は左サイドを突破しようとするが、スペイン守備を崩せず。13分、ディナターレのシュートは右に外れる。13分、スペインはセナのパスを受けたグイサがミドルを放つが、ボールはバーを大きく越える。もう時間的にもPK戦だろう。14分、カソルラが左サイドでシュートを放つも枠を捉えられない。延長戦でもスコアレスでPK戦に突入!
デルピエロ投入で攻撃のリズムはちょっとよくなった感じもするんですが、全然決まりません。対するスペインは何度決定的な場面を迎えただろうか…。運命のPK戦、勝つのはどっちだ!
PK戦の先攻はスペイン。まず1人目のビジャはブッフォンの逆を突いて右隅に決める。イタリア1人目・グロッソも右に決める。スペイン2人目・カソルラは右隅に決める。これもブッフォン逆を行った。イタリア2人目・デロッシはカシージャスが止めた!完璧に読んでいるっ!ブッフォンは後ろ向いたまま。スペイン3人目はセナ。セナは中央に決めた。スペイン3人連続成功!イタリア3人目・カモラネージは左隅に決める。スペイン4人目はグイサ。グイサが決めれば一歩前進だが…、ブッフォンが止めた!流れは傾くか?イタリア4人目・ディナターレはカシージャスに止められる!スペイン王手!5人目はセスク!これを左隅に決めて勝負あり!スペインが1984年以来24年ぶりのベスト4進出決定!
両チーム無得点、延長戦でも決着がつかずPK戦までもつれたこの決戦は、カシージャスが2本止めてスペインが死闘を制しました。これで準決勝はスペインVSロシアというグループD同士の戦いとなりました。前回はビジャのハットトリックでロシアに圧勝しましたが、ロシアはオランダに勝った勢いがあるのでどんな展開になるかは全くわかりません。イタリアは最後までスペインのゴールを許しませんでしたが、ディナターレとデロッシが失敗。W杯王者はここで姿を消すことになりました。イタリアのエース・トニは結局1ゴールも挙げることなくアルプスを去ることになりました。ドナドニ監督はベスト4まで行けなかったらクビという話も出ているそうですが、本当に解任されるのか?
これで準々決勝4試合が終わり、ベスト4が出揃いました。準決勝最初のカードはドイツVSトルコ、第2試合はスペインVSロシアです。ヨーロッパの頂点を決める戦いはいよいよ佳境を迎えます。