サッカー欧州選手権「EURO2008」準決勝最初の試合は、ドイツがトルコに終盤の点の取り合いを制して決勝進出を果たしました。そのドイツと決勝で対戦する相手がこの試合で決まります。準決勝第2試合は、グループC首位・オランダを撃破したロシアと、W杯王者・イタリアをPK戦の末勝利し、24年ぶりのベスト4進出を果たしたスペインが激突。この組み合わせはグループDの初戦で対戦し、ビジャのハットトリック、セスクのゴールで4-1でスペインが快勝しました。再戦となる今回、ロシアが「ヒディンクマジック」でリベンジなるか?それともスペインが返り討ちか?
両チームのスタメンです
ロシア
GK 1 アキンフェエフ
DF 2 V・ベレズツキー
DF 4 イグナシェビッチ
DF18 ジルコフ
DF22 アニュコフ
MF 9 サエンコ
MF11 セマク
MF17 ジリヤノフ
MF20 セムショフ
FW10 アルシャビン
FW19 パブリュチェンコ
スペイン
GK 1 カシージャス
DF 4 マルチェナ
DF 5 プジョル
DF11 カプデビジャ
DF15 セルヒオ・ラモス
MF 6 イニエスタ
MF 8 シャビ
MF19 セナ
MF21 シルバ
FW 7 ビジャ
FW 9 フェルナンド・トーレス
ロシアは前回オランダ戦に先発出場したコロディンに代わってベレズツキーが先発。スペインはイタリア戦と変更無し。準決勝開催地・エルンスト・ハッペル・シュタディオン(ウィーン)の気温は22℃。TBS土井アナの情報によると豪雨の影響もあったみたいです。
試合開始!前半はロシアボールでキックオフ!ロシアは赤のユニフォーム、スペインは黄色のユニフォームで試合に臨んでいるみたいです。まず開始2分、中盤でスペインがFKを獲得しましたが、チャンスには至らず。3分、スペインはフェルナンド・トーレスが右サイドでクロスを入れようとするが、ロシアDFがカットしてCK。CKはロシアがクリアしますが、こぼれ球を繋いでクロス、セルヒオ・ラモスが飛び込むも相手にクリアされもう一度CK。しかし2本目のCKはシュートに持ち込めず。5分、フェルナンド・トーレスがロシアDF陣を交わして振り向きざまでシュート、これはロシアGK・アキンフェエフがセーブ。
9分、ロシアは右サイドからカウンターを仕掛けてサエンコがクロスを入れるが、スペインGK・カシージャスがキャッチします。10分、またもロシアがカウンター攻撃を見せますが、スペインDFがブロック。逆に今度はスペインが左サイドでミドルを放ちますが、GKにセーブされました。12分、ロシアは右CKをショートで繋いでクロスを上げるも、スペインDFが冷静に抑える。13分、スペインはシルバがペナルティエリア近くで相手に倒されるもファウル無し。14分、フェルナンド・トーレスがペナルティエリア内でロシアのイグナシェビッチに倒されるも、判定はトーレスのファウル。15分、ロシアはゴール中央でFKを獲得。このFKをパブリュチェンコが強烈に狙うがバーを越える。
17分、ロシアはセマクのパスを受けたジルコフが左サイドで突破してクロスを上げるも、ボールはラインを割ってゴールキック。18分、スペインはロングボールに反応したトーレスがシュート打てず。19分、ロシアはアルシャビンが中央で突破するが、シュートはスペイン守備陣がブロック。ウィーンは雨が強くなってきました。そんな中迎えた21分、ロシアは右サイドでFKでしたが、これもスペインが抑えます。22分、ロシアは左CKをショートで繋ぐが、プジョルがカット。23分、スペインは右サイドのスローインからセルヒオ・ラモスがミドルを放つが、アキンフェエフがパンチで押さえました。26分、スペインはイニエスタがペナルティエリア内で振り向きざまのシュートを狙うもまさかの空振り。28分、シルバが中央で倒されてスペインFK。ゴール正面でのFKをビジャが狙うもキャッチされる。29分、ロシアがカウンター攻撃を見せますが、ここはマルチェナが食い止めた。
30分が経過して未だ両チーム無得点。30分、ロシアはパブリュチェンコが右足でミドルを放つが、左に外れてゴールならず。カシージャスがちょっと触れている!32分、スペインはここで早くも1人目の選手交代か?なんとビジャが足を痛めてリタイア。セスク・ファブレガスが入りました。34分、ロシアはロングボールからパブリュチェンコが胸で落としてシュートを放ちましたが、ゴール右に外れる。35分にはパブリュチェンコが低い位置でヘディングするもダメ。36分、右サイドにいたセルヒオ・ラモスが左足で狙いましたが、ゴール左に外れます。38分、スペインはセスクのクロスをトーレスがトラップしてシュートを放つもGKにキャッチされる。39分、ロシアは左サイドでジルコフが突破を図ろうとしましたが、セルヒオ・ラモスがブロック。
40分経過して前半も残り5分。セスクが華麗な個人技を魅せましたが、ロシアにパスしてしまう。42分、スペインはセルヒオ・ラモスが中央で突破を図って、トーレスにパス。受けたトーレスは相手に阻まれてシュートまで持ち込めず。43分、スペインは左サイドでトーレスが倒されてFK獲得。シャビの蹴ったボールはGKにキャッチされる。前半ロスタイムにアルシャビンとプジョルが交錯。前半は0-0で折り返し。
スペインは殆どペースを掴んでいました。ビジャ交代でどうなるかと思いましたが、セスクが入ったことでより攻撃力がプラスしたような感じ。守備面もロシアの攻撃陣を封じました。ロシアはカウンターからチャンスを形成するもゴールネットを揺らすことができませんでした。前半は両チームとも攻撃的でしたが、どちらもあと一歩が及ばない。後半、先制ゴールを挙げるのはどのチームか?
後半はスペインボールでキックオフ。開始1分、セルヒオ・ラモスのロングボールにシルバが飛び込むも、GKが先にキャッチ。2分、ハーフウェーライン付近でロシアがFK。中盤でパスを繋ぎますが、スペインDFがカット。今度はスペインが右サイドでクロスを入れるも、トーレスの前にロシアDFがクリア。6分、イニエスタがペナルティエリア左側でキープしてクロス、中央から走りこんで来たシャビが右足で合わせてスペインが先制!今度はロシアが反撃!右サイドのクロスからパブリュチェンコが合わせるもスペイン守備陣がクリア。CKもスペインが守り抜く。7分、スペインはシルバが繋いで、トーレスが左サイドでシュートを狙うもバーを越える。8分、イニエスタがシャビとのワンツーで抜け出すもオフサイド。
ここでロシアは1人目の選手交代。セムショフに代えてビリャレトディノフが入りました。さらにサエンコに代わってシチェフも入れてきました。ロシアは一気に2人選手交代。スペインは12分にフェルナンド・トーレスが抜け出すがオフサイド。15分、スペインは中盤で倒されてFK。入ったばかりのビリャレトディノフに警告。FKからパスで繋いで、イニエスタがスルーパスもシュートが撃てず。16分、セルヒオ・ラモスの低いクロスにフェルナンド・トーレスがシュートを放つが、ボールはゴール左に外れる。17分にもラモスのクロスにトーレスが合わせるも失敗。今度は胸で直接狙っていった感じでした。18分、ロシアはシチェフが右側で倒されてFK。ジルコフが直接狙うが壁に当たってスローイン。スローインからのボールはスペインが何とか守り抜いた。
後半20分が経過して1-0とスペインがシャビのゴールで1点リード。スペインはシャビ・アロンソとグイサが準備をしているみたいです。22分、セスクが中央でドリブル突破して、右にいたトーレスにパス。受けたトーレスはペナルティエリア内で倒されるもファウル無し。ここでスペインは先制ゴールのシャビに代わってシャビ・アロンソ、トーレスに代わってグイサを投入。スペインも2人選手交代。この交代策が吉と出るか凶と出るか…。24分、セスクがミドルを狙うが、アキンフェエフが弾いてCK。CKを短く繋いで、シャビ・アロンソが直接狙うがGKがパンチング。残り20分を切りましたが、ロシアはなかなか流れを掴みきれないようです。ペナルティエリア近くまでボールを持ち込んでも、スペイン守備陣の前に封じられる。逆にスペインがカウンターで仕掛けると、セルヒオ・ラモスからセスクの浮き球スルーパスを最後はグイサが決めて2点目!アラゴネス采配的中!ヒディンク監督のお株を奪うかのようだ!ロシアもペナルティエリア内左側で低いクロスを入れるが、カシージャスがキャッチ。31分、ロシアはアルシャビンがスルーパスを出すがカットされる。34分、アルシャビンがクロスを上げるもパブリュチェンコには合わず。ロシアサポーターも黙ったまんま。
試合も残り10分、スペインはさらに点差を広げて勝負を決めにかかるが、ロシアがそれを許さない!しかし、スペイン守備陣が集中した守りから縦パスでカウンター!セスクが左サイドで仕掛けて、最後はフリーのシウバが決めて3点目!このカウンターは見ていて気持ちいいーっ!何とか一矢を報いたいロシアですが、シュートまで持ち込めず。中央でドリブルを突破しても倒され、おまけにファウル無し。41分、スペインは右サイドでセスクがクロスもクリアされる。その1分後、ロシアがFKからシチェフが滑り込みヘッドを見せるが、カシージャスがファインセーブ。44分、スペインはロングボールからグイサが抜け出してシュートも、ロシアGK・アキンフェエフがセーブ。後半ロスタイムは2分。スペインは中盤でボールを回して時間稼ぎに入る。ロシアはラストチャンスにかけようとシチェフがシュートを放つも外れました。そして試合終了!3-0でスペインが快勝!24年ぶりの決勝進出を果たしました!
終わってみればスペインが内容と結果ともにロシアを圧倒しました。前半から途中出場したセスクは2アシストで勝利に大きく貢献。2点目を挙げたグイサも途中出場組ということで、この試合は交代組がともに結果を出しました。アラゴネス監督の采配ぶりは本当にお見事です。守備陣もロシアの数少ないチャンスを封じました。特にアルシャビンやパブリュチェンコを抑えたのは大きいかな。次の決勝戦は、今大会を最後に勇退が決まっているアラゴネス監督のためにも優勝しなければなりません。果たして有終の美を飾れるのか?
一方のロシアは、ヒディンクマジックが通用せず完敗。ヒディンク監督はまたも準決勝の壁に阻まれました。先制点を取られてからはチャンスの場面で決められず、スペインのカウンター攻撃を封じられませんでした。リベンジどころか返り討ち、それに内容が悪かった。ロシア守備陣はスペインに7失点。準々決勝でオランダを撃破した勢いはどこへやら。今後は守備強化が求められる気がします。
決勝はドイツVSスペインという組み合わせとなりました。ドイツVSスペインの組み合わせって主要大会ではあまり無いと思います。無敵艦隊がフラメンコのようなプレースタイルでドイツを翻弄するか?はたまた不屈のゲルマン魂が無敵艦隊を沈没させるのか?注目の決勝は29日・ウィーンで行われます。