2009年の中央競馬も残り3週、競馬界もいよいよ佳境を迎えましたね~。今週と来週は2歳馬のGIレースが続き、まず13日に今年の2歳女王を決める第61回阪神ジュベナイルフィリーズが阪神競馬場で行われました。多くの名牝馬が生まれたこのレース、今年は⑯シンメイフジ・⑧タガノエリザベート・⑪ステラリード・②ジュエルオブナイルの重賞ウィナー組や、⑱アパアネ・⑥アニメイトバイオ・⑦ラナンキュラス・⑮ベストクルーズ・⑩タガノパルムドールの「重賞未勝利でも素質あるわよ」組が2歳女王の座に挑みました。来年春の牝馬クラシックを占うであろう阪神JFを制して、女傑への道を歩み出すのは…?
直前の単勝オッズは、1番人気がシンメイフジ(3.9倍)、2番人気はアパパネ(4.6倍)、タガノエリザベートが3番人気(6.9倍)、ラナンキュラス(8.6倍)、アニメイトバイオ(8.7倍)までの5頭が10倍以下でした。
ゲート入りはほぼ順調の中、最後の1頭・アパパネがゲート入りを嫌うも何とか無事に入りました。スタートでシンメイフジと⑰メルヴェイユドール、ラナンキュラスが立ち遅れ、先行争いではジュエルオブナイルが先頭、2番手に④パリスドールがつける。アニメイトは6番手、ステラリードとラナンキュラスが8番手の位置で並走、アパパネは中段の9番手。後方ではベストクルーズが12番手、13番手のパルムドールの隣にシンメイフジがいる。そしてエリザベートは最後方、直線での追い込みにかける。
縦長の状態で外回り3,4コーナーの中間点に入り、ジュエルオブナイルがまだ先頭、3番手には⑤サリエルが浮上。上位人気馬と有力馬はまだ動かぬまま、シンメイフジ後方で最後の直線へ。先頭争いは横一戦となり、その中でアパパネが内から抜け出して先頭に躍り出る。2番手以降はアニメイトバイオ、ラナンキュラス、外からベストクルーズが競り合う。大外からシンメイフジ・ステラリード・エリザベートが伸びてくるも時すでに遅し。先頭のアパパネは最後まで押し切って1着ゴール!重賞初制覇で2009年の2歳女王に輝きました!
最終成績&払戻金
1⑱アパパネ 1:34.9
2⑥アニメイトバイオ 1/2
3⑮ベストクルーズ 3/4
4⑦ラナンキュラス 3/4
5⑯シンメイフジ クビ
6⑧タガノエリザベート ハナ
7⑪ステラリード 1
8⑨カスクドール 3/4
9⑫タガノガルーダ ハナ
10③モトヒメ 1.1/2
11②ジュエルオブナイル クビ
12⑰メルヴェイユドール 1/2
13⑩タガノパルムドール 3/4
14⑬グローリーステップ 1.3/4
15⑤サリエル 1.3/4
16①メイショウデイム クビ
17④パリスドール 1/2
18⑭カレンナホホエミ 1.1/4
単勝 18 460円
複勝 18 190円 6 260円 15 300円
枠連 3-8 1,000円
馬連 6-18 2,050円
馬単 18-6 3,710円
ワイド 6-18 780円 15-18 870円 6-15 1,140円
3連複 6-15-18 5,980円
3連単 18-6-15 27,670円
関東の期待・アパパネが内側から抜け出して快勝、3連勝で2歳牝馬の頂点に立ちました。2着には同じ関東馬のアニメイトバイオが入り、関東馬の1,2フィニッシュとなりました。1番人気のシンメイフジは、スタートミスが影響して5着、3番人気・タガノエリザベートは6着という結果に終わりました。
アパパネの父はキングカメハメハで、キンカメ産駒の馬がGIで勝つのはこれが初めてとなります。2歳世代にはデビュー2連勝のローズキングダムという逸材馬がいて、その馬も来週の朝日杯に出走予定。2週連続でキンカメ産駒がGI制覇という期待も膨らみます。鞍上の蛯名正義騎手は2年ぶりのGI制覇、このレースは初勝利です。
この馬のGI制覇までの経緯を見ると、7月5日の福島の新馬戦で3着に敗れた後、3か月の休養。休み明け2戦目の未勝利戦で、2着に2馬身差をつけて初勝利。その約2週間後、11月15日の赤松賞で1分34秒5のレコードタイムで2連勝。今回の阪神JFでは、重賞初挑戦と上位人気のプレッシャーがありましたが、不安を一掃して優勝しました。3連勝で一気にスターダムに上り詰めたアパパネは、来年の牝馬クラシックの最有力候補として挙げられると思います。桜花賞でもキレ味のある走りを見せてくれるはずだ。将来はウオッカやダイワスカーレット、ブエナビスタのように「女傑」と言われるような存在になってもらいたいものです。
来週は中山競馬場で朝日杯フューチュリティステークス。東京スポーツ杯2歳ステークスの勝ち馬・ローズキングダム、京王杯2歳ステークス覇者・エイシンアポロン、3戦2勝のトーセンファントム、ツルマルジュピター、ヒットジャポット、モズ、ニシノメイゲツ、ダッシャーゴーゴーなどが出走予定です。