

2012年の上半期マイル王決定戦・第62回安田記念(GI・芝1600m 18頭立て)が3日、東京競馬場で行われました。今年は昨年の優勝馬⑮リアルインパクト、昨年のNHKマイルカップ覇者③グランプリボス、マイルCSを勝った⑪エイシンアポロン、桜花賞馬⑰マルセリーナ、GI5勝⑩アパパネ、元2歳王者⑯ローズキングダムとGI馬6頭が出走。昨年2着の④ストロングリターン、前哨戦の京王杯スプリングカップを制した⑦サダムパテック、今年マイル重賞2勝の②ガルボ、マイラーズカップを連覇した⑬シルポート、マイル初挑戦の⑱ペルーサが初GI獲りに挑み、香港から⑤ラッキーナインと⑭グロリアスデイズの2頭が参戦してきました。
レース直前の単勝の上位人気は、1番人気がサダムパテック(6.6倍)、ストロングリターンが僅差の2番人気(6.7倍)で続き、グロリアスデイズ3番人気(8.7倍)。4番人気のアパパネ(9.3倍)までが10倍を切り、その後にガルボ、シルポート、ラッキーナイン、ペルーサと続きました。しんがり・18番人気の⑥スマイルジャックでも91.0倍と100倍を下回っていました。
スタートで⑧コスモセンサーが好スタートを切ったのに対し、スマイルジャックはタイミングが合わなかった。ローズキングダムもすぐに後方に控える。先行争いでシルポートが先手を取り、リアルインパクトがピッタリと2番手追走。3番手にエイシンアポロン、⑫ドナウブルーとコスモセンサーが4番手の位置で並走。はガルボ、パテック、ラッキーナイン、ペルーサが6番手集団を形成し、中団の10番手のところにアパパネとグランプリボス、中団後ろにストロングとマルセリーナが追う。後方には、14番手にグロリアスデイズ、15番手に①ダノンヨーヨーと⑨フィフスペトル、 ローキン17番手、最後方にスマイルジャックという展開。
縦長で3,4コーナーコーナー中間点を過ぎ、先頭のシルポートは前半800mを45秒台のハイペースで通過。2番手・リアルと3番手・アポロンも前を追う。中団ではアパパネが大外に持ち出し、ペルーサが早くも鞭が一発入った。4コーナーから直線に差し掛かり、リアルインパクトとエイシンアポロンが逃げるシルポートを捕らえにかかる。残り200mでグランプリボスとストロングリターン、コスモセンサーが加わり、先頭争いは大混戦。ラスト100mでストロングリターンがわずかに前に出て、グランプリを抑えてゴールイン!ストロングリターン、昨年2着のリベンジ達成でGI初制覇!
全着順&払戻金
1着④ストロングリターン 1分31秒3 (レコード)
2着③グランプリボス クビ
3着⑧コスモセンサー 2馬身
4着①ダノンヨーヨー 1/2馬身
5着②ガルボ クビ
6着⑮リアルインパクト 3/4馬身
7着③フィフスペトル クビ
8着⑥スマイルジャック ハナ
9着⑦サダムパテック クビ
10着⑫ドナウブルー 1/2馬身
11着⑤ラッキーナイン クビ
12着⑬シルポート クビ
13着⑯ローズキングダム アタマ
14着⑭グロリアスデイズ 1馬身1/4
15着⑪エイシンアポロン 1馬身1/4
16着⑩アパパネ クビ
17着⑰マルセリーナ 3馬身
18着⑱ペルーサ 1馬身1/2
払戻金
単勝 4 670円
複勝 4 250円 3 730円 8 870円
枠連 2-2 8630円
馬連 3-4 8510円
馬単 4-3 13920円
ワイド 3-4 2670円 4-8 3150円 3-8 9700円
3連複 3-4-8 92530円
3連単 4-3-8 468600円
単勝一番人気が6倍台とGI競走では考えられないような倍率が生まれ、本命不在と言われた今年の安田記念。昨年2着と涙を呑んだストロングリターンが、グランプリボスとの接戦をモノにし、悲願のGIタイトルを獲得して「上半期マイル王」の座に就きました。優勝タイムの1分31秒3は、2010年のNHKMCでダノンシャンティが記録した「1分31秒4」を0.1秒上回るJRAレコードです。2着だったグランプリボスはGI馬の意地を見せましたが、クビ差で敗れてGI3勝目ならず。3着には15番人気だったコスモセンサーが入り、3連単は46万円の高配当。
連覇を狙ったリアルインパクトは6着、単勝1番人気に支持されたサダムパテックは9着。パテックには荷が重かったか。久々のマイル挑戦だったローズキングダムは13着、初マイルのペルーサは最下位の18着に沈み、アパパネは自己ワーストの16着に終わりました。ローキンとアパパネももう終わりかな。香港勢はラッキーナイン11着、グロリアスデイズ14着とどちらも見せ場なく2ケタ順位。
優勝したストロングリターンに騎乗した福永祐一騎手は、昨年12月の阪神ジュベナイルフィリーズ以来のGI制覇で、通算16勝目。安田記念は初勝利となります。今年は有力馬に騎乗しながらも結果を残せずにいましたが、ようやく今年GI初勝利をマーク。管理する堀宣行調教師は2年連続で同レース連覇達成。福永騎手はこの日の最終レースに行われた3歳ダート重賞・ユニコーンステークスでストローハットに騎乗して優勝。ストローハットも堀厩舎の所属馬。福永&堀コンビはこの日重賞2勝達成!凄いぞーっ!
府中GI5連戦も終わり、上半期GIシリーズは6月24日の宝塚記念を残すのみとなりました。5月31日にファン投票の2回目の中間発表があり、オルフェーヴルが約3万票でトップ。2位につけているトーセンジョーダンは宝塚回避が濃厚。香港GIを勝ったルーラーシップが4位、昨年の優勝馬・アーネストリーが7位。牝馬2冠のジェンティルドンナは28位、ダービー馬・ディープブリランテは31位です。ファン投票は6月3日で終了、最終結果は7日に発表されます。
来週は東京初夏シリーズのフィナーレを飾る「エプソムカップ」が行われ、トーセンレーヴ、ダノンシャーク、レッドデイヴィス、レディアルバローザなどが出走予定。エプソムカップから宝塚に乗り込む馬は出てくるのか?2歳の新馬戦が今週からスタートし、北海道シリーズが来週開幕。今年も夏到来です。




