8月11日に開幕した第96回全国高等学校野球選手権大会は、大会13日目の24日に準決勝2試合が行われました。準決勝第2試合の大阪桐蔭VS敦賀気比の試合は、序盤から激しい打ち合いとなりました。
まず1回表、敦賀気比は1死から3連打で満塁のチャンスを作り、5番・峯健太郎が桐蔭先発・福島孝輔の2球目を捉え、レフト前に落ちるタイムリーヒットで先制点を挙げる。なおも1死満塁の場面で、6番・御簗翔が福島の直球を狙い打ち!ライトへの大きな打球はぐんぐん伸びて、スタンド最前列に突き刺さる満塁本塁打!敦賀気比は1死からの5連打で一挙5点を奪います。
大阪桐蔭もその裏に反撃し、1番・中村誠が敦賀先発・平沼翔太の直球を振り抜き、左中間スタンドへ一発を放つ。先頭打者ホームランで1点を返すと、四球とヒット、犠打で1死2,3塁とし、5番・森晋之介のライト線へのタイムリー2塁打で5-3と2点差に迫ります。2回には2死1塁から2番・峯本匠が2球目を捉え、左中間スタンドに飛び込む2ラン本塁打!大阪桐蔭が5-5の同点に追いつきます。
3回、敦賀気比は1死走者無しで、前の打席で満塁弾の御簗が再び見せます。今度は福島の初球フォークを完璧に捉え、ライトスタンド中段に突き刺さるソロホームラン。御簗の2打席連続アーチで敦賀が6-5と再びリードを奪います。
しかし4回裏、大阪桐蔭は2死3塁から峯本のセンター前タイムリーヒットで6-6の振り出しに戻すと、なおも走者2人置いて4番・正随優弥が右中間を破る2点タイムリー3塁打を放ち、8-6と逆転に成功。勢いに乗る党員は7番・森が内角低めの変化球をジャストミート!ライトポール際への大きな2ラン本塁打が飛び出して2点追加!桐蔭はこの回5点を奪い、10-6としました。
逆転された敦賀ですが、5回に1死1,2塁から8番・山本皓大と9番・中本貴大の連続タイムリーで2点を返し、10-8と2点差に詰め寄る。
大阪桐蔭は6回裏、無死1,3塁から3番・香月一也が敦賀2番手・山本からタイムリー2塁打を放ち2点を追加。この後、相手のエラーでもう1点加わり、13-8と突き放す。
終盤に入り、7回に敦賀気比が中本の3塁打で1点を返すが、桐蔭は8回に無死1塁から香月のタイムリー2塁打、森の犠牲フライで2点追加。試合は15-9で大阪桐蔭が激しい打ち合いを制して、決勝進出を決めました。
準決勝 2014/08/24(日) 敦賀気比(福井)-大阪桐蔭(大阪)
敦賀気比 501 020 100 9
大阪桐蔭 320 503 02X 15
【投手】
(敦)平沼、山本、谷口-岡田
(大)福島-横井
【本塁打】
(敦)御簗1号満塁(1回、福島)、2号ソロ(3回、福島)
(大)中村2号ソロ(1回、平沼)、峯本1号2ラン(2回、平沼)、森1号2ラン(4回、平沼)
大阪桐蔭VS敦賀気比の試合は、両チーム合わせて27本のヒット(敦賀15安打、桐蔭12安打)、5本のホームランが乱れ飛ぶ壮絶な乱打戦の末、大阪桐蔭が15-9で勝利しました。初回に5点先取されながらも、1回裏に3点返し、2回に2点を加えて同点とし、4回に5点を挙げ逆転。その後も追加点を重ねて敦賀気比を突き放しました。これで大阪桐蔭は、藤浪晋太郎投手(現・阪神)を擁して春夏連覇を達成した2012年大会以来2年ぶりの決勝進出となりました。
大阪桐蔭はこの試合、敦賀先発・平沼投手から3本塁打。1回にキャプテン・中村選手が先頭打者ホームラン、2回には峯本選手が同点2ラン本塁打。そして逆転した直後の4回に森選手の特大の一発が飛び出しました。森選手はこの試合4打数3安打5打点の大活躍。峯本選手と香月選手も共に3安打3打点の猛打賞をマークしております。投げては先発の福島投手が9失点を喫しながらも9回まで160球を投げ切りました。
敗れた敦賀気比は、御簗(おやな)選手が初回と3回に2打席連続ホームランを放つなど3安打5打点。高校生で2打席連続ホームランを打つなんてすごいですよね。9番打者の中本選手も2打席連続タイムリーで2打点を挙げました。8回と9回に差を詰めるチャンスがあったけれど、あと一本が出ませんでした。
敦賀気比は今大会で最も衝撃を与えたチームでした。1回戦で坂出商を16-0で下すと、2回戦はセンバツ王者・龍谷大平安を破った春日部共栄に10-1で勝利。3回戦は20安打16得点の猛攻で盛岡大付(岩手)を粉砕し、3試合連続2ケタ得点でベスト8入り。準々決勝も八戸学院光星(青森)に7-2で快勝。チームは5試合で58得点、チーム打率.418、ホームランも7本を記録。これらの脅威的な数字を残して甲子園を去ります。
準決勝もう1試合の日本文理(新潟)VS三重高校の一戦は、1回に三重が1死2塁で3番・宇都宮東真のタイムリーヒットで先制すると、3回には8番・中林健吾のスクイズで追加点を挙げます。さらに6回には2死満塁から1番・長野勇斗のレフト前タイムリーで2点を加え、8回は6番・山井達也のソロホームランでダメ押しの5点目。投げては三重先発・今井重太朗投手が日本文理打線を5安打に抑えて完封勝利。三重高校が5-0で快勝し、チームとして初めて、三重県勢で59年ぶりの決勝進出を果たしました。
ということで、25日に行われる決勝戦は、大阪桐蔭VS三重高校の組み合わせとなりました。5試合で42得点の強力打線を誇る大阪桐蔭は、準決勝で160球の力投を見せたエース・福島投手のコンディションが鍵を握りそう。対する三重は、エース・今井投手が桐蔭打線を捻じ伏せて三重県勢2度目の優勝をもたらすか?決勝戦は25日13時に試合開始予定です。