11月4日、オーストラリア・メルボルンにあるフレミントン競馬場で行われた「メルボルンカップ」で、日本から参戦したアドマイヤラクティがレース後に倒れて死亡しました。突然の訃報に日本およびオーストラリアはショックと悲しみに包まれました。
アドマイヤラクティはレース当日、トップハンデの負担重量58.5kgを背負い、単勝で5.5倍と1番人気に推されました。レースもスタートから2番手の好位につけますが、4コーナーを過ぎたところで急激にズルズルと後退。直線で完全に失速し、最後はほぼ歩くような感じでゴールイン。出走メンバー22頭中、最下位の22着に終わりました。その後、待機馬房の中で突然倒れ、獣医の懸命な治療もむなしく、そのまま息を引き取りました。
地元メディアもラクティの突然死を伝えており、テレビ局のリポーターが「とても悲しいレースになってしまった。まさに悲劇だ」と語りました。その日の夜にメルボルン大学付属動物病院で解剖が行われ、一夜明けた5日に獣医師が「死因は急性心不全」であると分析。遺体は現地で荼毘に付され、功労馬が余生を過ごす施設「リビングレジェンズメモリアルガーデン」の施設内にある霊園に埋葬されたとのころです。
なお、レースはドイツ馬のプロテクショニストが優勝。春の天皇賞に2度出走し、日本でもおなじみのレッドカドーが2着に入りました。ちなみに、レッドカドーは昨年も2着に入っており、2年続けて同じ順位です。また、7着だったアラルドは、ゴール後にファンの振る旗に驚き、その弾みでフェンスに激突して脚を骨折してしまい、安楽死処分。今年は2頭の競走馬が亡くなるという「呪われたメルボルンカップ」となりました。
日本馬が海外のGⅠレースで死亡したのは、1997年のドバイワールドカップでのホクトベガ以来2頭目だそうです。心不全が原因で死亡したケースもいくつかあり、サンアディユは2008年のオーシャンステークスの翌日に心不全で死亡。2006年の阪急杯では、コスモサンビームがレース中に心不全を発症。さらには、2001年のアルゼンチン共和国杯でダイワカーリアンがレース後に地下馬道で急性心不全を起こして急死。カナダの種牡馬・チーフベアハート、90年代を代表する名馬・トウカイテイオーも心不全で亡くなっています。
アドマイヤラクティは前走のコーフィールドカップで優勝。前哨戦での勝利が高く評価されて、斤量が58キロから58.5キロにUP。豪州GⅠ2連勝に向けて順調に調整を続け、レース直前まで元気そうだったのに…。ラクティに乗っていたザカリー・パートン騎手も、ムチを入れた直後に立ち上がっていたので、馬の異変を感じていたようです。海外GⅠで1番人気のプレッシャーもあっただろうし、長期遠征のストレスが溜まっていたのではないでしょうか。馬は人間と同じく繊細な生き物ですからね…。
オーストラリアの競走馬保護連合が「ムチの入れ過ぎでラクティが心不全に陥ったから、鞭を使うのはやめろ」と「鞭廃止」を訴えてますが、ムチが原因じゃないと思います。鞭はジョッキーにとって大切な商売道具(武器)であり、直線でのムチの叩き合いも競馬の醍醐味の一つです。ムチ一発でやる気が爆発する馬もいます。
この秋は凱旋門賞でハープスター・ジャスタウェイ・ゴールドシップの日本馬3頭が惨敗を喫し、メルボルンカップでアドマイヤラクティが死んだりと、海外のビッグレースで日本勢の苦杯が続いています。アドマイヤラクティの件を受けて、海外遠征を自重する馬も出てくると思います。
オーストラリアで栄光を掴んでから、一転して非業の最期を遂げたアドマイヤラクティ、GⅠタイトルを手土産に凱旋帰国して、年末の有馬記念で走る姿が見たかったです…。謹んでご冥福をお祈りいたします。
アドマイヤラクティはレース当日、トップハンデの負担重量58.5kgを背負い、単勝で5.5倍と1番人気に推されました。レースもスタートから2番手の好位につけますが、4コーナーを過ぎたところで急激にズルズルと後退。直線で完全に失速し、最後はほぼ歩くような感じでゴールイン。出走メンバー22頭中、最下位の22着に終わりました。その後、待機馬房の中で突然倒れ、獣医の懸命な治療もむなしく、そのまま息を引き取りました。
地元メディアもラクティの突然死を伝えており、テレビ局のリポーターが「とても悲しいレースになってしまった。まさに悲劇だ」と語りました。その日の夜にメルボルン大学付属動物病院で解剖が行われ、一夜明けた5日に獣医師が「死因は急性心不全」であると分析。遺体は現地で荼毘に付され、功労馬が余生を過ごす施設「リビングレジェンズメモリアルガーデン」の施設内にある霊園に埋葬されたとのころです。
なお、レースはドイツ馬のプロテクショニストが優勝。春の天皇賞に2度出走し、日本でもおなじみのレッドカドーが2着に入りました。ちなみに、レッドカドーは昨年も2着に入っており、2年続けて同じ順位です。また、7着だったアラルドは、ゴール後にファンの振る旗に驚き、その弾みでフェンスに激突して脚を骨折してしまい、安楽死処分。今年は2頭の競走馬が亡くなるという「呪われたメルボルンカップ」となりました。
日本馬が海外のGⅠレースで死亡したのは、1997年のドバイワールドカップでのホクトベガ以来2頭目だそうです。心不全が原因で死亡したケースもいくつかあり、サンアディユは2008年のオーシャンステークスの翌日に心不全で死亡。2006年の阪急杯では、コスモサンビームがレース中に心不全を発症。さらには、2001年のアルゼンチン共和国杯でダイワカーリアンがレース後に地下馬道で急性心不全を起こして急死。カナダの種牡馬・チーフベアハート、90年代を代表する名馬・トウカイテイオーも心不全で亡くなっています。
アドマイヤラクティは前走のコーフィールドカップで優勝。前哨戦での勝利が高く評価されて、斤量が58キロから58.5キロにUP。豪州GⅠ2連勝に向けて順調に調整を続け、レース直前まで元気そうだったのに…。ラクティに乗っていたザカリー・パートン騎手も、ムチを入れた直後に立ち上がっていたので、馬の異変を感じていたようです。海外GⅠで1番人気のプレッシャーもあっただろうし、長期遠征のストレスが溜まっていたのではないでしょうか。馬は人間と同じく繊細な生き物ですからね…。
オーストラリアの競走馬保護連合が「ムチの入れ過ぎでラクティが心不全に陥ったから、鞭を使うのはやめろ」と「鞭廃止」を訴えてますが、ムチが原因じゃないと思います。鞭はジョッキーにとって大切な商売道具(武器)であり、直線でのムチの叩き合いも競馬の醍醐味の一つです。ムチ一発でやる気が爆発する馬もいます。
この秋は凱旋門賞でハープスター・ジャスタウェイ・ゴールドシップの日本馬3頭が惨敗を喫し、メルボルンカップでアドマイヤラクティが死んだりと、海外のビッグレースで日本勢の苦杯が続いています。アドマイヤラクティの件を受けて、海外遠征を自重する馬も出てくると思います。
オーストラリアで栄光を掴んでから、一転して非業の最期を遂げたアドマイヤラクティ、GⅠタイトルを手土産に凱旋帰国して、年末の有馬記念で走る姿が見たかったです…。謹んでご冥福をお祈りいたします。