プロ野球「SMBC 日本シリーズ 2016」北海道日本ハムファイターズVS広島東洋カープは、2試合を終えて広島が2連勝。37年ぶりの日本一まであと2勝。25日からは日本ハムの本拠地・札幌ドームに舞台を移して行われます。札幌決戦の初戦となる第3戦は、ホームで意地を見せたい日ハムは、チームの勝ち頭(11勝)の有原航平投手。3連勝で一気に王手をかけたい広島は、今季限りで引退する黒田博樹投手が登板しました。
両チームのスタメン
日本ハム 広島
1(左)西川遥輝 (遊)田中広輔
2(右)近藤健介 (二)菊池涼介
3(指)大谷翔平 (中)丸佳浩
4(一)中田翔 (一)新井貴浩
5(中)岡大海 (右)鈴木誠也
6(三)レアード (指)エルドレッド
7(二)田中賢介 (左)松山竜平
8(捕)大野奨太 (三)安部友裕
9(遊)中島卓也 (捕)石原慶幸
パリーグのチームが本拠地での試合は、指名打者制が採用。日ハムは大谷が3番DHに入り、広島は2試合連続本塁打中のエルドレッドがDHに入りました。日ハムは2試合ノーヒットの陽岱鋼を先発から外し、近藤が2番ライト、岡を5番に起用。対する広島は、新井が4番ファーストでシリーズ初スタメン。広島での2連戦で4番を務めた松山が7番で出場。
1回、広島は上位打線が日ハム先発・有原の前に3者凡退。その裏の日ハムの攻撃は、1死から近藤がライト前ヒットを放つと、続く大谷が広島先発・黒田の初球を叩き、3塁線を破る2塁打。1死2,3塁と先制のチャンスに中田が遊撃ゴロに倒れるも、3塁走者が生還して日ハム1点を先制。
1点を追う広島は、2回に鈴木がレフト前にポトリと落ちるシングルヒット。1死1塁でエルドレッドがフルカウントからの7球目のカットボールを強振。ライト方向への大きな打球は、広島ファンがいるライトスタンドへ飛び込んだ!エルドレッドの2ラン本塁打で、広島が2-1と逆転します!
広島は3回に田中広の四球&盗塁、丸の内野安打&盗塁で2死2,3塁と追加点のチャンスを作ったが、新井が2塁ゴロに倒れて無得点。日ハムは4回に大谷が黒田から右中間への2塁打を放ち、2死3塁でにレアードがスライダーをうまく捉えたが、ライトフェンス手前で広島右翼手・鈴木に捕られてライトフライ。大谷が作ったチャンスをモノにできず。
広島先発・黒田は、5回まで1点に抑え、6回も近藤と大谷を打ち取って2死までこぎつけますが、足の違和感を訴えて一旦ベンチ裏で治療を受け、再びマウンドに戻るも続投断念。広島は急遽、ヘーゲンズが2番手で登板し、日ハム4番・中田を内野ゴロに打ち取り3アウト。緊急登板のヘーゲンズがしっかりと抑えました。
2-1と広島1点リードのまま迎えた8回裏、日ハムは先頭の中島がファウルで粘ってから四球を選んで出塁。続く西川が犠打で繋ぐと、2死2塁で大谷が敬遠気味の四球。2死1,2塁とヒット1本で同点または逆転の場面で、中田が広島4番手・ジャクソンの3球目を叩く。レフトへ飛んだ打球は広島左翼手・松山がキャッチできず。ボールが後ろへ転がる間に2人のランナーが生還!4番・中田のタイムリー2塁打で、日本ハムが3-2と逆転!同時に広島・黒田の白星も消滅。
しかし、この日はこのままでは終わりません。9回表、広島は先頭の鈴木が日ハム3番手・谷本圭介からライトオーバーの3塁打を放ち、無死3塁とする。1点が欲しい場面で、一発の期待がかかるエルドレッドに打席が回るも、谷本の前に空振り三振。続く松山も倒れて2死となりますが、安部が初球ストレートを捉えてライト前タイムリーヒット!広島が土壇場で3-3の同点に追いつく!日ハム谷元、味方のリードを守れず。
試合は今シリーズ初の延長戦に突入。10回表、広島は2死後に新井がヒットを打つも、鈴木が三振に倒れて無得点。
10回裏、日ハムは1死から西川が四球で出塁すると、大谷の場面で2塁への盗塁を成功させる。2死2塁と一打逆転サヨナラのチャンスで、大谷が広島5番手・大瀬良大地の直球を叩き、1,2塁間を破るライト前ヒット。2塁走者・西川が生還してゲームセット!大谷翔平のサヨナラタイムリーヒットで、日本ハムが延長戦を制しました!
2016年10月25日 日本シリーズ 札幌ドーム
日本ハムVS広島 3回戦
(日本ハム1勝2敗、観衆40503人)
広 020 000 001 0 3
日 100 000 020 1x 4
勝利投手 [日] バース(1勝)
敗戦投手 [広] 大瀬良(1敗)
本塁打 [広] エルドレッド3号(2回表2ラン)
札幌決戦の第1ラウンドは、終盤になってから試合が大きく動き、8回裏に中田翔選手の2点タイムリー2塁打が日ハムが一旦は逆転。しかし、9回に広島が同点として延長戦に。最後は大谷選手のヒットで日本ハムが4-3でサヨナラ勝ちを収めました。広島で連敗を喫した日ハムが、本拠地・札幌ドームで意地の勝利。劇的な1勝を挙げ、ここから日ハムの逆襲となるのか?
延長10回にサヨナラヒットを放った大谷選手は、この試合4打数3安打の猛打賞。黒田投手から2打席連続で2塁打を放ち、最後の打席では大瀬良投手の内角ストレートに上手く反応し、ライト前に運びました。その前に四球で出塁した西川選手の盗塁が活きましたね。大谷選手はここまで5本のヒットを打っていて、打率が.625と非常に高い数字を持っています。
4番・中田選手は、初回に内野ゴロで打点1、8回に2点タイムリーを放ち、この日3打点。初戦では4打数ノーヒットと打線の足を引っ張りましたが、2戦目に2安打、この日は3打点と徐々にですが調子が上がってきています。
連勝が止まった広島は、エルドレッド選手が3試合連続ホームランを放つと、地元では快音が無かった「神ってる男」鈴木選手が2安打を記録。4番に座った新井選手は10回にヒットを打ったけど、8回の打席では追加点のチャンスで空振り三振に倒れました。投手陣では、先発の黒田投手が6回途中まで日ハム打線に1失点の好投。アクシデントで無念の降板となりましたが、「最初で最後」の日本シリーズのマウンドで見せてくれました。ただ、3連投のジャクソン投手が黒田投手の勝ち星を消すと、大瀬良投手が大谷選手に打たれて負け投手。1,2戦は盤石だったけど、この日は中継ぎ陣が誤算でした…。
日本シリーズは3試合が終わり、広島が2勝1敗でリード。ただ、日ハムが1つ取り返したから、わからなくなりましたなぁ。あと、3試合とも先制したチームの方が勝利を挙げているので、4戦目以降も先制した方が有利になると思います。26日の第4戦の予告先発は、日ハム・高梨裕稔VS広島・岡田明丈となっています。日ハム・高梨投手は今季10勝を挙げ、広島との交流戦でも白星を挙げています。対する岡田投手はルーキーイヤーの今季は4勝をマークしています。今度の第4戦が、シリーズの行方を左右するかもしれない?