

「2018 FIFA ロシアワールドカップ」もいよいよ大詰めを迎えました。日本時間11日早朝にサンクトペテルブルクスタジアムにて準決勝第1試合「フランスVSベルギー」が行われました。3大会ぶりのベスト4に進んだフランスは、決勝トーナメントでアルゼンチンとウルグアイの南米勢を次々と撃破。初の決勝進出を目指すベルギーは、準々決勝でブラジルに勝利しました。決勝進出一番乗りを果たしたのは、いったいどのチームか?
両チームのスタメン
[フランス]
GK 1 ロリス
DF 2 パバール
DF 4 バラン
DF 5 ウムティティ
DF 21 エルナンデス
MF 6 ポグバ
MF 13 カンテ
MF 14 マトゥイディ
FW 7 グリーズマン
FW 9 ジルー
FW 10 エムバペ
[ベルギー]
GK 1 クルトワ
DF 2 アルデルワイレルト
DF 4 コンパニ
DF 5 フェルトンヘン
MF 6 ビツェル
MF 7 デブライネ
MF 8 フェライニ
MF 19 デンベレ
MF 22 シャドリ
FW 9 ルカク
FW 10 エデン・アザール
前半13分、フランスはポグバが自陣から長いスルーパスを出すと、前線にいたエムパぺが反応し、DFラインの裏へ抜け出したが、飛び出してきたベルギーGKクルトワが先にキャッチする。ベルギーは15分、デンベレが空中戦で競り勝った後、左サイドでデブライネがアザールにパスを送り、アザールがペナルティエリア内で左足シュートを放ったが、ゴール右に外れます。
フランスは18分にマテュイディがゴール正面からミドルシュートを打つもGKの正面。21分、ベルギーはアザールが左サイドの位置から強烈なシュートを打ったが、ゴール前でフランスDFエルナンデスが顔面クリア。続くシャドリの右CKをフェライニがボールを落とし、アルデルワイレルトが左足シュート。ボールはゴール左の枠内に飛んだが、フランスGKロリスのスーパーセーブに阻まれ、ゴールを奪えず。
フランスは31分に中央の位置でFKを獲得し、グリーズマンが右サイドにボールを出すと、パバールのクロス→ジルーのヘディングシュートは右に外れる。前半40分、右サイドでパバール→エムバペのスルーパス→PA内に進入したパバールのシュートは、ベルギーGKクルトワの足に防がれる。両チームとも守護神がファインセーブを見せ、前半は両チーム無得点で折り返します。
後半6分、フランスは左サイドでエルナンデスの縦パス→マテュイディがダイレクトで折り返し、ジルーが反転して右足シュートを狙ったが、ベルギーDFコンパニの足に当たってCKを獲得。続く右サイドのCKをグリーズマンが蹴ると、ニアサイドに飛び込んだウムティティがヘディングでゴールネットを揺らす!フランスがセットプレーで試合の均衡を破ります。
勢いづくフランスは後半11分、左サイドでエルナンデス→エムディアイと繋いだ後、エムバペが左足ヒールパス→抜け出したジルーにボールが渡ったが、シュートを決めきれない。
劣勢に立たされたベルギーは、後半13分にアンデルワイルトのシュートはハズレ。16分にはカウンターを発動し、デブライネがシュートに持ち込むもダメ。後半20分、デブライネが右サイドにパスを出し、途中出場・FWメルテンスが右足でクロスを上げ、フェライニが頭で叩きつけたが、わずかにゴール右。
攻勢に出るベルギーは後半36分、アザールがルカクとのワンツーで仕掛けた後、PA手前で相手DFに倒されるもノーファウル。こぼれ球をビツェルが右足で直接シュート狙ったが、GKロリスに弾かれて同点ゴールならず。終盤にはデブライネが左サイドからクロスを上げ、ゴール前でルカクが飛び込むもボールを合わせられず。
フランスは終了間際に途中出場のトリソが左サイドからシュートを放つも、GKにセーブされる。その直後に試合終了の笛が鳴り、フランスが1-0でベルギーを降しました。
攻撃力の高いチーム同士の一戦となった準決勝第1試合は、シュートの打ち合い、点の取り合いになるかと思われましたが、フランスが1-0で勝利をおさめ、2006年ドイツ大会以来、3度目の決勝進出を果たしました。後半6分にDFのウムティティ選手が先制点を挙げると、その後はベルギーの反撃をシャットアウト。ウムティティ選手が身長194センチのフェライニ選手に競り勝ったのは凄いけど、グリーズマン選手のセンタリングも素晴らしかったですね。キャプテンのGK・ロリス選手も、チームのピンチを救う好セーブを連発しました。
一方で、ジルー選手が後半に決定機を外したのはもったいなかった。エムバペ選手がおしゃれヒールを出したのに、先輩がチャンスを台無しにしてどうすんねん。あと、エムバペ選手も遅延行為でイエローカードを受けました。19歳とは思えない華麗なプレーの裏で、まだ精神面で未熟なところも見られますね。
敗れたベルギーは、日本戦とブラジル戦で見せた迫力ある攻撃が不発。先制された後に何度もフランスゴールに襲い掛かったんですが、フランスの固い守備を割ることができませんでした。フェライニ選手のヘディングも枠に行かず、アザール選手とアルデルワイレルト選手、ビツェル選手も強烈なシュートも及ばず…。
今大会はアザール、ルカク、デブライネといった「黄金世代」が円熟期を迎え、優勝候補の最有力と言われていました。ベスト16で戦った日本代表の分まで頑張ってほしかったから、決勝に行けなかったのは残念です。でも、3位決定戦で有終の美を飾ってほしいと思います。
日本時間12日未明は、準決勝第2試合「イングランドVSクロアチア」が行われます。イングランドが勝てば52年ぶりのW杯決勝進出、クロアチアは初めての決勝に挑みます。W杯には「20年ごとに初優勝のチームが生まれる」というジンクスがあり、クロアチアがそのジンクスに当てはまるのだが…。果たしてクロアチアはイングランドを倒せるのか?