

「2018 FIFA ロシアワールドカップ」の準決勝第2試合「イングランドVSクロアチア」戦が、日本時間12日未明、モスクワ・ルジニキスタジアムで行われました。イングランドは準々決勝のスウェーデン戦を2-0で勝利し、28年ぶりのベスト4入り。対するクロアチアは、2試合続けてPK戦に勝ち、準決勝に進みました。決勝のもう一枚の切符を懸けた争いは、死闘となりました。
両チームのスタメン
[クロアチア]
GK 23 ダニエル・スバシッチ
DF 2 シメ・ブルサリコ
DF 3 イバン・ストリニッチ
DF 6 デヤン・ロブレン
DF 21 ドマゴイ・ビダ
MF 7 イバン・ラキティッチ
MF 10 ルカ・モドリッチ
MF 11 マルセロ・ブロゾビッチ
FW 4 イバン・ペリシッチ
FW 17 マリオ・マンジュキッチ
FW 18 アンテ・レビッチ
[イングランド]
GK 1 ジョーダン・ピックフォード
DF 2 カイル・ウォーカー
DF 5 ジョン・ストーンズ
DF 6 ハリー・マグワイア
DF 12 キーラン・トリッピアー
DF 18 アシュリー・ヤング
MF 7 ジェシー・リンガード
MF 8 ジョーダン・ヘンダーソン
MF 20 デレ・アリ
FW 9 ハリー・ケイン
FW 10 ラヒーム・スターリング
前半4分、イングランドはペナルティエリア手前でデレアリがモドリッチに倒されてFKを獲得。絶好の位置でのFKをトリッピアーが右足で直接狙うと、ゴール右上に決め、イングランドが早い時間帯に先制点を奪います。
クロアチアは前半19分、左サイドでペリシッチがPA外からシュートを狙うが、ゴール左に逸れます。
前半30分、イングランドは左サイドでデレアリ→中央でリンガードが縦パス→PA内でフリーになったケインがシュートを打ったが、クロアチアGKスバシッチに止められる。こぼれたボールは再びケインが拾ったが、シュートはポストに当たってノーゴール。しかし、その前にオフサイドがあった。
32分、クロアチアは右サイドのレビッチのグラウンダークロスはDFにクリアされたが、こぼれ球をレビッチがダイレクトシュートを放つが、GKの正面。イングランドは35分にリンガードがゴール正面の位置からシュートするも、ゴール右に外れる。
イングランド1点リードで迎えた後半12分、イングランドは右サイドのトリッピアーのクロス→ゴール前でケインが頭で押し込もうとしたが、ボールを合わせることができず。
後半23分、クロアチアは右サイドでブルサリコが高いボールのクロスを上げると、ゴール前で相手DFと競り合っていたペリシッチが左足で合わせてゴール!クロアチアが1-1の同点に追いつく。
後半27分、イングランドDFがクリアミス→ペリシッチがドリブルでPA左から左足シュートを打つもポスト右。跳ね返ったボールをレビッチが右足でシュートするが、イングランドGKピックフォードにキャッチされて勝ち越しならず。
試合はこの後、両チームとも勝ち越し点が取れず、1-1の同点で延長戦へ。
延長前半9分、イングランドは右CKからストーンズがドンピシャヘッドを放ったが、ゴール前でクロアチアDFブルサリコが頭でクリア。
ピンチを凌いだクロアチアは延長前半アディショナルタイム、左サイドでペリシッチの低いクロス→ゴール前でマンジュキッチが右足を出すが、イングランドGKピックフォードが至近距離のシュートを止めた!
延長後半4分、クロアチアは左サイドのクロスボールは相手に跳ね返されるが、ペリシッチがセカンドボールを頭で落として、ゴール前に飛び出したマンジュキッチが左足でゴールに流し込み、クロアチアが2-1と勝ち越しに成功!
後がなくなったイングランドは、セットプレーでラストチャンスにかけるも、得点が奪えず。試合は2-1でクロアチアが逆転勝ちしました。
準決勝第2試合は、クロアチアが120分間の激闘を制し、決勝に駒を進めました。4度目の出場で悲願の決勝進出ですが、旧ユーゴスラビア勢でも初の快挙となります。開始序盤にFKで先制されましたが、後半にペリシッチ選手のジャンピングボレーシュートで同点。あのシュートの場面、相手DFの頭上を越してました。タイミングが悪かったら、相手を大ケガさせてしまうところでした。ペリシッチ選手は延長後半にマンジュキッチの決勝ゴールをアシストし、2得点に絡む活躍で「マンオブザマッチ」に選ばれました。
クロアチアはグループステージでアルゼンチンを破るなど、無傷の3連勝で首位通過。決勝トーナメントでは3試合とも前半に先制されますが、その後に追いついて、延長戦まで戦いました。決勝T3試合で360分、うち2試合はPKで勝利。90分ゲームを4試合分もこなしてるから、本当にタフなチームだなって思います。決勝ではフランスより中1日少ない状態で臨むので、選手たちの体力面が心配されますが、不利な条件を覆して初の世界一を目指して頑張ってほしいです。
敗れたイングランドは、トリッピアー選手が直接FKを決めたけど、延長後半に右足太ももを痛めてしまい、無念の負傷退場。交代枠も使い切って、数的不利になったのは痛かったなあ。エースのケイン選手は、前半に惜しいシュートを2本も放ちながらも、オフサイドの判定に泣きました。ケイン選手はグループリーグで6ゴールを奪うも、決勝トーナメントは3試合で無得点。最後の3位決定戦で「ハリケーン」を起こすことができるのでしょうか?
ロシアW杯も残すは3位決定戦と決勝の2試合のみとなりました。3位決定戦はベルギーVSイングランド、決勝戦はフランスVSクロアチアに決定。ベルギーとイングランドは、28日のグループリーグで対戦し、ベルギーが1-0で勝っております。2度目の対決では、前回より激しい試合になりそうな予感がします。
決勝戦のフランスVSクロアチアは、FIFAランクで上回るフランスの方が有利だと思います。「W杯では5大会ごとに初優勝の国が生まれる」というジンクスがあるので、クロアチアにも優勝してほしいなという思いもあります。ロシアW杯もいよいよクライマックスだ!