「2018明治安田生命J1リーグ」も終盤戦へ。10日は第32節の8試合が行われました。現在首位を行く川崎フロンターレは、勝てばリーグ2連覇が決定。もし敗れても、2位のサンフレッチェ広島が勝ち点を獲得できなければ、川崎の優勝が決まります。優勝争いも気になりますが、ACL出場権争い&残留争いの行方はどうなった?
セレッソ大阪(勝ち点47)2-1川崎フロンターレ(勝ち点63)@ヤンマースタジアム
優勝に王手を懸けている川崎は、序盤からセレッソゴールに襲い掛かり、前半5分にMF守田英正がシュート、前半11分にFKからDF奈良竜樹のヘディングシュートも決まらず。前半15分にはFW阿部浩之もシュートを狙ったが、得点を奪えず。セレッソは前半40分に右サイドのクロス→ゴール前でFW柿谷曜一朗が飛び込むも、ボールを合わせられず。前半44分にはCKからMFソウザのシュートはGKに防がれる。
両チーム無得点で迎えた後半10分、セレッソは左サイドで田中亜土夢がグラウンダーで折り返し、FW杉本健勇が右足でゴールに流し込み、セレッソが先制点を奪います。
追いかける展開となった川崎は、後半21分に右サイドのFKをMF中村憲剛がセンタリング→ファーサイドでDF谷口彰悟が相手と競り合いながらボールに合わせようとしたが、相手DFにクリアされる。後半31分にはMF斎藤学とMF鈴木雄斗を同時に投入。すると後半44分、FW知念慶がペナルティエリアに進入すると、セレッソGKキム・ジンヒョンに倒されてPKを獲得。決まれば同点のPKを、MF家長昭博がゴール右隅に決め、1-1の同点に追いつきます。
しかし後半アディショナルタイム、セレッソがカウンターを仕掛け、左サイドのMF福満隆貴のクロス→MF山村和也の右足シュートが決まる。この1点が決勝点となり、セレッソが首位・川崎を破りました。
サンフレッチェ広島(勝ち点56)0-1ベガルタ仙台(勝ち点45)@エディオンスタジアム
勝って優勝争いに望みを繋ぎたい広島は、ホームで仙台と対戦。
前半7分、仙台は右サイドのクロスにDF大岩一貴がヘディングシュートを放つも枠外。広島は前半26分にCKからFWパトリックが頭で合わせるも、GKの正面を突いた。仙台は40分、DF蜂須賀孝治のボールキープ→MF永戸勝也がPA左からシュートを打ったが、ゴールポストを叩いて得点できず。
後半7分、広島はスルーパスからパトリックが抜け出したが、GKとの1対1の場面でシュートを打ちきれず。後半22分、仙台は左サイドのクロスから、FWハモンロペスが胸で落とし、最後はFW石原直樹が右足ボレーシュートをゴールに突き刺し、仙台先制。広島にとっては痛恨の失点。
広島は後半38分、左CKからDF佐々木翔が飛び込んだが、シュートは仙台GKの好守に阻まれて同点ならず。後半46分には馬渡和彰が強烈な右足シュートを放つも、またもGKの好セーブに阻まれてしまう。試合はこのまま仙台が1点を守り切って終了。広島は勝ち点を挙げられることができませんでした。
というわけで、首位の川崎フロンターレがセレッソに競り負けましたが、2位のサンフレッチェ広島も仙台に敗れたため、川崎フロンターレの2年連続2度目のJ1リーグ優勝が決定しました。Jリーグの優勝争いって白熱するイメージがあるけど、負け試合で優勝決定の形は拍子抜けしますなぁ。なんだかなぁー。
今季のJ1は広島が開幕から好調をキープし、第5節から首位の座を守り続け、第14節では2位に勝ち点10の大差をつけて独走状態。一方の川崎は広島とは勝ち点13差も離されました。しかし、9月になってから状況が一変し、広島に勢いが止まると同時に、川崎が白星と勝ち点を積み重ね、第28節で両チームが勝ち点で並びましたが、得失点差で川崎が首位に立ちました。川崎はその後も勝ち点を伸ばし続け、残り2節で優勝を決めたのでした。
首位から陥落した広島は、9月1日の鹿島戦で勝ったのを最後に7戦未勝利。この日の仙台戦で泥沼の5連敗となりました。セリーグで3連覇を達成した広島東洋カープとの「ダブル優勝」もあるんじゃないかと思われましたが…。歴史的な大失速といえるでしょう。
その他の試合
北海道コンサドーレ札幌1-2浦和レッズ@札幌厚別公園競技場
勝った方がACL出場権に近づく一戦は、前半7分に浦和がFW武藤雄樹の右足弾でゴールで先制。札幌も25分にDF進藤亮佑のヘディングシュートで同点に。その10分後の35分、浦和は左サイドDF宇賀神友弥のグラウンダークロス→武藤が左足でゴールに押し込んで、2-1と勝ち越し。
札幌は後半9分、前線でボールを繋いで、最後はMF荒野拓馬にボールが渡ったが、シュートは大きく外してしまう。後半43分にも大きなチャンスを迎えながらも、同点ゴールを奪えず。勝った浦和はACL出場権に望みを繋ぎ、札幌は一歩後退です。
ヴィッセル神戸0-0サガン鳥栖@ノエビアスタジアム神戸
この夏に元スペイン代表の司令塔・イニエスタが神戸に入団すると、フェルナンド・トーレスも鳥栖に加入。スペインからの超大物プレーヤーが、神戸で競演しました。
前半30分、神戸はイニエスタが元ドイツ代表・ポドルスキとのワンツーからミドルシュートを放ちますが、枠を捉えることができず。神戸は37分に左サイドのFKから、ポドルスキがボレーを放ったが、相手に当たってしまった。後半18分には左サイドでイニエスタが浮き球のパス→味方が落としてから、ポドルスキがシュート。しかし、ポストに嫌われてしまった。
鳥栖の方も後半20分にFW金崎夢生がシュートを打つも決められず。結局両チームとも決め手を欠き、0-0の引き分けに終わりました。
V・ファーレン長崎0-1横浜Fマリノス@トランスコスモススタジアム長崎
今季初めてJ1に昇格した長崎だが、ここまで最下位。マリノスは勝って残留を確実なものにしたいところ。
前半12分、マリノスはFW遠藤渓太がペナルティエリア内で倒されてPKを獲得。このPKをFW伊藤翔が蹴ったが、長崎GK徳重健太に止められて先制ならず。長崎は16分に左サイドのスルーパス→逆サイドを走り込んだMF飯尾竜太朗がシュートを打ったが、GKに止められた。
後半20分、マリノスは投入されたばかりのイッペイシノヅカの折り返し→ゴール前でフリーの伊藤がスライディングシュートを見せるも、クロスバーに当たった。長崎も後半26分、PA右からFW中村慶太が頭で折り返し→鈴木武蔵のヒール→MF島田譲の右足シュートはわずかにゴール右。そして後半29分、マリノスは左サイドでシノヅカが低めのクロスを上げ、伊藤がボールを合わせてゴール。ちょっとラッキーな形で1点をもぎ取ったマリノスが勝ち点3を獲得。長崎は17位以下が確定しました。
ガンバ大阪1-0湘南ベルマーレ@パナソニックスタジアム吹田
宮本恒靖監督が就任してからは7連勝と勢いに乗るガンバは、後半15分にファン・ウィジョがダイビングヘッドを決めて先制。この1点を守り切って8連勝を達成し、J1残留を決めました。
清水エスパルス2-0名古屋グランパス@IAIスタジアム日本平
清水は後半14分にFW北川航也が頭で叩きつけて先制点を奪うと、後半20分には右サイドのクロス→FWドウグラスのヘディング弾で追加点を挙げ、名古屋に2-0と快勝しました。
FC東京0-0ジュビロ磐田@味の素スタジアム
第32節を終え、鹿島が勝ち点52で3位ですが、勝ち点56で2位の広島とは「4差」に接近。残り2試合で鹿島と広島の順位が入れ替わる可能性もあります。札幌が勝ち点51で4位、FC東京が勝ち点50で5位につけています。FC東京と鹿島は現時点で「2差」あります。
残留争いの方は、勝ち点29で最下位の長崎がマリノスに敗れたため、J1残留はほぼ絶望的となりました。勝ち点33で17位の柏レイソルは、加藤望監督の解任を発表。湘南・鳥栖・名古屋の3チームが勝ち点37で並んでおります。勝ち点41のマリノス・ジュビロ・神戸も入れ替え戦に回る可能性だってあります。ACL&残留争いは最後までわからないでしょう。