4日に京都競馬場で行われた「JBC 2018」は、グレイスフルリープがJBCスプリントを制し、JBCクラシックはケイティブレイブが勝利しました。京都12Rの第8回JBCレディスクラシック(GⅠ・ダート1800m 16頭立て)は、ブリーダーズゴールドカップを勝った④ラビットラン、平安ステークス2着③クイーンマンボ、レディスプレリュードを勝った⑩プリンシアコメータ、京都ダート1800mで3勝の②フォンターナリーリ、①アイアンテーラー&⑮ファッショニスタの「平城京ステークス組」、ダート初挑戦⑦カワキタエンカ、地方から昨年3着⑤ラインハート(大井)、レディスプレリュード2着⑫ブランシェクール(大井)、⑥ジュエルクイーン(大井)、⑭ディアマルコ(高知)の4頭が参戦しました。
スタートしていきなりアイアンテーラーが先行するかと思いきや、すぐに⑨サルサディオーネがハナを奪う。カワキタエンカとプリンシアコメータも先団に加わる。アンジュデジール5番手、フォンターナリーリとクイーンマンボ、ラビットランと⑯アンジュデジールが6番手争い。ファッショニスタが後方の位置でスタンド前を過ぎていった。
1,2コーナーを回って、向正面に入ったところで、先頭はアイアンテーラー、2番手にカワキタエンカ、3番手サルサディオーネ、4番手プリンシアコメータ。5番手グループには、アンジュデジール、ラビットラン、ブランシェクール、フォンターナリーリ、クイーンマンボと続く。10番手にジュエルクイーン、11番手⑪リエノテソーロ、12番手⑬アンデスクイーン、13番手ラインハート。後方勢はファッショニスタ、⑧ビスカリア、ディアマルコがポツンとしんがり。
縦長の状態で3コーナーを通過し、テーラーが先頭、2番手サルサ、3番手争いではコメータとデジール、ラビットが外に持ち出す。クイマンとフォンターナは中団グループ。ファッショニスタは中団より後ろ。
4コーナーから最後の直線に入り、ラビットランとアンジュデジールの2頭が抜け出す。クイーンマンボが3番手に浮上し、前の2頭を猛追する。一番外からファッショニスタが末脚を伸ばしている。ゴールまで残り200mを切ってもラビットとデジールの2頭が競り合う。ゴール前でクイマンとファッショニスタが差を詰めるが、結局ラビットとデジールの2頭が並んでゴール!ゴール直後、アンジュデジールの横山典弘が勝利を確信してガッツポーズを見せたが…。
砂の女王決定戦は、直線で前に出たラビットランとアンジュデジールが、ゴールまで激しいマッチレースを繰り広げましたが、勝ったのは内側にいたアンジュデジールでした。1番人気だったラビットランは、頭差で敗れて2着。3着には大外から追い上げたファッショニスタが入り、2番人気のクイーンマンボは4着。5着のアンデスクイーンまで4歳馬が独占しました。
3番人気のフォンターナリーリは7着、4番人気のプリンシアコメータは直線でズルズル下がって10着。地方勢は⑥ジュエルクイーン9着、ブランシェクール11着、ラインハート14着、ディアマルコが15着。初ダートのカワキタエンカは最下位でした。(全着順&配当)
GⅠ初制覇のアンジュデジールは、栗東・昆貢厩舎に所属し、父・ディープインパクト、母・ティックルピンク。ダート重賞は通算で4勝目。ディープインパクト産駒はダートGⅠ初勝利です。鞍上の横山典弘騎手は、レディスクラシック初勝利。ゴール後に左手を突き上げていたけど、もし2着だったら赤っ恥をかいてたと思うぞ。
道中は5,6番手で進み、3コーナーでラビットランと一緒にポジションを上げ、最後の直線で一度はラビットランにかわされましたが、ゴール前で抜き返しました。エンプレス杯とマリーンカップの時も直線での競り合いから勝っており、勝負根性の高さを感じます。アンジュデジールも中京のチャンピオンズカップに参戦するんでしょうかね~。
一方、東京競馬場では第56回アルゼンチン共和国杯(GⅡ・芝2500m 12頭立て)が行われました。府中2400mで3連勝中の上がり馬⑥ムイトオブリガード、目黒記念を勝った⑩ウインテンダネス、日経新春杯を勝った⑥パフォーマプロミス、宝塚記念3着②ノーブルマーズ、④ガンコ、⑨アルバート、⑧ルックトゥワイス、①エンジニアなどが出走しました。
スタート後の先行争いで、ウインテンダネスとノーブルマーズの2頭が前に出たが、ウインテンダネスが先頭でスタンド前を通過。エンジニアは3番手の位置、ガンコ6番手、パフォーマプロミス7番手あたり、ムイトオブリガードは8番手につけ、ルックトゥワイス10番手で1コーナーを回る。
2コーナーから向正面で、ウインテンダネス先頭、2番手に⑪ホウオウドリーム、ノーブルマーズ3番手。4,5番手のところにエンジニアと⑤マコトガラハッドが並ぶ。外側6番手パフォーマプロミス、内側7番手にガンコ、ムイトオブリガード8番手、9番手に③トウシンモンステラ、10番手ルックトゥワイス、11番手アルバート、最後方に⑫ヴォージュ。
3コーナーに差し掛かり、テンダネスがゆったりとした流れで先頭を走り、ホウドリが2番手、マーズ3番手。パフォーマは5番手で折り合い、ガンコ6番手、オブリガードはまだ8番手。トゥワイスも後方待機の状態。
4コーナーを回って長い直線コースの攻防。ウインテンダネスが後続を引き離し、2番手争いはノーブルマーズ・ホウオウドリーム・マコトガラハッド・パフォーマプロミスの4頭が横一線。さらに大外からムイトオブリガードも追い上げる。残り200mを切って、ガラハッドとパフォーマの2頭がテンダネスとの差を詰めると、残り100mでパフォーマが抜け出す。大外からオブリガードが2番手に上がるも、パフォーマプロミスが1着でゴール。直線差し切ったパフォーマプロミス、オドノヒュー騎手に導かれて2度目の重賞勝ちです。
伝統のハンデ重賞・アルゼンチン共和国杯は、3番人気だったパフォーマプロミスがゴール前で抜け出して1着。1番人気のムイトオブリガードが大外追い込んで2着。3着のマコトガラハッドは、単勝オッズで11番人気でした。序盤からスローペースで先行し続けたウインテンダネスは4着、2番人気のルックトゥワイスは8着、ノーブルマーズは9着でした。
パフォーマプロミスは今年6歳になって重賞2勝をマーク。この歳になって力がつくようになりましたか。ゴールドアクター、シュヴァルグラン、スワーヴリチャードのように、アルゼンチン共和国杯からGⅠホースへと出世できると良いのですが…。鞍上のコルム・オドノヒュー騎手はJRAの重賞初勝利。今年はアイルランド1000ギニー、コロネーションステークス、ジャックルマロワ賞といった欧州のマイルGⅠを勝っています。もしパフォーマがGⅠに出たら、鞍上はまたオドノヒューになるのだろうか?