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海外ドラマや映画の感想いろいろ書いてます。

忌まわしき花嫁 ちょっとだけ感想

2016-01-30 18:24:38 | The Abominable Bride
シャーロック「忌まわしき花嫁」のちょっとだけ感想です。
ファーストインプレッションなのであまり大した内容ではありませんです。


内容が含まれますのでご注意ください。



視聴後、最初に浮かんだ言葉は「そうきたか!」でした。
ゲイティス御大がマイクロフトが出てきたら驚くよ、と話していましたが、
正典ホームズを上手く逆手にとった現代版の制作者ならではの技なんだと思います。

セットも美しく、221Bはロンドンのホームズ博物館を彷彿させました。
照明の暗さもビクトリア時代の雰囲気を醸し出しています。
もしかしたら大画面での上映を意識してるのかもしれません。
マインドパレスもちゃんとビクトリアバージョンなんですよ。


シャーロックのスペシャル版がビクトリア時代だと公表された当時は
いろいろな予想が飛び交いましたがその後これがオリジナルの単発だと言われ、
予想も二転三転としました。

しかーし、
ただのスペシャルではないし単発でもありませんでした。
さすがモファティス御大ズらしい仕掛けと構成だと思わずにはいられません。
今回は監督も含めてDr.WHOチームでもあるんですよね。
結局、最初の予想が当たらずも遠からずなんです。
シャーロックファンの推理力は本当にスゴイです。

正典ネタも細かいところでたくさん出てきました。
私が気づかないだけで実際はもっとたくさんネタを仕込んでいると思われますが。
何と、「My dear Watson」が出てくるんです。現代版では考えられないセリフです。
「Elementary, my dear Watson.」もありました。
でも全体的にはオリジナルです。


ふと思ったんですけど、
これ本編知らないと話がよくわからない内容なんですよね。
最近よくある、続きは映画で。なので、初見の人は予習が必要かもです。
って、シャーロックを知らない人が映画を観るとも思えませんが。

そして、とにかくワトソンがかっこいいです。
相変わらずホームズにはズケズケと言っていますがいざという時にはちゃんとホームズを守っています。


さらにホームズとワトソンの関係もすごく良いなーと感じたので、
いっそのことずっとビクトリア時代でもいいんじゃないかと思ってしまいました。
現代版、殺伐としているし(涙)


クルクルヘアーじゃなくてもやっぱりホームズというよりシャーロックなんですよ。
特にジョン・ワトソンと一緒にいると大人なホームズが一転してシャーロックになっちゃうんです。
私の目が少し腐り気味だからかもしれませんが。


今回のスペシャルを含めた今後のシャーロックについて語っていた御大たちの話は
かなり本当の事を言っていたように思います(失礼な)

つまり、「水の底」です。
これについては嫌な予感しかしませんでした。
嫌な予感といえば、メアリー・・・・私の予想とは180度違う展開になるのかも。

と、不吉な言葉を残しつつ終わります(無責任)

忌まわしき花嫁 まとめ その1

2016-01-30 15:20:01 | The Abominable Bride
そんなわけで無事に(?)全訳マラソンを完走することができましたので
あらすじや感想、考察などをまとめたいと思います。

と、書くと聞こえがいいですが要するに私のたわ言です。



最初に観た時はビクトリア時代と現代を行ったり来たりしている印象だったのですが、
結局、最初からすべてシャーロックのマインドパレスの中の出来事で現実は最後の最後だけなんですよね。
夢オチならぬマインドパレスオチ。
だから冒頭はS1~S3までを振り返っているのかもしれません。


一連の出来事を妄想を交えてまとめてみました。

まず、S3のラストでジョンとの悲しいお別れ。
寂しいのでジョンブログでジョンと出会った頃を思い出していた。
その時、兄からモリアーティ復活の事件を聞かされたので
ちょうど薬を少々キメていたから追加して検証してみよう。
そういえば昔、似たような事件があったな・・・・・


と、いうことでビクトリア時代へ行くぞ。
ついでにジョンとの出会いから始めようっと。

と、思ったかどうかわかりませんが、こんな感じでドラマが始まったんじゃないかと思います。


レストレードがリコレッティ事件を持ち込む。

モルグに行ってリコレッティ夫人の死体を見る。
ここでモリアーティの存在をほんの少しにおわせる。

マイクロフトに頼まれてカーマイケル夫人の事件を引き受ける。

ユースタス卿が殺される。
死体には「Miss me」のメモが。

コカインでマインドパレスにこもる。
そこでモリアーティが出現。

現代。飛行機の中で目覚める。
※最初、ここもマインドパレスかと思っていましたが映画を見たらやっぱりここは現実なんだと思います。
ここでいったん目覚めるけどすぐにODで昏倒するんでしょうね。

話の途中で再びビクトリア時代へ。
メアリーが事件の重要な鍵をつかむ。
メアリーのもとにかけつけたシャーロックとジョンは真相を暴く。
モリアーティが再び登場。

再び現代。でもマインドパレス。
リコレッティ夫人のお墓に行き、身代わりの死体があるかどうか確認するが見つからず。

ライヘンバッハの滝でモリアーティと対峙するがジョンの活躍でモリアーティは滝の底に。
ここでやっとシャーロックは目覚めます。

現実へ。
モリアーティは生きていないことを確信し、S4へ・・・・


と、ものすごく簡単ですがこんな感じ?
単発のスペシャルと思いきやS3の続きだったという。
以前、S3放送前にエピソードゼロとしてMany happy returns がありましたが
今回のはゼロどころか、S4のエピソード1になるのでは。
モリアーティは生きているのか?という問いの答えを90分かけて探したんでしょうね。
「When you have eliminated the impossible, whatever remains, however improbable, must be the truth」
(不可能を消去して、最後に残ったものが如何に奇妙なことであっても、それが真実となる)

そして、今回はすべてシャーロックのマインドパレスなので
つまりはシャーロックの深層心理の表れなんじゃないかと思います。
さまざまな出来事や人物はすべてシャーロックにとってどんな立ち位置なのかって事かも。

まず、その1の部分、
依頼人がメアリーだとわかった理由が香水、これは「最後の誓い」に出てきたエピソードです。
そしてその2でジョンとメアリーが言い争いをしているのも同様にS3の話なんですよね。
ここでシャーロックは「I shall have to go deep.(深く入り込まなければ)」と言っていて、
どこに?とジョンが聞くと「Myself.(自分自身)」と答えています。
何度か出てくる「Deep」という単語、思えばここで既にマインドパレスなのだと示唆している事になります。


レストレードが登場して死んだはずの女性が現れ殺人を犯している事を知ります。
モルグに出かけたシャーロックとジョン。
置いていかれたメアリーはレストレードに女性参政権の運動に参加していると言っています。

19世紀は女性参政権の運動が活発で、女性が結婚と子育てという母性のみの存在という事に対し、
夫による妻の支配から脱却し男女平等の権利を訴えていましたが、
税金も払わない女性が国の命運を決める投票をするのは認められないとか、
女性は家庭で子育てをするべきだとか、いろいろと大変だったようです。

そういえば、ジョンの新作に対してハドソンさんもジョンのメイドも、
どうして自分が出てこないんだ、何も発言しないんだ、と言っていました。
これも、そういう事なんでしょうね。
私はこのあたりの歴史はあまり詳しくないのでこの話はひとまずこのくらいで。

そんなメアリーのもとにマイクロフトから呼び出しの電報が届きます。

ここで登場するアンダーソンは相変わらずアンダーソンで(笑)
レストレードもそうですが、シャーロックにとってこのふたりはあまり裏の無い人間なんでしょうね。
そして何と男装のモリーちゃん。
もちろんビクトリア時代に女性の検視官は存在していないのかもしれませんが、
それにしても・・・・
結局、女性だったことが判明するわけですが、
S3でモリーに叩かれた時にシャーロックはモリーの強さに気づいた結果なんでしょうか。深読みしすぎ?


モルグでジョンが「エメリアは双子なんだよ。」と力説しシャーロックが否定をしている場面。
モリアーティの双子説からきているのかもですね。
Miss meのモリアーティは実は双子のジェームズ(でしたっけ?)という
実際にそんな考察もちらほらと出ていましたし。

モルグの壁に書かれた「YOU」の血文字。
ここでシャーロックは「How could he survive?(どうやって彼は生還した?)」、
つまりモリアーティの存在を示唆します。
この「YOU」の赤い文字は「IOU」にリンクしているんでしょうか。


帰りの馬車の中で「仮説は?」と聞くジョンに、「Not yet. These are deep waters」と答えています。
このセリフも思えば、「もっと深いところにある」と言っていたんですね。


その4に出てくる、ジョンがいないのに話しかけていたり空っぽの椅子が出てきたり・・・
シャーロックにとってジョンの椅子はとても特別なのかもしれません。
S3で片付けちゃったのも、泣けましたよ。


マイクロフトに会いに行く時のジョンのセリフ、
「cleverer than you.(君よりも賢い人)」
メアリーも同じことを言っていましたが、これはシャーロックの劣等感?
この後に賭けの話が出てきますが、これはマイクロフトが死ぬんじゃないかという説があるんですよ。
リコレッティと同じくマイクロフトの死が何らかの計画に入っているという・・・・
この説はまた後ほど触れるとして、
シャーロックの要望で食べるのはつまりマイクロフトは弟のためなら命を賭ける、という事なのかも?
なんて、深読みしすぎ??


その5のマイクロフトとの会話は正確に訳せたとは言えないのですが、
ここで出てくる敵、というのは犯人の事で、既に自分の中では解決してるというマイクロフトの、
「我々は間違いなく負ける。なぜなら、彼ら(正しくは彼女)が正しいからだ。そして我々は間違っているんだ。」は
そういう事なんでしょうね。

そしてカーマイケル夫人の登場。
余談ですがこの方は、シャーロックの乗っていた飛行機のパイロットなんですね。

シャーロックはこの女性をこんな形で登場させたというのは何とも面白いです。

長いので続きます。
忌まわしき花嫁 まとめ その2

Sherlock:The Abominable Bride その12

2016-01-29 19:53:34 | The Abominable Bride
ネタバレを含むストーリーの詳細ですのでご注意ください。

ラストです。
最後なので画像にセリフを入れて遊んでみました。



滝に落ちた後に目覚めるシャーロック。


あたりをみまわしてから一言。

「Miss me?」

ジョンが心配そうに「シャーロック、大丈夫か?」と聞くので、


「もちろん、大丈夫だ。なぜそんな事を聞くんだ?」とシャーロック。


MM:あなたは過剰摂取であやうく死ぬかもしれなかったのよ。入院するべきよ。
SH:そんな暇はない。今すぐベイカーストリートに戻らないと。モリアーティが戻ってきたんだ。


そう言ってふらふらと立ち上がるシャーロックにマイクロフトは手にしているリストを見せます。
MH:これからお前を救えるなら私は思わずそれを望んでしまうぞ。
シャーロックはマイクロフトの手からリストを取り戻すと破り捨てます。
SH:もうそれは必要ない、極上品を手に入れた。仕事があるんだ。


そんなシャーロックにマイクロフトは静かに言います。
「シャーロック・・・・約束してくれ。」


マイクロフトの様子にシャーロックは一瞬とまどったようにしてから、
「こんなところで何をしてるんだ?
あんたは僕への恩赦か何かを貰いに行くべきなんじゃないのか?兄としてはさ。」
と、さっさと出ていってしまいます。


後を追うジョンにマイクロフトが声をかけます。
「Dr.ワトソン・・・・弟の面倒を見てやってくれ。頼む。」


ジョンはうなずいて外にでます。
マイクロフトは床に捨てられているリストを丁寧に拾い集め手帳にはさみます。


マイクロフトの手帳には
「REDBEARD」と書かれていました。

※手帳に書かれている「Vernet」オラース・ヴェルネはフランスの画家で、
ホームズ自身がギリシャ語通訳で祖母はオラースの妹だと言っています。
手帳の記述は後ほど詳しく書いてみようと思います。

早々に車に向かうシャーロックを呼び止めるジョン。
JW:シャーロック、ちょっと待てよ、説明してくれ。モリアーティは生きているって事か?
SH:生きているとは言ってない、戻ってきたと言ったんだ。


MM:じゃ、彼は死んだのね?
SH:もちろん彼は死んだよ、自分で頭を吹っ飛ばしたんだから生きているわけはない。
それを証明するためにわざわざ過剰摂取までしたんだ。モリアーティは死んだ、間違いない。

「だがさらに重要なのは彼が次に何をするのか僕にはわかっているという事だ。」

ここで「Game is on」のテーマが流れエンディングかと思いきや・・・再びビクトリア時代へ。

JW:飛ぶ機械やら、えーと、変わった仕掛けの電話?ずいぶん途方もないファンタジーだな。


SH:単に未来の世界がどのようになっていて、君と僕がどううまくやっていってるかの推測だよ。
論理学者は一滴の水から大西洋かもしくはナイアガラかもしれないと推察しなければならないんだ。
JW:ライヘンバッハとか?
SH:君は事件の詳細を書きあげたのか?
JW:ああ。
SH:私のめったにない失敗として恥をかかせるために修飾したんだろう?
JW:当然だよ。


SH:「The Adventure of...The Invisible Army.」「The League Of Furies?」
※実際のタイトルをもじっているようですが、1番目は見えざる軍隊の冒険?
2番目は復讐の女神同盟?・・・・センスが・・・(泣)


SH:The Monstrous Regiment?
※このタイトルはローリー・キングの著書、A Monstrous Regiment of Women からなんでしょうか。
邦訳は「女たちの闇」となっていました。上手いー。

JW:むしろ忌まわしき花嫁だよ。


SH:恐ろしいほどつまらないな。
JW:売れるんだよ。ちゃんと殺人も起きてるし。
SH:君の専門だ。
JW:君のほうはどうなんだ、君が摂取しているのは本当にまだ7%溶液だけか?
摂取量を増やしたんじゃないかと思ってるんだが。
SH:少々、空想にふけっていたかもしれないな。しかし、それは起こりえることかもしれない。


シャーロックは立ち上がり窓に近づきます。
SH:いずれにせよ、この世界で僕はとてもくつろいでいるのはわかる。
JW:そうは思わないが。
SH:残念だが君とは意見が違うようだ。


「だけど僕はこの時代には嵌りきらないとわかっていたよ。」
↑Mistyさんの解釈をいただいてしまいました。そういう事だったんですね。


窓の外は現代のベイカーストリートでした。


以上です。
最後までおつきあいいただいてありがとうございました。
次にあらすじや考察を書きたいと思います。

最後に、
Mistyさんに最大のありがとうを!
おかげで矛盾のない訳にすることができました。
(と、言いつつこのページも怪しい訳がてんこ盛りですが・・・)

Sherlock:The Abominable Bride その11

2016-01-26 12:00:58 | The Abominable Bride
ネタバレを含むストーリーの詳細ですのでご注意ください。

墓地でシャーロックが何を探していたのか気になっていたので今日DVDを見直してみたら、
私のタイピングが間違っているところがあったので地味ながら修正しています。
なのですが、ここの冒頭のモリアーティのゴングがDVDは銃になっていて、
これはどっちが正しいんでしょうね。
私は、この時代にゴングは無いって事だと思ったのですが、よく考えてみると、特別な衣裳はありますよね。。。
もしかしたら、僕たちはドラを鳴らさないし、衣装も着ないって意味なのかも。
あ、銃は・・・・これはDVDの字幕が間違っているような気もするので、映画で確認します。
どちらにしても、モリアーティが言いたいのはこんな世界を妄想しちゃってバカじゃないの?って事なのかなーと。

で、結局何を探していたのかはわかりませんでした。


追記:探し物がなかったあとにシャーロックが結論を出しているので、
もしかしたら、自分の時のように身代わりの死体があるはずだと、それを探していたのかも・・・と
今日一日もんもんと考えていたら、Mistyさんから同様のコメントを頂きました。
やっぱり怪しかった部分の訳が間違っていました。でもこれで何を探していたのかわかりましたです。
もうひとつ、I'm in oneの部分も教えていただきました。
本当にありがとうございました!




SH:違う。お前じゃない。お前であるはずない。
JM:おいおい、冗談だろ。コスチューム、ゴング?
犯罪の黒幕として言うけど、ゴングも鳴らさないし、特別な衣裳も着ないから。

現代版のジョンの声
JW:どうなってるんだ?

再びモリアーティ
JM:まだ満足しないのか?ゴシックとかさ、もうじゅうぶんだろ?
君だってこんな奇行はもういいんじゃないの?
理解できないよ、シャーロック。だって現実じゃないんだよ。なにひとつ。


ジョンの声。
JW:何を言ってるんだ?

モリアーティ。
JM:これは全て君の頭の中なんだ。


ジョン。
JW:シャーロック?
JW:ホームズ?

モリアーティ。
JM:君は夢を見てるんだよ。


MM:夢を見ているの?


MH:戻ってきたな。一瞬、お前を失ったかと思ったぞ。
確認だが、適量って言葉の意味がわかってるか?
SH:エメリア・リコレッティ夫人、彼女がどこに埋葬されたか知りたい。
MH:120年前のか?
SH:そうだ。
MH:記録があったとしても、探し出すのに数週間はかかるだろう。私が手助けしたとしても。
MM:見つけたわ。


場面は墓地に変わります。
JW:よくわからないんだけど、これはどういう関連があるんだ?
SH:僕の考えが正しいかどうか知りたい。確信はあるんだ。
MM:要するに、モリアーティがどうやってやったのかって事?
SH:そう。
JW:だけど、それって君の頭の中の出来事で現実の話じゃないよな。
SH:僕の捜査はそうだけど、説明したように犯罪自体は実際に起きているんだ。
MM:墓碑は彼女の友人たちによって建立されているわ。
MH:お前はここで何を見つけようと思ってるんだ。
SH:確かめるんだ。


SH:リコレッティ夫人はここに埋葬されているが、もう一方の死体はどうなった?
偽装自殺の後に入れ替えた死体は?

※ここのセリフ
「Mrs Ricoletti was buried here, but what happened to the other one?
The corpse they substituted for her after the so-Called suicide?」
私の訳はかなり怪しいです。脳みそフル回転させてもわからなかったので・・・

JW:その人たちが移したんだよ。
SH:だけど、どこに?
JW:まあ、ここじゃないよな。
SH:彼らが動かしたのは間違いないだろうけど。内情を知っている共謀者がいるんだ。
彼らは死体を探したんだ、僕のために死体を探したモリー・フーパーの様に・・・

ジョンが怖い顔をしているので、
「もちろん、そんな事をする必要は2度とないけどね。」とフォローしちゃってるシャーロック。

JW:まさか本気でじゃないよな?
SH:本気だからここに来たんじゃないか。必要なんだ。
JW:中毒者の話だろう。
SH:僕には重要なんだ!
JW:違う、スリルを味わいたいだけだ。
SH:ジョン・・・・
JW:モリアーティが戻ったんだ。今すぐ調べないと。現実の世界で起きた問題があるんだ。
SH:リストの次に載ってるから、ちゃんとやるよ。先にこれをやらせてくれ。
JW:君はいつも人を思い通りにしてきたよな。その結果がこれなんだよ!
SH:John, please...


JW:今度こそはやらないからな。シャーロック。
事件にとりかかる準備ができたら連絡してくれ。僕はメアリーを連れて帰る。
MM:何ですって?
JW:メアリーが僕を家に連れて行く。
MM:当然よ。

ジョンはメアリーを連れて帰ります。

MH:彼は正しいよ、おまえもわかってるだろうが。
SH:正しいから何だ?彼はいつも正しいよ、退屈なほど!

と、怒った後に上目遣いで「君たちは手伝うよね?」とレストレードとマイクロフトに伺います。
マイクロフトはレストレードと目を合わせたあとに言います。
MH:Cherchez la famme. ※フランス語で女性を探すという意味らしいです。
お兄ちゃん、弟に甘いっすね。


夜になっても掘りつづけているシャーロックとレストレード。
レストレードってすごくとばっちりのような気が・・・・
そしてマイクロフトはライトを持って高みの見物状態。

まさかのスーパーナチュラル!

掘りつづけていたその時、ようやく棺を掘り当てます。
レストレードと上に運び、蓋を開けて中を探ります。


MH:Oh, dear....The cupboard is bare.
※The cupboard is bareは直訳すると戸棚は空っぽ、
必要なものは何も無いというイディオムだそうです。

SH:下側に埋めたんだよ。棺の下だ。
そう言って再び穴に入り懸命に掘っているシャーロック。


GL:気の毒だが、シャーロック。彼らは別の方法で死体を処分したんじゃないか。
SH:違う。
MH:それは大いに考えられる。いずれにしてもかなり昔の事だろう。
我々には現在、少々差し迫った問題があるんだがね、弟よ。
モリアーティだ。死から蘇っただろう?

♪Do not forget me.


その時、エメリアの歌が聞こえ、死体がシャーロックに覆いかぶさってきます。

その瞬間、場面はライヘンバッハの滝に変わります。
倒れていたシャーロックが目を覚まします。
SH:ああ、そうか。僕はまだ目覚めていないんだな?


そして目の前にはモリアーティが立っています。


JM:深いぞ、シャーロック。あまりにも深すぎる。
おめでとう、君は歴史上初のマインドパレスで葬られる男になるんだよ。


SH:メロドラマ的な舞台だな。そう思わないか?
JM:君と僕のか?全然思わないな。


SH:お前は何なんだ?
知ってるだろう。僕はモリアーティだよ。犯罪界のナポレオンだ。
SH:モリアーティは死んだんだ。
JM:君の中では死んでない。死ぬこともない。君は脳をハードディスクと言っていたな。
それじゃ、ウィルスに挨拶をしよう。これが僕たちの終わらせ方だ。
常にここで。常にふたりで。
SH:君は素晴らしい頭脳の持ち主だな、モリアーティ。敬服する。僕に匹敵さえすると認めるよ。


JM:感動したよ。光栄だね。
SH:しかし、崖っぷちで素手による戦いに至るのは・・・
君はわざと負けようとしてるんだろう、ちびだし。


その言葉にモリアーティがブチ切れ取っ組み合いになるふたり。

JM:君は背が高くて強いと思ってるんだな、シャーロック。僕と違って。
僕は君の弱点なんだぞ!僕はずっと優位に立ってるんだ。
君がつまづいた時、失敗した時、弱った時にはいつも僕がいるんだ!


もう戦おうとするな。寝てろよ、どうせ負けるんだ!
一緒に落ちるか?一緒じゃないとだめなんだろう?
最後はいつも僕たちだけだしな!

劣勢なシャーロックですがその時、咳払いが聞こえます。

ジョンが銃を構えていました。

JW:プロフェッサー、もしよかったら僕の友人から離れてくれないか。
少々迷惑なほどのあなたの心遣いは彼もわかっていると思うよ。
JM:フェアじゃないぞ、ふたりもいるなんて!
JW:僕たちはいつもふたりなんだ。ストランドマガジンを読んでないのか?
そう言ってシャーロックに帽子を投げます。


JW:ひざまずくんだ、プロフェッサー。両手を頭の後ろに。
SH:サンキュー、ジョン。


JW:いつから君は僕をジョンと?
SH:驚かせたか。
JW:いや、そんな事はない。もう起きる時間だ、シャーロック。
私は物語作家で、、そこに自分がいるんだからわかるよ。


SH:もちろんだ。もちろんそうだ、ジョン。
JW:で、私はどんな感じだ?違う世界のもうひとりの私は?
SH:見かけよりも賢いぞ。
JW:それならかなり賢いと言う事だな。
SH:かなり賢いよ。
JM:頼むからふたりだけでやってくれない?


JW:偉そうに。
SH:目ざわりだな。
JW:では、構わないかな?
SH:もちろんだよ。
※このあたりの会話、ジョンの「Actually, would you mind?」が何に対してお伺いをたてているのか
よくわからなかったので、モリアーティを落としちゃってもいいかな?って事にしておきました。

ジョンはモリアーティに近づくと崖から落としてしまいます。
叫びながら落ちていくモリアーティ。


JW:私の出番だった。
SH:確かにそうだな。
JW:君はどうやって目を覚ますんだ?
SH:こうすればいいんじゃないかな。

シャーロックは崖の淵に立ちます。


JW:確かか?
SH:ここだけの話だが、ジョン。僕は落ちても死なないんだ。
JW:どうしてだ?
SH:Elementary, my dear Watson.(基本だよ、ワトソン君)


シャーロックは帽子を滝に向かって投げ、続いて自分も滝に向かってジャンプします。


落ちていくシャーロックとそれを見守っているジョンでした。


続きます。

今回もあちこち怪しい訳なのですが、
実は、墓地でシャーロックが何を探しているのかわかっていません・・・・
死体を探しているのかと思ってんですけど、ちゃんと入っていたし。
読解力が無いのか、それとももしかしたら訳がまったく間違っているのかも(涙)

Sherlock:The Abominable Bride その10

2016-01-24 10:36:33 | The Abominable Bride
ネタバレを含むストーリーの詳細ですのでご注意ください。


メアリーの元に向かうふたり。


JW:教えてくれないか、彼女はどこにいるんだ?どうなっているのか、教えろよ。
SH:相変わらずだな、ワトソン。君が質問をしてこなかったら僕たちはどうやって時間をつぶしたらいいんだ?
※「Oh, good old Watson. 」は「最後の挨拶」のラストでのホームズのセリフにもありますが、
訳す方によって違うし状況によっても変わると思うので難しいです。
ちょっとケンか気味のセリフなので何となくこんな言葉にしてみました。


突然、現代版のジョンが出てきます。
JW:シャーロック、僕の妻がどこにいるか教えろよ。
君は横柄で嫌な奴だな、教えないと殴って気絶させるぞ!


え?とワトソンの方を見るとちゃんと髭のワトソンなのでちょっとびっくりのシャーロック。
JW:ホームズ、彼女はどこにいる?
SH:・・・・A de-sanctified church.
(フランス語?google翻訳は「聖別」って言っています。聖別の教会?実際はグロスター大聖堂だと思います。)
SH:彼女は答えを見つけたと考えているが、ただそれだけの理由で彼女はかなり危険な状況に身をおいているんだ。
素晴らしい妻を持ったな。


教会でメアリーと合流します。

JW:どういう事なんだ?
MM:見つけたのよ。

メアリーはふたりを先導します。
JW:一体何だと言うんだ、メアリー?
MM:全ての核心よ、ジョン。謀略の核心。

KKKのような三角頭巾をかぶった沢山の人たちが集まっています。


JW:ここはどこなんだ?君は一体ここで何をしているんだ
MM:調査をしていたのよ。Mr.ホームズに頼まれて。
JW:ホームズ、お前は何を考えているんだ?
MM:彼じゃないわ、賢い方のホームズよ。今回の事件は単独ではないと私には思えたの。
私の見解だとリコレッティ夫人には手を貸している人がいるのよ。彼女の友達とかね。
SH:ブラボー、メアリー。「賢い方?」


JW:私は君を失ったとかと思ったよ。お互いを・・・おろそかにしていたんだろうと思った。
SH:しかし、出て行ったのは君じゃないか。
JW:私はメアリーに言ったんだ。


JW:君はマイクロフトのために働いているのか?
MM:彼は変人な弟から目を離したくないのよ。
SH:そしてスパイを手に入れた。
君は君の妻が看護婦としては過度なスキルがあるとは思わなかったのか?
MM:もちろん思ってないわよ。ナースに何ができるのかを彼は知っているから。
あなたはいつ気が付いたの?
SH:今初めて知ったよ、残念ながらね。
MM:弟がもたもたしてるから大変なのよね。
SH:僕は時間を短縮したんだ。おしゃべりはじゅうぶんだ。集中しよう。
MM:わかってるわ。これは一体何なの?この人たちは何を成し遂げたいの?
SH:なぜ僕たちは見抜けなかったんだろう。


シャーロックたちはみんなが集まっている広間に行きます。
そして目の前にあったドラを鳴らして注目を集めます。


SH:すまない。どうしてもゴングを鳴らしたかったんだ。少々ドラマチックにしたくて。
MM:予想外だったわ。


SH:僕の熱意はわかってもらえたと思う。
素晴らしい。最高の舞台だ。このショーに拍手を贈るよ。
銃で自殺をした彼女が墓から舞い戻り彼女の夫を殺したようだ。
して、その方法とは?起こった事を順に追っていこう。

場面はエメリアが発砲した後に自殺をする場面に変わります。


SH:リコレッティ夫人は非常に効果的に人々の関心を集めた。
彼女は片方のリボルバーを口にくわえ、同時にもう片方を地面に向けて撃つ。
共犯者が血をカーテンにスプレーすれば、見せかけの自殺が驚いた群衆に目撃される事になる。

リコレッティ夫人のよく似ている死体を代わりに置いてモルグに搬送されれば、
取るに足らない自殺などスコットランドヤードはほとんど興味を示さない。
その間に本物のリコレッティ夫人がその場から抜け出す。

本当に賢い部分はここからだ。

リコレッティ夫人は知人のキャブのドライバーに彼の好きなアヘン窟の外で彼を捕まえるようを説得した。
完璧なドラマのための完璧な舞台だ。

場面は花嫁のゴーストが夫を殺す場面に変わります。


SH:確実に本人だと断定される。
今は亡きリコレッティ夫人が墓から戻ったようにちょっとしたメイクアップをすれば
復讐に燃えるゴーストの怒りとしか見えない。

夫を殺した後、ゴーストはマンホールから地下に消えていきます。

SH:まだやるべき仕事が残っている。

「はやくやって。涙はいらないわ。」
エメリアは自ら口を開けて誰かに撃たせます。


SH:あとはモルグにある死体を本物のリコレッティ夫人に代える事だけだ。
今度こそは誰かが彼女の身元を確認することになる、間違いなく彼女であると確定されるように。
MM:だけど、どうして彼女はそうしたの?自分の主張のために死んだの?


SH:あらゆる大義には殉教者が伴う。あらゆる戦争には死の任務がある。そして間違いなくこれは戦争なんだ。
人類の半分が何かしらと戦争している。
我々のそばで家庭の世話をし子どもを育てる姿なき軍隊。彼女たちは無視され、見下され、放置される。
投票権すら与えられない。


ここでみんな一斉に三角頭巾をとります。全員女性でした。


SH:それでも軍隊は大きな目的のために立ち上がろうとした。同じ人間として不当性を正そうとした。
わかるか、ワトソン。マイクロフトは正しかったんだ。僕たちはこの戦争に負けなければならない。
JW:彼女は間近に死が迫っていたんだ。
SH:誰が?
JW:エメリア・リコレッティ。明らかに結核による衰弱の兆候があったから、彼女の命は長くなかっただろう。
SH:だから彼女の死も計算に入れることにしたんだな。


SH:彼女はアメリカの秘密結社とはなじみがあった。
差し迫る恐怖で脅迫する方法を利用することにし、公然とサー・ユースタス・カーマイケルに過去の罪を突きつけた。
その時、シャーロックの背後からモリーが話しかけます。


Mo:彼は彼女がアメリカにいたことを知っていた。
彼女にあらゆる約束をした。結婚や地位を。そして彼女を思い通りにし・・・・見捨てた。
彼女は捨てられ無一文になったのよ。
SH:フーパーか!
ここでS3の場面がフラッシュバックします。


Mo:ホームズ。
JW:ホームズ、ちなみに私は彼女に騙されていないぞ。

と、ジョンがまわりを見渡すとひとりの女性が手を振ります。
ワトソン家のメイドでした。


今度はジャニーンが出てきます。
Ja:エメリアはリコレッティと幸せを見つけたと思っていたのに、彼は残忍な男だった。
エメリア・リコレッティは私たちの友人だったの。
あなたはあのろくでなしが彼女をどう扱ったか知らないでしょう。


JW:しかし、ホームズ。私たちは花嫁を、彼女を見たんだ。
SH:そうだよ、ワトソン。
ガラスの割れる音が聞こえただろう?あれは窓じゃなく昔の演劇で使われたトリックだ。
それはペッパーズ・ゴーストと呼ばれ、生きている人間をガラスに映し出すシンプルなトリックだよ。
唯一のミスはその姿を消してからガラスを割ったことだ。


SH:まわりを見ろ。この部屋の女性は全員花嫁だ。一度立ち上がれば誰でも彼女になりえるんだ。
報復のゴースト。
誰にでも悪意により恐怖心を引き起こす伝説。
長い間報いを受ける事なく罪を免れてきた野蛮人たちに忍び寄る亡霊。


SH:怒りを呼び覚ます復讐の女神。僕・・・僕たちに欺かれ裏切られた女性たち。
無視をし、放置してきた女性たち。
その考えが存在する限り、それが終る事はない。
※僕と言いかけたのはジャニーンだからでしょうか・・・


SH:これは確固たる信念を持つ者の仕事だ。
ユースタス卿の精神的虐待を直接知っていた人。

シャーロックの背後から花嫁姿の女性が近づいてきます。


SH:ずっと隠されてきた秘密。彼女の夫から数年前に不当な扱いを受けていた女性、
エメリア・リコレッティを含む彼女の親しい友人たち以外は。
ゴーストを無視するなら、容疑者はひとりしかしない。
違いますか?レディ・カーマイケル?


SH:しかし、僕には理解できない部分がある。
なぜあなたが犯すつもりでいた殺人を阻止するために僕に依頼を?

その問いに答えた声はカーマイケル夫人ではありませんでした。
「理解できない、理解できない、もちろん理解できないだろう。これは現実じゃないんだ。」


え?な表情で少し固まっているシャーロック。
「Oh, Sherlock」と顔を覆っていたベールを取るとそこにはモリアーティがいました。


続きます。