どっと屋Mの續・鼓腹撃壌

引き続き⋯フリーCG屋のショーモナイ日常(笑)

この世界の片隅に、より幅広い層に観てほしい...そのために

2016年10月12日 19時25分00秒 | 映画
終戦時、国民小学校低学年だった晴美ちゃん。


私の母も同じ低学年、晴美ちゃんと同世代です(^_^)

物心もついていて、子供目線で戦争というものを実感できている最後の世代でもあります。

母からはこれまでことある毎に、朧気で不確かな記憶を辿るように戦争の記憶を聞いてきました。

都心で生まれ育ち、戦争末期の昭和20年に縁故で山梨県甲府に疎開。

その地で7月7日の空襲(俗に『たなばた空襲』と呼ばれているそうです)に遭い、焼夷弾による火の粉に追われた経験もしています。

東京に帰ったら、街は焼け野原...銀座四丁目付近で米艦載機による機銃掃射...銀座界隈に響くプロペラ機の乾いた爆音を今も忘れられないんだそうです。

終戦後、奇跡の復興をとげ、さらに暫くしてから生まれた私には想像することもできません。

せいぜい、関連する映画や書籍から追想するくらいなものです。

「この世界の片隅に」もまさにそんな作品です。

政治史でもなく、軍事史でもない、庶民目線、同じ等身大である人の記憶です。

もうじき80歳に到達する母ですが、老化による聴力障害で、テレビは字幕表示が欠かせなくなってしまいました。

洋画は字幕があるから何とかなりますが、邦画となると足が遠のいてしまいます。

邦画で日本語字幕付き上映は希ですが、先日「シン・ゴジラ」で体験の機会があり、これは大変良いことだなぁと実感しました(^_^)

健常者としても、セリフへの理解も深まりますしね。

「この世界の片隅に」も是非とも日本語字幕付き上映を実現してほしいなぁと思っています。

母のような戦争の記憶がある高齢者の方にも是非劇場で観て欲しい作品です。

もし最寄りの映画館(私の場合は立川シネマシティ)で実現されたら、私は母を誘うことでしょう d(^_^)