どっと屋Mの續・鼓腹撃壌

引き続き⋯フリーCG屋のショーモナイ日常(笑)

七人の侍 vs ゴジラ

2016年10月24日 15時25分00秒 | 映画
「七人の侍」4Kデジタル・リマスターの素晴らしさは前回の通りですが、併せて「シン・ゴジラ」も観て、映画三昧な一日となり(*^o^*)

一緒に観るとですね、両者の共通性みたいなものが見えて、別の意味で感慨深かったです。

「シン・ゴジラ」はある意味で1954年の初代「ゴジラ」のリメイクであり、同年には「七人の侍」も公開されていたワケで、因縁が深い関係ですね。

両作の底流に流れるテーマは、「シン・ゴジラ」風に言うと。
 野武士(侍) vs 農民
 ゴジラ vs 日本

野武士(侍)=ゴジラ(脅威・災害・戦争)、農民=日本(日本人の民族性・ムラ社会)なんだよなぁとツクヅク感じました。

つまり、連続して観ることにより、野武士とゴジラは同じ存在であり、それらが予定調和・同調圧力が支配する日本人社会に襲いかかったとき、どう対処して解決すべきかを問うている作品と感じました。

「七人の侍」では、農民を善良な者とせず、表向きは黙々としオドオド不安ばかりの被害者ヅラをしているが、反面貪欲さとズル賢さがあるとしていますし、「シン・ゴジラ」では事なかれ主義的で楽観視しがちな日本人組織の体質を批判しています。

その民族性が無謀な戦争遂行を招き、最悪な結果となってしまったのだ...終戦から10年も経たないで作られた「七人の侍」も「ゴジラ」も、そして3.11などの災害・原発事故を経た「シン・ゴジラ」も、日本人そのものを炙り出している作品なんですね。

断続的に出現しては去り、また現れる脅威も似ているし、それに備えて徐々に段取りをして、準備していくステップも似ています。

ネタバレになりますが、「シン・ゴジラ」ヤシオリ作戦での高層ビル群ドミノ倒しでゴジラを袋のネズミにしてしまう考え方は、「七人の侍」で村の入口を一箇所に絞って、騎馬武者を少しずつ入れて村の中心で閉じ込める戦法とも似てるなぁと思えました。

ラストの描き方もなんかも似ています。野武士やゴジラに勝利したものの、歓喜するどころか全く盛り上がらず、登場人物たちは皆肩を落とすばかり。

「七人の侍」では平和が戻った農民たちは守ってくれた侍に素っ気なく、用は済んだしサッサと出て行ってくれと言わんばかり...志村喬演じる勘兵衛は「今度もまた負け戦だったな...」と力なく語り戦死した者の墓を静かに見上げる。「ゴジラ」においても同じく志村喬演じる山根博士が「最後の一匹とは思えない...」と悲痛な言葉を独り言ちて終わる...「シン・ゴジラ」も作戦成功後の後味は非常に苦い。「シン・ゴジラ」に至っては、ゴジラがちょっとでも動いたらすぐに核ミサイルが飛んでくるという絶望感です(^_^;

日本人はこの小さな島国で絶望と諦念で生きていくしかないというハッピーエンドどころではないビターな終わり方。

ハリウッド的なスッキリ爽快感とほど遠いんですが、なぜか日本人には沁みてくる何かがあるんですよねぇ...。

そんな感慨に満ちた一日となり、同行した友人とも長く語ってしまいました(^_^ゞ

さて、22日は立川災害対策本部予備施設見学会の落選者への残念賞として記念ポストカード配布の初日でもありました。

立川タクロス1階に行き、落選ハガキを提示、(済)のハンコを押され、ポスカを頂戴しました。

立川市のマスコットキャラ・くるりんと化した泉・矢口・尾頭がなかなか可愛く描かれております(*^m^*)

ここは立川市役所の出張所で、隅っこにシン・ゴジラ関連の展示なんかもやってます。

スタッフや出演者のサインもいっぱい!おそらくエキストラ参加者に配布のグッズなんかも...欲しい(´д`)

そんな感じで、たっぷり映画を味わった満足な週末でありました(^_^)



10月23日(日)のつぶやき

2016年10月24日 05時01分23秒 | 日記