どっと屋Mの續・鼓腹撃壌

引き続き⋯フリーCG屋のショーモナイ日常(笑)

ジブリが残したもの。

2016年10月17日 20時05分00秒 | 話題
宮崎駿さんが引退宣言して早3年、スタジオジブリの制作部門の休止から2年...。

関わった人たちが、その思いを噛みしめるように本を出されているという記事が。

実際に、この中で読んだのは「エンピツ戦記」、動画チェックという板挟みになりがちな仕事を長年やり遂げた舘野仁美さんの体験記です。

高畑勲さんや宮崎駿さんなどとのやり取りが現場にいたからこその生々しさと凄みで圧倒されます(´Д`;)

書かれている出来事のほとんどがニュアンス・解釈・考え方の違いによる齟齬で、いかに吸収し、解決してきたか...。

昔の知り合いでアニメーターやってた人が「じゃりン子チエ」の動画をちょっとやっただけで辟易した話しを聞いたことあるんですが、業界でもその精度の感覚が一桁も二桁も上の水準らしいんですね...何度もリテイク食らってウンザリしたらしいですけど(^_^;

まぁそんな世界で生きてきた人の実感がビンビンと響きます。

個人的には故・金田伊功さんのエピソードが嬉しかったですね。ナウシカからラピュタを経て、原画頭として活躍されていたのは当時もよく知ってましたが、キッチリカッチリ型の宮崎さんと、ダイナミックで凄いんだけど、ラフで大雑把な金田さんがよく一緒に長く仕事できたもんだよなぁと不思議だったんですが、舘野さん視点で両者の関係が絶妙なバランスだったことがわかります(^_^)

舘野さんは今、アニメの現場を離れ、西荻窪でササユリカフェというお店を開いているそうです。

言葉にしにくいけど、なんだか気持ちがわかりますね(^_^;

今まさに「この世界の片隅に」の関連イベントも開かれているそうなので、これを機会に行ってみようかなと思ってます(^_^)