立川シネマ・ツー、ここで極上爆音上映やってたから、観に行く気になりました(^_^;
アニメ版の出来がすごく良かったので、実写はどうかな...という不安を抱えてでしたが...。
いや〜なかなか良い仕上がりになっていました(^_^)
まずはキャスティング。
一番不安を感じていた主人公・犬屋敷壱郎の役、木梨憲武さん。
お笑いコンビ、とんねるずの一員としてあまりに有名なコメディアンですし、色んな意味で色が付きすぎている人物。
それだけにギャグっぽさを前面に出したりしていたら作品性をぶち壊しにしてしまう恐れがあって、最後まで不安だったのですが...すごく真面目...といったら失礼かもしれないけど(^_^;、役柄に真摯に向き合う姿勢が伝わってきて、大人しくてオドオドしている犬屋敷さんをちゃんと演じていました(^_^)
映画に出演するのは久しぶりみたいだし、主演は初めてのようですけど、中高年の悲哀もにじませていたし、コメディアン・木梨憲武を抑えて隠しているのがとても好感を覚えました。この人はもっと俳優としての仕事をしても良いんじゃないかなと思いますね。年齢を重ねて良い味が出てきていると思いました。
一方、敵対する獅子神皓を演じた佐藤健さんもバッチリはまり役。正直いって高校生役はちょっと厳しい感じになってきているけど、陰の色濃さを出すにはちょうど良い感じだったのかもしれません。
今までそう思ったことなかったんですが、特にフード被ったシーンとかで反町隆史さんに似てるなぁと。30代になって厚みを増すと、そんな感じの俳優になっていくのかもしれませんねぇ。
それに対して、なんか無駄なキャスティングだなぁと感じたのが、獅子神の恋人役(?)の二階堂ふみさんと、刑事役の伊勢谷友介さん。
二階堂さんは女子高生を演じさせるには無理があり過ぎな感じでしたし、作中の役割も大きくはなく、もっと若手で20歳以下の人で充分じゃないかなぁと。
伊勢谷さんの刑事もキャラとして派手すぎるし妙に浮いてみえて、リアリティを欠いてしまった気がする(^_^;...もっと地味で渋い俳優に演じてほしかったところです。
そしてこの作品の醍醐味である特撮シーンですが、CGの使い方と実写への溶け込み具合がとても自然で、クオリティが高くて満足しました。
犬屋敷や獅子神のメカ描写やアクションのシーンは全面的にデジタル・ヒューマンという名称のCG技術が全面的に多用されたようです。
生身の人間を3DCGで表現するのは今に始まったことではありませんが、一番身近なものだけに肌の質感や環境光の具合で大きく左右され、いわゆる不気味の谷とかデジタル臭さが出てしまい、映像としてのクオリティが試されるワケですが、これがとても良い具合で、実写の俳優とCGの境目が目に付きませんでした。
その人物データを存分に使い、新宿を舞台にした大空中戦もダイナミックに描写されていて、ガッカリ感はほぼ皆無(一部、都庁展望室で粗さが見えたけど...)。
新宿の街並みも、どこにどんな建物があるとかよく知っているところだけに親近感があったし、あの場所でのドンパチは「ルパン三世」パート2の最終回も想起されて、オマージュのようにも感じて楽しかったですね(^_^)
ラストシーンは大幅に変えられていて、なんとなく決着も付かないままの終わり方だったし、ひょっとしたら続編も?って感じでした(^_^;
まぁ...ツッコミどころはないワケじゃないけど、総じて満足度の高い、良い作品。極爆サウンドも相まって満足度髙し!
観ておいて損は無かったです(*^o^*)