三穂津神社に参拝した後、下向道を下ります。旭社より上は幟と下りのルートがわかれており、下向道は下り専用になります。
旭社に参拝した後、書院に向かいます。
参道には大勢の人がいますが、書院まで来る人はあまりいません。
表書院が公開されており、丸山応挙の障壁画などを見学することができます。奥書院には今話題の伊藤若冲の障壁画がありますが、残念ながら公開されていません。
円山応挙の障壁画を始めてみたのは香住の大乗寺で、今はレプリカになってしまったようですが、当時は本物を見ることができました。
松葉は緑、幹は茶色に見えたのですが、よく見ると墨一色で書かれており、それが非常に印象に残っています。
ここの応挙の障壁画で有名なのは遊虎図、当時生きた虎を見たことがなかった応挙は虎の毛皮と猫を参考に書いたといわれています。
だからなのか、ここの虎は目が大きく、なかなかユーモラスな顔をしています。
面白いのは若冲展で見た虎と目の書き方が非常に似ていること。若冲と応挙はほぼ同時代の画家なので、どちらかが参考にしたのか、共通のお手本があったのかあるいは感性が同じだったのかはわかりません。
それにしてもここの応挙の虎、何がすごいって、毛の質感です。触るとモフモフしそうです。ただ、猫とか実際の虎よりもかなりモフモフ度は高そうで、参考にしたのは冬毛だったのでしょうか。
とにかく、一見の価値はあります。
さらに石段を下ります。下りではバランスをとるのに竹の杖が大いに役に立ちます。
五人百姓で飴を購入します。わずかに柑橘の味がして、思ったよりもおいしい飴です。
さらに石段を下り、石段が終わる直前で右に進みます。
緩やかな坂道をしばらく上り、さらに階段を登ると旧琴平大芝居があります。
入場料を払い、この小さな木戸から中に入ります。
ここでは4月末まで歌舞伎の公演が行われていました。下の板は出演者の動静版だそうです。
こちらは奈落。舞台の回転もすべて手動です。
奈落へ降りる階段は急で、手すりもなく、梯子に近い感じです。
それを駆け下りたりするわけですから、歌舞伎役者の身体能力は並のスポーツ選手より上なのかもしれません。
再び参道に戻り、休憩することにします。すでに16時、あれだけ多かった参拝者もいつの間にかだいぶ少なくなっています。すでに営業終了する店も結構あります。
琴平みやげで有名な「灸まん」の店でかき氷を食べ、琴平を後にします。
<その5に続く>