漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
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坐骨神経痛というけれど(その痛みはどこにあるか)

2006-05-02 | 漢方的話題
「30代のころからずっと坐骨神経痛が治らないんです。なにをやっても駄目なんですっ。」ときっぱりいう50代の女性

しかしよくよく話を伺うと、どうも坐骨神経痛の痛みとは異なるよう。
痛みの場所は筋肉やもっと奥のほうにあるようで、痛みはほとんど寒さの影響を受けない。
ずっと座っていると悪化する。下腹部が硬く張って痛む。
顔色はややくすんでいて、両ほほにくっきりシミが出現している。

「婦人科疾患の経験はありませんか?」
「30代の頃に手術をしました。だからそれはもう治ったんです。婦人科はいいんです。神経痛を治したいんですけど」

どうやら骨盤内に「お血」(血流悪化)があるようなので、このときはどうにかわかっていただいて、下半身の血流改善をサポートする漢方薬を服用していただいた。(効能に生理不順とか血の道とか書いてあるのが気に入らなかったようだけど)


それから20日くらいたっただろうか。突然、ツカツカと来店されて、
「私、治ったんです」と唐突に言われる

「えっ、なにが・・・」(この人私をからかってるんだろうか)

「この前の漢方薬で。痛みが。」
そしてさらに、
「ま~たく、これまでの何十年はなんだったんだと思いますよ~」

「そ、そう?」
あまりの効きのよさに私もちょっと焦ってしまった。
確かに、肌色も前よりすっきり明るくなっている。(よっしゃ~)

「もうほとんどいいみたいなんだけどもう少し続けてみます」

勢いのある人で、押されっぱなしだったけどよく症状をうかがっておいてよかったと思った一例でした。

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