PMSとは、月経前症候群、生理前緊張症などと言って、生理前1週間くらいまたは人によっては排卵ごろからずっと、イライラして機嫌が悪い、気分が落ち込み悲観的になる、肩こり、背中の張り、頭痛などなどの不快症状が続くこと。
子宮内に血液が集まってくる時期で、骨盤内を中心にあちこちが停滞して張りつめてくる、中医学で言う「気滞」状態が発生するのです。
なので、生理出血が始まって子宮内のうっ血が解消すると心も体もスッキリするのがPMSの特徴でもあります。
軽い運動で骨盤を動かしたり、香りのある食べ物で気分をスッキリさせるとよいでしょう。ふだんから心配事や仕事のストレスが大きかったりすると気滞に陥りやすいので、できることなら気分転換の時間を確保してください。
それでも解消しないなら、理気作用のある漢方薬を活用しましょう。
先日の地元探鳥会。季節外れの河津桜が咲いていました
◎PMSがひどい30代女性のこと
疲れやすく貧血気味でもあったので、補気血の漢方薬に合わせて、理気作用のある漢方薬をふだんは半量、生理前に通常量に増やして服用していただくことにしました。
1か月後状態を伺うと、生理前に量を増やさなくてもPMSが出なかったと喜んでいただきました。
☞理気作用のある漢方薬は、状態によって使用量が異なることがあります。
必ずしも1日3回食前に1包でなく、ちょうどよい量を見つけることも、効かせるコツです。
少なすぎても効果が出ないし、多すぎるとうまく張りが取れずに胸苦しくなったりすることもあります。この匙加減が最初は定まらないこともあるので、漢方薬を服用して疑問に思うことがあったらすぐに相談し、お互いに体調を理解しながら体質改善していきましょう。
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