青春タイムトラベル ~ 昭和の街角

昭和・平成 ~良き時代の「街の景色」がここにあります。

「都そば」と、立退きのお話

2021-07-02 | 昭和・懐かしい大阪の風景

大阪も、そろそろ人出も多くなるだろうから、オススメする訳ではないけど、意外と気が付いていない「面白スポット」をご紹介。

阪急東通り、新御堂筋の西側にある「都そば」をご存知ですか?ここのお店、商店街を歩いていて正面から見ると、普通のお店です。でも、横から見たことありますか?自動販売機1台分の奥行しかないお店です。

なぜ、こんなに奥行きが無いお店なのか?

それはお店が元々あった所に、新御堂筋が後から出来たから!それで立退きになったのです。で、残った土地で商売を続けたのが、このお店です。

地図も添付しましたのでご覧下さい。楔形の見事な狭~いお店です。食べなくていいから、こんなお店があるということを知っておくと面白いです。

立退きというのは時として、人を人と思わない常識のない行為を、「税金は無駄使い出来ないから」というのを金科玉条にして、悪代官の如く政権が好き勝手する行為です。

このお店もそう。8~9割の土地は無理やり買い取って、残りは「いらない」と買い取らなかったから、こういうお店になったのです。

僕の実家がモノレールで立退きになった時、近所の家なんて「トイレとお風呂の部分は要らないから、それ以外だけ買い取ります。」・・トイレとお風呂だけ残された家、あなたが持ち主だったらどうします?僕の実家は「玄関とリビングは要りません」って、「ふざけるな!」の話。

「すみません、一軒丸ごと買い取ってくれませんか?」「いや、ここは要りません」「でも、ここだけ残って固定資産税くるんですよね?」「当然ですよ」「じゃあ、お願いします。無料でいいので、ここも貰って下さい」・・・こんな交渉ありますか?買い取った方と、そこに残った方は、辺りが賑わって利益を得るのに、立ち退く方は今住んでいるのと同じ程度の家も手に入らず、借金して、それまで住んでいた家より小さな家に引っ越して行く。

「都そば」から話が逸れましたが、都そばの風変わりな建物は、立ち退きのせいだったのです。



最新の画像もっと見る