終戦記念日も過ぎ、8月も半分過ぎてしまったが、何気なく居間にかけてあるJALの世界の美女カレンダーを見ていたら、8月の美女は、メキシコのユカタン半島にあるカンクンと美女であった。美女かどうかはわからないが、海の色の美しさは抜群である。カンクンに旅行したのは、2008年3月で定年を迎える直前のことであった。たまった有給休暇を活用して、定年前に長期の休暇を取り、ビクトリア・バンクーバー・メキシコシティ・カンクン・チチェンイッツァへ2週間の卒業旅行に出かけたものである。これは、4月からビクトリア大学留学が決まっていたので、その下見を兼ねたのと当時エイジシュートを達成すべく60か国目の外国としてキューバ旅行を計画したものである。
当初カンクン滞在中にキューバへの日帰りツアーに入る予定であったが、イースター休暇のピークに重なってしまい、メキシコシティからカンクンへの飛行機が連日全便満席でカンクン入りが3日遅れとなってしまい、キューバへの旅行は断念せざるを得ない状況になってしまった。これにより、60歳で60か国という夢は破れ、59か国のまま定年を迎えたのである。
カンクンは、海の色が信じられないようなブルーの美しさで、大リゾート地が展開されていた。カレンダーにあるドルフィンビーチには行っていないが、近くのイスラ・ムヘーレスという島まで船に乗り、透き通るようなブルーの海を楽しむことができた。カンクン滞在中に、日帰りでチチェン・イッツァというマヤの遺跡を訪ね、年に2回しか出現しない「ククルカンの降臨」を拝むことができた。「ククルカンの降臨」とは、年に2回、春分の日と秋分の日の特定時間にだけ、ピラミッドに蛇(ククルカン)の姿が浮き上がる現象であるが、その瞬間、太陽が出ていることが条件となる。厳密には、春分と秋分の日だけであるが、前後1日位は、蛇の姿を見ることができるようで、自分の場合も、春分の日の前日で、幸運に“も指定された時間に太陽が顔を出してくれたため、蛇の姿をはっきりと見ることができた。前日なので、見物客もそれほど多くなく、至近距離で拝むことができた。当日だと見物客が殺到し、ピラミッドに全く近づけないほどの混雑になるとのことである。それにしても、マヤ文明の凄さには驚くばかりである。カンクンの透き通るような海とチチェン・イッツァの高度マヤ文明を目の当たりにした充実した卒業旅行であったが、あれからもう11年。定年を迎えた2008年は大変充実した年であったが、”Time flies.“を痛感する今日この頃である。
画像は、8月の美女カレンダー、 チチェン・イッツァ遺跡のククルカンの降臨