8月8日のテレビ番組「アンビリバボー」で107年前に起きたタイタニック号の沈没事故を題材した映画「タイタニック」に沈みゆく船の中でベッドに横たわり、静かに死を待つ老夫婦が描かれるシーンがあるが、この老夫婦にはイジドー・ストラウスと妻アイダというモデルがいたものの、その最後は事実と異なるという内容であった。
タイタニック沈没事故では、1513人が死亡したが、タイタニックの救命ボートは、定員の半分しか用意されていなかったのである。生存者は圧倒的に女性や子供が多かったことから、最期まで女性と子供優先という秩序とルールを守った人が多かったことが推測される。そんな人々の象徴として語り継がれたのが、イジドーとアイダの二人であった。妻のアイダはボートに乗るように言われたが、夫婦愛から、それを断り、船に留まることになったが、年老いたイジドーも席が確保されることになったが、女性や子供を優先してほしいとして断り、二人とも船内に留まり、船とともに海に沈んだのである。
イジドーは、Macy’sという百貨店の経営者であったが、事故後、死を悼み、社員が募金活動で記念碑を作ったが、そのお披露目には、5000人も集まったという。また、二人の功績を称え、ニューヨークには夫婦の名前を付けた公園(ストラウス公園)が造られている。自分を犠牲にして、他人を優先するということは、言うは易しであるが、いざとなると実行は難しいことである。とても自分にはできないかなという思いである。
タイタニック号は、1912年4月14日深夜に氷山に接触し、15日に沈没したが、北アイルランドにあるイギリスのベルファストという街で造船された豪華客船である。ベルファストにはタイタニック・ベルファストという博物館が建てられていて、タイタニックのすべてを知ることができる人気の観光名所にもなっている。2017年5月にベルファストへ旅行し、博物館も時間をかけて見学した。映画も何回か見たし、博物館で現実を目の当たりにすると胸が打たれる思いである。
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