名栗川や高麗川源流域を取り囲む奥武蔵の山々は、標高1千m内外でハイキングを楽しむ山として昔から人気があります。以前は中高年ばかりが目立つ山域だったのが、最近はだいぶ様相が変わって来た。
先日奥武蔵の山を歩いた時も、出会うのは殆どがランニング姿のトレイルランナーばかりです。若くて健脚の彼(女)らは、歩くと言うより駆け抜けて、アッという間に姿が見えなくなってしまいます。
こんなにトレイルランナーが増えたのは、近年地元関係者の尽力で「奥武蔵ロングトレイルコース」なるものが開設されたからのようです。「奥武蔵ロングトレイル」と書かれた道標を最近よく見かけるなと思ったのは、そんな理由があったからです。
奥武蔵ロングトレイルコースの道標
このトレイルコースを紹介するガイドブックも既に発刊されており、今年の6月には最長105kmの第2回奥武蔵トレイルマラソン大会が開催されるそうです。私も30歳若ければ、こんな大会に参加してみたかったなあ。
奥武蔵ロングトレイルコースマップ
以前は中高年ばかりだった奥武蔵の山々に、若い人達が増えたのは喜ばしい事象ですが、極限まで切り詰めた装備を担ぎ、ロクに景色も見ず走る姿を見ていると、「狭い日本、そんなに急いで何処へ行く」、もっと自然を愛でるゆとりを持って歩こうよ。・・と諫言したくなるのは、もうどんなに頑張っても鈍牛のような歩みしかできなくなった高齢者の僻みからなんだろうか。