晴れのち曇り。最低気温-8.5℃、最高気温-1.9℃。
2016年12月25日 野幌森林公園ふれあいコースにて撮影
今年もいよいよあと一日を残すのみとなりましたね。
夕食を終えて一息つき、ふっと茨木のり子さんの詩集を手に取りました。その中の一つ「聴く力」という詩がまるで今を語っているかのようで、なんとも言えない気持ちになりました。
『茨木のり子集 言の葉2』から
「聴く力」
ひとのこころの湖水
その深浅に
立ちどまり耳澄ます
ということがない
風の音に驚いたり
鳥の声に惚(ほう)けたり
ひとり耳をそばだてる
そんなしぐさからも遠ざかるばかり
小鳥の会話がわかったせいで
古い樹木の難儀を救い
きれいな娘の病気まで直した民話
「聴耳頭巾」を持っていた うからやから
その末裔(すえ)は我ことのみに無我夢中
舌ばかりほの赤くくるくると空転し
どう言いくるめようか
どう圧倒してやろうか
だが
どうして言葉たり得よう
他のものを じっと
受けとめる力がなければ